Blog 店舗ブログ
  • TOP
  • 店舗ブログ
  • 【八幡浜市】金城次郎の壷を出張買取|沖縄初の人間国宝・金城次郎とは?|買取専門店 くらや 松山店
2026.08.08
松山店

【八幡浜市】金城次郎の壷を出張買取|沖縄初の人間国宝・金城次郎とは?|買取専門店 くらや 松山店

2:52 pm

第1章|【八幡浜市へ出張買取】ご実家の解体、おじい様が集められた骨董品の買取相談

「家の取り壊しが決まり、実家の片付けを進めています。祖父が集めていた骨董品がたくさん残っていて、壷や花瓶などもあるのですが、一度見に来てもらえませんか。」

今回ご紹介するのは、八幡浜市にお住まいのお客様からいただいた、ご実家の片付けに伴う出張買取のご相談です。

愛媛県松山市のイオンスタイル松山3階にある買取専門店 くらや 松山店では、陶磁器をはじめ、骨董品、美術品、掛軸、茶道具、煎茶道具、書道具など、幅広いジャンルの店頭買取・出張買取を行っております。

近年は、ご実家の建て替えや売却、遺品整理などをきっかけに、

「祖父母が集めていた骨董品を整理したい。」
「蔵や押し入れに保管していた壷や花瓶を見てほしい。」
「価値があるものなのか分からないので、一度まとめて見てもらいたい。」

といったお問い合わせをいただきます。

骨董品は、興味のない方から見ると不用品でしかなく、「もう使わないもの」として処分されることも少なくありません。しかし、プロの目から見ると、思いがけない価値を持っているものが見つかることがあります。今回のお客様も、おじい様が長年集められていた骨董品が数多く残されており、「自分たちでは何が価値のあるものなのか分からないので、専門の方に見てほしい」とご相談くださいました。

後日、お客様のご都合に合わせて八幡浜市のご自宅へお伺いし、依頼品を確認させていただきました。

その中で、目に留まったのが、今回ご紹介する人間国宝・金城次郎の壷でした。

次章では、沖縄を代表する陶芸家として知られる金城次郎についてご紹介いたします。

2:52 pm

第2章|沖縄初の人間国宝となった陶芸家・金城次郎とは

金城次郎(きんじょう じろう)は、沖縄の伝統陶器である壺屋焼を代表する陶芸家です。魚や海老を生き生きと表した作品で広く知られ、昭和60年(1985年)には「琉球陶器」の技法によって、沖縄県で初めて重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定されました。

金城次郎は明治44年(1911年)、現在の那覇市に生まれました。戸籍への入籍が翌年であったことから、大正元年(1912年)生まれと紹介されることもあります。大正14年(1925年)、14歳頃から那覇市壺屋の陶工・新垣榮徳の窯に入り、陶工としての修業を始めました。当時の壺屋では、壷や甕、皿、碗、酒器など、人々の暮らしの中で使われるさまざまな焼き物が作られており、金城次郎も土づくりや轆轤、絵付け、窯焚きなどの仕事を通して技術を身につけていきました。

修業時代には、後に人間国宝となる陶芸家・濱田庄司と出会い、その後も長く交流を続けました。また、沖縄を訪れた柳宗悦や河井寛次郎、バーナード・リーチなど、民藝運動に関わった人々からも影響を受けています。民藝運動では、名もない職人が日常のために作る実用品の中に美しさを見いだす「用の美」という考え方が大切にされました。金城次郎も、鑑賞するためだけの作品ではなく、実際に使うことのできる器を生涯にわたって作り続けています。

陶工として経験を積み、民藝運動の思想にも触れながら技術を磨いていた金城次郎ですが、その歩みは第二次世界大戦によって大きく変わることになります。

沖縄戦によって壺屋の町や陶器産業も大きな被害を受けました。終戦後、金城次郎は壺屋へ戻り、焼き物作りの再開に携わります。昭和21年(1946年)には壺屋で独立して工房を構え、戦後の沖縄で不足していた日用品を作りながら、壺屋焼の復興を支えました。

その後は公募展にも作品を出品し、昭和30年(1955年)に国展へ初入選。翌年には「呉須絵台付皿」で新人賞を受賞し、昭和32年(1957年)には国展で国画賞を受賞するなど、陶芸家として高く評価されるようになります。昭和47年(1972年)には那覇市の壺屋から読谷村座喜味へ移り、自らの登り窯を築きました。同じ年には沖縄県指定無形文化財の技能保持者に認定されています。

壺屋から読谷村へ移った背景には、市街地化が進んだことで、登り窯から出る煙が問題となり、壺屋で窯焚きを続けることが難しくなった事情がありました。読谷村では広い土地を使って登り窯を築き、金城次郎はその後も沖縄の土や釉薬を使った作陶を続けました。金城次郎の移窯は、後に多くの陶工が読谷村へ集まるきっかけの一つとなり、現在の「やちむんの里」へとつながる読谷村の陶芸文化にも大きな影響を与えています。

金城次郎は、卓越した轆轤の技術を持ち、壺屋焼に受け継がれてきた器の形や文様を基本としながら、数多くの作品を作りました。なかでも魚紋は金城次郎を象徴する文様として知られています。丸い目や開いた口、流れるようなひれやうろこが簡潔な線で彫られ、同じ魚紋であっても、一匹ずつ表情や動きが異なります。整い過ぎていない線や、釉薬が流れて生まれる色合いも作品の一部となっており、素朴さの中に力強さが感じられます。

昭和53年(1978年)に脳血栓で倒れた後は手足に麻痺が残りましたが、療養を経て作陶に復帰しました。昭和56年(1981年)には勲六等瑞宝章を受章し、昭和60年(1985年)に人間国宝へ認定。平成16年(2004年)に亡くなるまで、沖縄の土と伝統的な技法を大切にしながら、暮らしの中で使われる焼き物を作り続けました。

現在も金城次郎の作品は、沖縄を代表する陶芸作品として知られています。次章では、八幡浜市のお客様のご実家で、数多くの壷や花瓶の中から金城次郎の壷を見つけた際の出張買取エピソードをご紹介いたします。

 

2:52 pm

第3章|おじい様が沖縄旅行で購入された金城次郎の壷

今回ご依頼いただいた八幡浜市のお客様は、建物の解体を予定されており、ご家族で少しずつ片付けを進められている最中でした。室内には、おじい様が長年集められたという骨董品が並べられ、床の間には掛軸、棚には壷や花瓶、木箱に収められた陶磁器などが数多く保管されていました。

お客様は、

「祖父は旅行が好きで、いろいろな場所へ出掛けていました。焼き物も好きだったようで、気に入ったものがあると旅先で買っていたみたいです。」

と、おじい様について話してくださいました。

一つ一つ確認を進めていくと、木箱に収められた壷がありました。

箱から取り出して拝見すると、丸みのある壷には大胆な魚紋が描かれており、沖縄の壺屋焼らしい力強い雰囲気が感じられます。また、共箱も残されており、箱書きや作品の状態を確認したところ、人間国宝・金城次郎の作品でした。

するとお客様が、

「そういえば、その壷は祖父が沖縄旅行へ行った時に買ってきたものだと聞いたことがあります。かわいらしい魚の絵が印象に残っています。」

と話してくださいました。

旅行のお土産として購入された作品と聞くと、「記念品だからそれほど価値はないのでは」と思われる方もいらっしゃいます。しかし、旅行先の窯元や百貨店、美術展などで著名な陶芸家の作品を購入される方も多く、実際に評価の高い作品がご実家に残されているケースは決して珍しくありません。

今回の壷についても、魚紋の表現や造形、釉薬の状態に加え、共箱が残されていたことなどを確認し、しっかりと評価させていただきました。

「家を解体するので、飾っておく場所もなくなってしまいます。祖父が大切にしていたものなので、価値を理解してくださる方へ受け継いでもらえるなら、その方が祖父も喜ぶと思います。」

とお話しくださり、その他の骨董品も含めてご成約となりました。

今回のように、ご実家の片付けや建物の解体をきっかけに骨董品をご相談いただくと、長年飾られていたり保管されていたりした作品の中から、思いがけず評価につながるものが見つかることがあります。特に陶磁器は、見た目だけで作者や価値を判断することは難しく、有名作家の作品がほかの壷や花瓶と一緒に保管されていることもあります。

「使わないから処分しよう」と判断される前に、一度専門の鑑定士へご相談することをおすすめします。

第4章|まとめ

買取専門店 くらや 松山店では、金城次郎をはじめ、壺屋焼や読谷焼などの沖縄陶器のほか、備前焼や九谷焼、有田焼など、さまざまな陶磁器の店頭買取・出張買取を行っております。

ご実家の片付けや遺品整理、建物の解体などでは、陶磁器だけでなく、掛軸や茶道具、骨董品などをまとめてご相談いただくことも少なくありません。

「価値があるものか分からないので、一度見てもらいたい。」

「処分して良いものなのか判断できない。」

「大切にしていたものなので、きちんと見てくれるお店にお願いしたい。」

といったお問い合わせをよくいただきます。

当店では、依頼品を丁寧に拝見し、故人やご家族が大切にされてきた骨董品やお道具の価値を見極め、次の方へ引き継ぐお手伝いをしております。

今回も、おじい様の思い出が詰まった金城次郎の壷を、次の持ち主へつなぐお手伝いをさせていただくことができました。

八幡浜市をはじめ、愛媛県内で陶磁器や骨董品の整理をご検討の際は、金城次郎をはじめとする陶磁器はもちろん、掛軸や茶道具、美術品などもまとめてご相談いただけます。店頭買取・出張買取ともに対応しておりますので、「価値が分からない」「整理を進めたい」とお考えの際は、ぜひ買取専門店 くらや 松山店までお気軽にご相談ください。

骨董品・美術品、遺品整理の高価買取なら買取専門店の
【KURAYA】松山店へご相談ください。

買取専門店 くらや 松山店
電話089-950-4334
営業時間10:00~19:00
住所愛媛県松山市天山1丁目13-5 イオンスタイル松山3階
アクセス 伊予鉄道横河原線 いよ立花駅より徒歩7分

松山店の他の記事を見る