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日暮里店
2023/07/03

東京都荒川区 骨董品の買取|堆朱|昭和期の中国物産展に行かれた方必見!赤い漆の工芸品

3:03 am

はじめに

皆さんこんにちは。東京都荒川区周辺で中国骨董・中国美術品の査定・買取を行っている買取専門店『くらや日暮里店』です。遺品整理で発見した木箱入りの陶磁器、実家の片付けで出てきた古そうな壺や掛け軸など、一見して価値が分からない骨董品・古美術品をお持ちの方は、一度『くらや日暮里店』で査定してみませんか?

 

今回お話しするのは、〈中国土産の買取〉についてです。今から約50年前の昭和40~50年代に仕事や旅行で訪れた中国で、または日本各地で開催されていた中国物産展で、土産物として壺・茶器・陶磁器・掛け軸・書画などを購入された方は必見!

 

暁芳窯や景徳鎮といった陶磁器をはじめ、有名作家が手掛けた絵画・書画、翡翠や珊瑚の置物・アクセサリーなど、中国の美術工芸品が現在高値で取引されているのをご存知ですか?価値が高騰している今こそ、お手持ちの品の価値を知りたいという方も多いはず。

 

当時中国で購入した土産物がご自宅に眠ったままになっている、中国物産展で買った漆器や茶器を整理したいという方は、買取経験豊富なプロの鑑定士が在籍する『くらや日暮里店』に是非ご相談ください!正しい価値を見極め、しっかりと高価買取いたします。

 

冒頭に掲載している写真は、〈堆朱〉の輪花盆(りんかぼん)です。ご依頼いただいたのは、荒川区にお住まいの70代女性のお客様。かつて御主人が蒐集されていた骨董品を整理したいとのご要望で、当店の鑑定士がお客様宅へ出張買取に伺った際の買取エピソードです。

 

「昭和40年頃だったかしら、当時九州でやっていた中国物産展に主人と行ったことがあって。その時にお土産として買ったのがこの赤い輪花盆なんです。とても立派でしょう?」と見せてくださったのが、緻密に彫られた雲龍文が素晴らしい〈堆朱〉の盆でした。

 

近年中国骨董や中国美術品、所謂〈唐物〉の価値が高騰している影響もあり、二次流通の市場において堆朱は高評価となるお品のひとつ。鑑定士がその場で査定を行ったところ、輪花盆には傷や汚れも殆どなく、お客様の予想を遥かに上回る高額査定をお出しすることができました。

 

本日は、伝統の赤い中国漆器〈堆朱〉にスポットを当て、昭和40~50年頃に中国・香港・台湾で土産物として売られていた美術工芸品の買取についてお話していきたいと思います。生前整理や遺品整理で中国骨董・中国美術品の処分に悩まれている方、査定・売却を検討されている方は、是非最後までお付き合いください。

中国由来の漆芸品〈堆朱〉とは?

堆朱について

堆朱(ついしゅ)は、蒔絵や螺鈿などと同じ漆芸の技法のひとつ。読んで字のごとく、作品の表面が朱色をしていることが最大の特徴です。中国では〈剔紅〉(てっこう/てきこう)と呼ばれており、日本国内で生産される堆朱とは制作方法が異なります。

 

塗り重ねた漆を彫刻刀で彫り、浮き彫り細工を施す技法を〈調漆〉と呼ぶのですが、調漆の技法が登場したのは中国唐代のこと(諸説あり)。堆朱の制作が本格的に行われるようになったのは宋代以降で、日本にこの技法が伝来したのは平安時代末から鎌倉時代初期頃といわれています。

 

中国でつくられた堆朱の漆芸品は、鎌倉~室町時代にかけて盛んに輸入されるようになり、当時は〈唐物〉として珍重されました。堆朱が登場した当初はあっさりとした図柄が多かったようですが、清代以降は彫漆の技術も向上し、華やかで緻密な図柄も増えていきました。

 

日本の堆朱は、予め彫刻を施した木地の上に漆を塗るという技法を用いるのが一般的です。一方中国の堆朱は、何層もの漆を木地の上に塗り重ね、乾燥させた後に彫刻を施します。漆を塗り重ねる回数は、なんと300~500回!日本の堆朱と比べると、相当な手間暇がかけられていることが分かります。

 

幾重にも漆を塗り重ねる堆朱は大変丈夫で、保管の仕方が適切であれば100年以上経っても使うことができる美術品です。お皿や盆、棗、香合、棗、文箱など、堆朱の技術が用いられた作品は様々に存在しますが、とりわけ中国の堆朱は骨董価値が非常に高く、二次流通の市場において高値で取引される機会も多くあります。

堆黒(ついこく)

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表面が赤い漆芸品を堆朱と呼ぶのに対し、表面が黒っぽい色味を持つ〈堆黒〉というものも存在します。中国では〈剔犀〉(てきさい)と呼ぶそうです。仕上げに朱漆塗りをするか、黒漆塗りをするかという点でこの二つは区別されます。

 

やはり万人に人気があるのは堆朱ですが、知る人ぞ知る堆黒もまた高評価が期待できる中国骨董のひとつです。お持ちの方、価値が気になるという方は一度『くらや日暮里店』で査定してみませんか?

堆朱の代表作

堆朱三作

〈堆朱三作〉とは、元~明代に活躍していた三人の名人が手掛けた堆朱の作品群のことを指します。三人の名人は、〈張成〉〈楊茂〉〈周明〉です。彫漆工として名前が残されている三人ですが、残念ながら詳細な人物像などは分かっていません。

 

この三人に加え、〈張源〉〈王円〉〈呂甫〉〈印堆〉〈銭珍〉〈金甫〉〈王賢〉の名工十人に対し、〈堆朱十作〉という呼称もあります。

剔紅牡丹圓盒/剔紅赤壁圖插屏

いずれも台湾の国立故宮博物院に所蔵されている、大変貴重な逸品です。剔紅牡丹圓盒には、椿や牡丹、菊などといった花々が幾重にも折り重なって咲いている様子が描かれています。繊細な水生植物が印象的で、観賞用堆朱として大変有名です。

 

剔紅赤壁圖插屏は、赤壁賦(せきへきのふ)が題材となった大変珍しい屏風型の作品。山崖の下に舟が浮かんでいる様子が緻密に描かれています。

堆朱工一門〈堆朱楊成〉

堆朱が日本に伝来したのは鎌倉時代のことですが、その後唐物趣味が広く流行したことも手伝い、日本国内でも多くの堆朱作品が誕生しました。堆朱の場合は作家作のものでなくても高価買取となるケースが多いのですが、もちろん世界的に有名な堆朱作家もいます。

 

ここからは、超有名堆朱工〈堆朱楊成〉についてご紹介していきましょう。堆朱楊成とは、南北朝時代から続く家系の世襲名です。〈堆朱彫の元祖〉とも呼ばれる初代〈長充〉は室町幕府第2代将軍・足利義詮の臣で、1360(延文5)年に日本で初めて堆朱を制作したとも伝えられています。

 

〈楊成〉という号は、〈堆朱三作〉でも登場した彫漆の名人〈張成〉と〈楊茂〉の名から一字ずつとって付けたのだそう。2代〈長辰〉、3代〈長貞〉、4代〈長嗣〉、5代〈長繁〉、6代〈長房〉と続き、7代〈長親〉は豊臣秀吉に仕え茶器の制作にあたりました。

 

8代〈長宗〉は、彫漆に螺鈿(厚貝・薄貝)を入れる独自の作風で有名です。10代〈長是〉から18代〈国平〉までは代々徳川家の御用を勤め、その後明治維新で一時廃業するものの19代〈経長〉が継承再興。20代を継いだ経長の弟(通称・豊五郎)は帝展や文展、日展への出品歴を多数持ち、数々の賞を受賞しています。

 

茶道具・煎茶道具をはじめ、香合、仏具、硯箱、菓子盆など、堆朱楊成が手掛けた作品には様々な種類のものが存在しますが、状態等によってはいずれも高価買取が期待できるでしょう。

伝統的な漆工芸の加飾技法

中国で漆器の制作が始まったのは、およそ6000年前。堆朱のように漆を何層にも塗り重ね文様を彫り込む〈彫漆〉の他、漆工芸には伝統ある加飾技法がたくさん存在します。今回はそのうちの一部をご紹介しましょう。

沈金(ちんきん)

〈沈金〉は、漆器の表面にノミ(沈金刀)で文様を彫り、その中に金箔や金粉を埋め込む加飾技法です。沈金は和名で、中国では鎗金(そうきん)と呼ばれています。用いる彫刻刀が鎗(やり)のような形をしていることが由来のようです。

 

〈蒔絵〉も沈金とよく似ています。蒔絵は漆で絵を描き、その上に金銀粉や色粉を蒔きつける技法です。絵を書くか金箔を刷り込むかという違いがあるほか、蒔絵の場合は指で触った時に表面から少し盛り上がっているのが分かります。

 

沈金の歴史は中国宋代に始まり、その技法が日本にもたらされたのは南北朝時代のこと。かつてはタイやインドでも沈金の技法が見られましたが、17世紀前後から現代にかけては日本で多用されています。〈輪島塗〉の沈金は大変有名ですよね。

螺鈿(らでん)

夜光貝などの美しい貝を使い、まるで宝石のような輝きをもった作品に仕上げる〈螺鈿〉。螺鈿とは、鮑や夜光貝、白蝶貝などといった貝に彫刻を施し、漆器の表面や木地などに嵌め込む技法です。〈螺〉は巻き貝を、〈鈿〉は金属や貝による飾りを意味します。

 

螺鈿の起源は明らかにされていませんが、この技法は近東に起こり、中国唐代には精巧な技術へ発展。その後日本に伝わったという説が有力なようです。〈螺鈿紫檀五絃琵琶〉〈螺鈿紫檀阮咸〉など、螺鈿の技術が駆使された優品は日本の正倉院宝物にも見ることができます。

 

螺鈿には〈厚貝〉と〈薄貝〉があり、厚貝は乳白色を基調とした真珠光沢の色調を持つことが特徴です。これに対し、薄貝は膜層により青から赤までの変化があります。螺鈿は時に〈青貝〉とも呼ばれますが、これは薄貝によって青い色調が出せるようになったことに起因しているのでしょう。

存星(ぞんせい)

中国明代初期頃に登場した漆器技法に填漆(てんしつ)というものがあるのですが、これの和名が〈存星〉です。漆工芸の分野では比較的新しい加飾技法で、数ある唐物漆器の中でも〈稀なるもの〉として古の茶人たちに珍重されていたのだとか。

 

漆地に色漆で文様を描き、その輪郭を細かく毛彫りしたままのもの、毛彫りした彫り口に金泥を埋めたもの、文様の輪郭を骨描き式に金泥で線描きしたものなど、存星の種類は多様に存在します。

 

存星の技法は東南アジアに起こり、中国を経て、室町時代に日本へもたらされたそうです。江戸末期の頃には高松藩の漆工職人・玉楮象谷(たまかじぞうこく)が存星の技法に倣った〈象谷塗〉を開発し、その伝統は香川漆器や高岡漆器などに受け継がれています。

高評価ポイント

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香合や棗、盆、文箱、小物入れなど、堆朱の技法が使われた作品は実に様々。特に〈唐物〉と呼ばれる古い時代に制作された堆朱作品は骨董品としての価値が高く、また細工や造形が細かいものは美術的価値も評価される傾向にあります。

 

伝統的な堆朱のつくり方を踏襲し、素材から製法までを全て再現した〈倣古〉作品にも注目です。当時の風合いまでをも表現した作品のなかには、時に骨董品を凌ぐ傑作が紛れていることも。倣古の堆朱作品をつくれる職人は限られるため、市場に出回る数も少なく大変希少です。

 

図柄としては、やはり〈山水図〉の作品の需要は高く、次いで冒頭の買取エピソードでも登場した〈龍〉、文化大革命の頃の〈農夫〉が描かれた文革図柄、牡丹や椿といった〈花〉の図柄は非常に人気がり、高額査定も期待できるでしょう。

 

多くの美術工芸品と同様、作家物であるかどうかもポイントです。堆朱は作家作のものでなくとも高く評価されるものが多くありますが、落款や墨書きがある作品の場合は査定評価の際にその価値が加味されます。箱(共箱)など付属品をお持ちの方は、査定時に忘れずにお出しください。

まとめ

今回ご紹介した〈堆朱〉以外にも、中国美術品の定番である珊瑚や翡翠の置物、壺・皿・茶器・花瓶といった陶磁器、中国の有名作家が手掛けた書画・絵画の掛け軸など、『くらや日暮里店』では中国骨董・中国美術品を幅広く査定・買取しております。

 

昭和40~50年代に中国で購入した堆朱の漆器をお持ちの方、日本各地で開催されていた中国物産展で美術工芸品を手に入れた方は、是非『くらや日暮里店』へご一報ください!中国骨董・中国美術品の需要が高まっている今なら、あの時買った中国土産に思わぬ価値が見出されるかもしれません。

 

骨董古美術品というものは、古ければ古いほどその希少性と価値が高く評価される傾向にあります。しかしながら、古い時代のものというのはその価値が分かりにくいという特性も…。一般的な買取店等では査定をすることさえ難しく、到底納得のいく評価はされないでしょう。

 

買取専門店『くらや日暮里店』に在籍しているのは、中国骨董に精通したプロの鑑定士。長年の査定・買取経験で培った審美眼と専門性の高い知識を活かし、お客様の大切なお品の価値をしっかりと見極めます。査定だけのご依頼も大歓迎ですので、一度お気軽にお問い合わせください。

 

「遺品整理で片付けや処分の仕方に困っている」「査定をしてほしいものがたくさんある」「遠方に住んでいて店舗までなかなか行くことができない」という方へは、〈出張買取〉をお勧めしております。

 

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