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2020/03/12

千葉県流山市 船箪笥の買取|骨董品 アンティーク家具 民芸家具|利用目的に合わせて進化した和箪笥

船箪笥 和箪笥 アンティーク家具 民芸家具 骨董品 買取 買取専門店 くらや松戸店

 

 

こんにちは。

 

船箪笥をはじめ、和箪笥アンティーク家具民芸家具など骨董品

 

買取専門店『くらや松戸店』です。

 

 

和箪笥を出張買取してほしいとの

 

お問い合せがありました。

 

 

昨年、叔母様から譲りうけた和箪笥の買取を

 

してほしいとの事でした。

 

ネットの検索で民芸家具骨董品の買取を

 

している事を知り、ご連絡くださったとの事。

 

「欲しいと思ってくれている人の手に渡った方が、

 

亡くなった叔母も喜ぶと思って…。」と、

 

仰っていました。

 

 

拝見させていただくと、お品物は船箪笥でした。

 

前面を覆う程の重厚な金具に鶴と亀の装飾が

 

施されていました。

 

鍵を開けると、

 

中には五段の抽斗(引き出し)がある構造です。

 

長年のスレや小さな傷はありますが、

 

状態は良好なお品物でした。

 

 

提示させていただいた査定価格にも、

 

ご満足いただけたようです。

 

 

今回は、和箪笥についてお話させていただきます。

 

 

 

◆◇和箪笥が誕生する前の収納はどうしてた?◇◆

 

 

和箪笥の歴史は意外と浅く、

 

誕生したのは江戸時代といわれ、

 

特に江戸時代、明治、大正、

 

昭和の始め頃までに作られた和箪笥は、

 

時代箪笥とも呼ばれています。

 

 

では、和箪笥が誕生する前の収納は

 

どうしていたのでしょうか?

 

奈良県奈良市の東大寺大仏殿の北北西に位置し、

 

聖武天皇・光明皇后をはじめとする

 

ゆかりの品々がある正倉院の宝物庫には

 

柳の枝で編み上げられ、

 

漆が表面に塗られた葛籠(つづら)が

 

収められていました。

 

 

漆には、抗菌・防虫・防水の役割が

 

あるといわれています。

 

この頃の収納具といえば、

 

葛籠が一般的だったようです。

 

 

 

江戸時代に普及した葛籠の仲間の収納具では、

 

行李(こうり)があります。

 

旅人が荷物を入れたり、

 

飛脚が郵便物を入れて担いでいたりなど、

 

昭和の始め頃まで

 

大変よく活躍していた収納具です。

 

有名な産地としては、但馬国があります。

 

 

脚のある蓋つきの収納具の唐櫃(からびつ)は、

 

中国から日本に伝わり奈良時代から

 

存在していたといわれています。

 

両端には紐が通せ、持ち運びも可能でした。

 

 

櫃よりも大型の収納具といえば、

 

長持(ながもち)があります。

 

室町時代以降から使用されるようになり、

 

主に武家で使われていたようです。

 

長持の上部には長い棹(さお)を

 

通す金具がついており、

 

持ち運びが可能でした。

 

時代劇の参勤交代のシーンでよく見かける

 

男達5~6人で担いでいる大きな箱、

 

そうアレです。

 

 

大きなサイズの長持は、

 

物を中に入れるとかなりの重さになり、

 

運ぶのが大変でした。

 

そこで、底に車輪のついた

 

車長持(くるまながもち)が誕生します。

 

イメージ的にはキャスターのある収納BOXです。

 

鍵付きで、貴重品を入れるのに最適でした。

 

車長持は、

 

江戸をはじめとした大都市で人気となります。

 

 

ところが、大事件が起こります。

 

2日2晩、

 

江戸が燃え続けた明暦の大火(1657年)です。

 

江戸城の天守はもちろん、

 

江戸の3分の2が焼け落ちました。

 

死者は10万人ともいわれており、

 

これ程までの死者を出してしまった

 

原因の一つが車長持だったのです。

 

 

車長持は、車輪のついた大きい収納BOX。

 

家の財産を全部入れ、運び出せました。

 

ですが、

 

明暦の大火は江戸がいままで

 

経験した事が無いような大火災。

 

江戸中の人が逃げ場を求め、

 

道は人で溢れかえったのです。

 

そこに、

 

それぞれの家から持ち出した車長持が道をふさぎ、

 

沢山の人が逃げ遅れました。

 

この事態を重く見た幕府は、江戸や大坂、

 

京への車長持の製造と販売を禁じたのです。

 

それから和箪笥が普及し始めました。

 

 

 

◆◇利用目的によって進化した和箪笥◇◆

 

 

和箪笥は1600年代の後半に

 

大坂で誕生したといわれています。

 

葛籠や長持などとの違いは、

 

抽斗(引き出し)があることです。

 

ごちゃ混ぜになりそうなものの整理や分類、

 

収納ができる和箪笥はとても画期的でした。

 

何かあった時には、

 

抽斗(引き出し)から必要なものだけ持ち出せば

 

良いのです。

 

 

和箪笥が一般的になり始めたのは、

 

元禄時代の17世紀後半から18世紀初頭の頃

 

といわれています。

 

 

徳川綱吉が治めていた時代で、

 

大坂・京を中心に元禄文化が花開きました。

 

元禄文化を代表する画家には、

 

尾形光琳や浮世絵の始祖ともいわれる

 

菱川師宣があげられます。

 

豊かな経済力を背景に、

 

町人が力を持ち始めた時代です。

 

生活に余裕が生まれる事で、

 

衣類などの所持品も増えました。

 

所持品が増えるので、

 

収納する和箪笥が求められたのです。

 

この頃、材木を加工する技術も発展し、

 

和箪笥の製造量も増えていきました。

 

 

需要と供給のバランスと流通の整備が進み、

 

江戸時代の中頃には和箪笥

 

広範囲に普及していたと考えられています。

 

武家では嫁入り道具の必需品でした。

 

 

江戸時代では桐が一般的で、

 

軽くて木目が美しく、

 

湿気に強い桐は和箪笥に向いていました。

 

現代では、桐の箪笥といえば、

 

高級品のイメージですよね。

 

因みに、

 

箪笥を数える時《一棹(さお)、二棹(さお)》

 

といいますが

 

江戸時代の和箪笥には両端に金具がついており、

 

そこに棹を通して運ぶことができたからなんだそう。

 

 

では、どんな和箪笥が活躍したのでしょうか?

 

利用目的にあわせ進化した和箪笥をご紹介します。

 

 

【水屋箪笥】

 

水屋という言葉は茶室の控室のような場所で、

 

茶事の準備や片付けをするところの名称でした。

 

それがいつしか台所で使われる和箪笥

 

水屋と呼ばれるようになったのです。

 

発祥は関西、

 

現在も残っている水屋箪笥の多くは、

 

関西で製造されました。

 

町家づくりの家で、

 

水屋箪笥はよく見える場所に置かれ

 

本来の機能に加えて、

 

見栄えや美しさも求められました。

 

彦根地方では、富の象徴でした。

 

 

【帳場箪笥】

 

帳簿を付ける場所に置いて使われていた和箪笥です。

 

店の看板ともいえる存在でした。

 

江戸時代から発展し、

 

商売に必要な書類や印鑑、

 

金銭を金庫として使っていました。

 

経済力のある商人や旅館の主が

 

人目のつくところに、

 

成功の象徴として置かれ

 

こだわりのある装飾を施したものが、

 

多く造られました。

 

文化水準が高い城下町や港町で、

 

帳場箪笥は発展したのです。

 

全て注文で造られている為、

 

お金持ちのわがままが随所に反映されました。

 

他の和箪笥は、

 

抽斗(引き出し)の配置や数に“基本形”があり、

 

それ以外は“変わり型”といいますが、

 

帳場箪笥は“変わり型”がほとんど。

 

共通点としては、

 

鍵やからくりが多く施されている事と

 

頑丈そうな見た目です。

 

金庫として使われていたので、納得ですよね。

 

 

【観音箪笥】

 

力強さが印象的な金具が

 

大きくついているのが特徴で、

 

関東一円で造られていました。

 

一見、派手そうに見えますが、

 

京あたりの箪笥に比べると

 

男性的な雰囲気があります。

 

“華美”が“野暮”とされた

 

江戸っ子の粋な美学が感じられる装飾です。

 

観音箪笥は総桐製のものが多く、

 

湿気に強い桐材は着物を収納する素材として

 

最適です。

 

もう一つ理由を上げるとすれば、

 

火事が多かった江戸ならではの理由ですが、

 

軽くて燃えにくい事でした。

 

 

【船箪笥】

 

物資の輸送を行っていた船乗りたちが

 

使った箪笥です。

 

江戸時代から明治にかけて使われていました。

 

船箪笥には3種類あり、

 

上部に提手が付いた

 

手提げ金庫のような形の懸硯(かけすずり)、

 

懸硯よりも一回り大きい

 

帳簿箪笥のような帳箱(ちょうばこ)、

 

小さな衣装箪笥の半櫃(はんがい)があります。

 

懸硯と帳箱は、

 

商売に必要な金銭や帳簿、文具を入れていました。

 

3種類とも持ち運びがしやすいように

 

小型の作りになっています。

 

しかも荒波の衝撃にも負けないよう、

 

頑丈な造りになっているのが特徴です。

 

北前船の船乗り達は、

 

この船箪笥にこだわりを持っていました。

 

北前船は自分で資本金を出し商品を買い入れ、

 

船で運んで他へ売る商売で、

 

大変な収益を上げていました。

 

船員達は、もちろん裕福です。

 

そうして、

 

船員達は富と権力を象徴する船箪笥

 

持つようになりました。

 

 

造り込みの素晴らしさを誇る船箪笥

 

固い欅材を厚手の金具で覆い強度を高め、

 

船が難破しても中身は無事でした。

 

しかもその金具は工芸品と呼べる程の出来栄えです。

 

水が入らないように箱組は精度が高く、

 

万が一誰かに拾われても

 

簡単には中身が取り出せないよう、

 

からくりを施しました。

 

まさに職人技の結晶と言えるでしょう。

 

 

【衣装箪笥】

 

庶民のために一番最初に普及したのが衣装箪笥です。

 

生活習慣や経済力、

 

流通している材木や技術など、

 

各土地柄に合わせて造られました。

 

例えば、

 

佐渡の衣装箪笥は金具が素晴らしく豪華でした。

 

これは嫁入り道具でお嫁さんを

 

評価する風習があったからといわれています。

 

米沢地方は織物が有名なので、

 

衣装箪笥は数が多く丸金具に桜や蝶など

 

女性らしいデザインが特徴です。

 

金具や木地の職人仕事が丁寧で

 

美しいことで有名なのは庄内箪笥

 

透明な漆を使って木目を強調させる木地呂塗りと

 

大きな飾り金具が特徴的なのは仙台箪笥です。

 

 

【階段箪笥】

 

二階に上がる階段に抽斗(引き出し)や

 

引き戸をつけて、

 

収納家具としたのが階段箪笥です。

 

関西地方の町家で普及しました。

 

当時の商業地では、

 

表通りに面した間口の幅で税金を課す

 

間口税がありましたが、

 

奥行きには規制がなかった為、

 

うなぎの寝床のような細長い空間を

 

上手く利用する事が求めらたのです。

 

階段箪笥は、

 

狭い空間を活かした便利な収納家具でした。

 

 

 

◆◇和箪笥の買取査定◇◆

 

 

和箪笥は100年以上もの長い時間が経過しても尚、

 

本物の木を使用しているため、

 

家具に形を変えた今も生きています。

 

季節によって木が伸びたり縮んだりしているのです。

 

 

保存されている環境によっては、

 

虫がついてしまったり、

 

日焼けをしてしまう可能性もあります。

 

「手放すタイミングを逃して、

 

残念な状態になってしまった…。」と、

 

いうお話も珍しい話ではありません。

 

 

また、

 

万が一「金具の引手が外れている。」

 

「鍵がこわれている。」といった場合も

 

ご自身で修理は避けてください。

 

折角、

 

高い修理代を支払ったのに

 

査定額が下ってしまうという事もあります。

 

外れた部品や使えなくなった鍵は処分せず、

 

一緒に鑑定士にお見せください。

 

部品に限らず、

 

貼り付けてある紙や布も査定の対象になりますので、

 

そのままでお願いします。

 

お掃除や引っ越し、

 

整理などで処分を考えているアンティーク家具や

 

100年以上経過した和箪笥などありましたら、

 

「こんなの古いしね…。」と思わず、

 

是非ご相談ください。

 

 

『くらや松戸店』は、

 

価値のある古物をしっかり見極めます。

 

 

皆様からのお電話・ご来店を、

 

心よりお待ちいたしております。

 

 

 

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