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水戸駅前店
2023/06/06

茨城県水戸市 伊東深水の買取|掛け軸 絵画 版画|最後の浮世絵師 美人画の名手が描く日本女性

2:00 am

はじめに

こんにちは。茨城県水戸市周辺で掛け軸や絵画、浮世絵など骨董古美術品の査定・買取を行っている買取専門店『くらや水戸駅前店』です。長年かけて蒐集した掛け軸の整理・片付けをお考えの方や、遺品整理で見つけた価値の分からない絵画をお持ちの方は、是非一度『くらや水戸駅前店』へご相談ください。

 

当店には、日本画・西洋画・中国画をはじめ、木版画やリトグラフ、シルクスクリーンに関する専門の知識を持ったプロの鑑定士が在籍しております。確かな審美眼で大切なお品の価値をしっかりと見極めます。まずはお気軽にお問い合わせください!

 

本日は、美人画の名手〈伊東深水〉の作品をご紹介しましょう。この絵の持ち主であったお客様は、伊東深水や川瀬巴水、吉田博らといった大正昭和期に活躍した画家がお好きで、「そろそろ生前整理を…と思ってはいるものの、作品数が多すぎてどこから手を付けていいのやら」とずっと悩まれていたそうです。

 

店舗への持ち込みが難しかったため、〈出張買取〉に来てくれそうなお店はないものかとインターネットで探していたところ、『くらや水戸駅前店』の口コミをご覧になり、お問い合わせくださったとのことでした。「娘や孫たちは絵に興味がないみたいだから、せっかくなら作品の良さを分かってもらえる人に譲りたい」と、大切にしてきたものだからこそ強く思われたようです。

 

出張買取当日、当店の鑑定士がお客様のご自宅へ伺うと、既に部屋の中だけでなく廊下にまでたくさんの掛け軸や絵画が並べられていました。冒頭に掲載している写真の作品もそのうちの一枚で、かつて百貨店の外商から購入したものなのだとか。

 

日本髪を結った女性と華やかな帯が印象的なこの作品は、状態も申し分なく、二重箱も残っていました。精一杯の査定額をお出ししたところ、お客様も大変納得されたご様子。ほかの掛け軸や浮世絵、リトグラフ等も含め、快くご売却いただけました。

 

さて今回は、美人画や風景画で高く評価されている画家〈伊東深水〉についてお話ししていきたいと思います。査定時に高評価となるポイントなどもご紹介していきますので、掛け軸、絵画、木版画、浮世絵、シルクスクリーン等の査定・買取を検討されている方は、是非最後までお付き合いください。

最後の浮世絵師〈伊東深水〉とは

もし仮に美人画の歴史が昭和で一旦終わったとするなら、その最後に花を飾ったのは伊東深水でしょう。伝統的な歌川派浮世絵の流れを汲む〈最後の浮世絵師〉として知られる伊東深水は、1898(明治31)年、東京深川(現在の江東区西部)で誕生しました。

 

本名は伊東一(はじめ)といい、長男には画家の深田深氷が、娘(婚外子)には女優の故・朝丘雪路がいます。20世紀を迎える直前に生まれた伊東深水は、江戸の文化を学び、明治の空気を知り、それを昭和に繋げた貴重な画家のひとりとも言えるでしょう。

 

裕福な子供時代をおくっていた伊東深水でしたが、養父の事業失敗から生活が一転。小学3年という幼さにして、家計を助けるべく東京印刷深川工場で働くという苦労の多い幼少期を過ごしました。

 

元々絵が好きな少年でしたが、ある日偶然見かけた紅児会(明治期に結成された日本画の研究団体)の展覧会で、速水御舟の作品に出合います。絵を見て深い感銘を受けた幼き伊東深水は、これをきっかけに日本画家を志すようになったそうです。

 

働きながら日本画を学ぶという二足の草鞋を履いていた伊東深水でしたが、同工場印刷図案部の顧問であった結城素明に画才を認められ、遂には美人画の大家・鏑木清方に師事します。〈深水〉の号も鏑木清方から受けたもので、生まれである〈深川〉から一文字と、鏑木清方の清という字の偏から〈水〉の字を与えられたのでした。

 

伊東深水は大変な努力家でもあることでも知られています。寝る間も惜しみ、仕事と勉学に勤しんだ苦難の時期を乗り越え、〈のどか〉という作品が巽画会に入選。その後再興第1回院展、第9回文展に初入選を果たした伊東深水は、16歳という若さで画壇デビューを飾りました。

 

新聞や雑誌の挿絵から新版画運動への参加まで、精力的に活動を続けた伊東深水は、1927(昭和2)年の第8回帝展において特選を受賞。1958(昭和33)年には日本芸術院会員、1969(昭和44)年には日展顧問、1970(昭和45)年には勲三等旭日大綬章を授章するなど、日本を代表する画家に相応しい経歴を積み上げていったのでした。

 

伊東深水が美人画家として名を馳せるようになったのは、実は結婚後のこと。〈指〉や〈湯気〉といった名作は自身の妻をモデルとした作品で、画面に漂う気品や艶やかさといったものが大変評価されました。その繊細な美意識は、描かれる女性の指先から着物の皺ひとつに至るまで行き届いており、一度見たら強く印象に残るでしょう。

 

美人画だけでなく、版画や風景画、挿絵など精力的に制作活動を行っていた伊東深水ですから、日本国内に相当な数の作品が残されています。その一方、人気作家であったが故に戦後には多くの複製版画が出まわってしまいました。

 

伊東深水の作品には現在も多くの愛好家が存在し、二次流通の市場においても大変需要がある画家のひとりです。真贋判定を含め、査定・鑑定には専門性の高い知識と経験が求められます。

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伊東深水の代表作

伊東深水は、帝展・日展を中心に数々の作品を発表していたほか、運営していた深水画塾や顧問を務めた日月社の展覧会にも自身が制作した絵画を出品しています。相当な数の作品を生み出した伊東深水ですが、ここからは代表作を幾つかご紹介していきましょう。

ささやき

伊東深水による美人画の最高傑作とも言える〈ささやき〉。1959(昭和34)年、画家として円熟味の増した伊東深水50代半ばの頃に制作された作品です。華やかな着物を纏ったふたりの女性が、ひそひそとささやきを交わす…。女性の眼差しから汲み取れる感情もまた一興で、艶やかさといったものが漂います。

 

着物の模様や簪など、細かいところまで丁寧に描き込まれているのも見どころ。ささやきが発表される前の1954(昭和29)年には、着物の色柄が異なる同じ構図の版画が制作されています。

通り雨

傘をさした女性が描かれた、いわゆる〈傘美人画〉は伊東深水の代表的なモチーフ。その中でも1949(昭和24)年に発表された〈通り雨〉は、晩年に差し掛かった伊東深水渾身の一作と言われています。

 

自身の作品の中でも、特に思い入れが深く出来の良い作品には〈此君汀深水〉という落款が入れられます。〈此君汀〉とは竹を指す言葉で、〈竹のごとく真っすぐ伸びる深水〉とった縁起の良い意味が込めているのだそうです。

 

傘が題材となっている〈吹雪〉という作品も大変有名で、1983(昭和58)年には切手の図案として採用されています。

先にも少し触れましたが、1922(大正11)年に制作された〈指〉は、妻・好子をモデルに描かれた作品です。艶やかで気品ある様は高く評価され、これをきっかけに美人画の依頼が殺到するようになったのだそう。

 

一方で、風景画など他のモチーフを描く機会がなかなか得られないようになり、伊東深水本人が困惑するほどだったと伝えられています。

春宵(東おどり)

1954(昭和29)年に発表された、4曲1隻の大作です。描かれているのは新橋演舞場の楽屋裏。右隻には緑の僧衣を纏った芸妓・まり千代が、左隻には慌ただしく化粧を施す役者達と着物の着付けをしている人々が描かれています。

 

まるで現場の声が聞こえてきそうな臨場感あふれる描写に成功したのは、実在の芸妓へ取材を重ねた結果ゆえなのでしょう。

 

 

今回ご紹介した作品以外にも、娘の朝丘雪路をモデルにした〈夢多き頃〉や、女性の黒く艶やかな髪をモチーフとした〈伊達巻の女〉〈夜会巻〉〈髪〉〈丸髷〉などといった作品も伊東深水の代表作として挙げられます。

 

伊東深水の掛け軸や木版画、リトグラフ、シルクスクリーンをお持ちの方は、一度『くらや水戸駅前店』で査定してみませんか?「自宅にある掛け軸の正しい価値を知りたい」「まずは真贋判定してほしい」など、査定・鑑定だけのご依頼も『くらや水戸駅前店』なら大歓迎です!

 

当店に在籍する買取経験が豊富なプロの鑑定士が、お客様の大切な掛け軸や絵画の価値をひとつひとつ丁寧に見極めます。作品を手放そうか悩まれている方も、一度お気軽にご相談ください。

高評価となるのは?

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伊東深水自身が満足のいく出来の良い作品に対し、〈此君汀深水〉という落款を入れることについては、代表作〈通り雨〉の項で述べた通りです。此君汀深水の落款が入れられた作品は蒐集家にとってまさに垂涎の品で、高額で取引されることもしばしば。

 

また、傘と女性が描かれた〈傘美人画〉や、日本髪を結っている女性が描かれた作品は高い需要を誇ります。着物や簪などといった服飾品、髪型によっても査定評価は異なります。全盛期とされる晩年の作品から、最晩年より少し前に描かれた作品なども人気です。

 

一世を風靡した画家ならではの悩ましい問題ともいえますが、贋作や複製版画も多くあるため、鑑定書・保証書があれば査定時に高評価となります。掛け軸が収められている箱も重要な査定ポイントとなるので、お持ちの方は査定時に忘れないようご留意ください。

 

また、作品の状態も査定評価に大きく影響します。シミや汚れ、カビなどがあっても、無理にお手入れはせずそのままの状態で査定に出すのが望ましいです。

まとめ

伊東深水が活躍した時代に生きた多くの人々がそうであったように、現代でもその美人画に心を奪われる人は多く存在します。美人画に注目が集まる伊東深水ですが、版画や風景画、自然をモチーフにした図画も安定して高評価を得ているので、お持ちの方は是非『くらや水戸駅前店』へお問い合わせください。

 

掛け軸・絵画など美術品に限った話ではありませんが、今も昔も、需要が高いものほど贋作が多く出回るものです。ところが、真贋判定の経験を多く積み、その作品の持つ正しい価値をしっかりと見極めることができる鑑定士はそう多くありません。

 

買取専門店『くらや水戸駅前店』には、本物の美術品に多く触れ、真贋判定や査定経験を積み上げてきたプロの鑑定士が在籍しております。「他店の査定額に納得がいかなかった」「買取を断られてしまった」というご経験をお持ちの方も、是非一度『くらや水戸駅前店』にお問い合わせください!

 

査定・鑑定を希望される掛け軸が複数あるという方、運搬が難しい大きな絵画作品をお持ちの方へは、当店の〈出張買取〉をお勧めしております。リピーターの方も多く、大変ご好評をいただいている『くらや水戸駅前店』の出張買取を希望される方は、まずはお気軽にお電話ください。

 

査定・相談・出張買取にかかる費用は全て無料です。お客様のご来店・お電話を、心よりお待ちしております。

 

 

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店舗: くらや 水戸駅前店

住所: 茨城県水戸市宮町2-1-1
電話: 029-291-7292
営業時間:10:00~18:00

 定休日:水曜日

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