
もくじ
愛媛県松山市のイオンスタイル松山3階にある買取専門店 くらや 松山店では、骨董品や美術品をはじめ、陶磁器、ブランド洋食器、ガラス工芸品など幅広いジャンルの店頭買取・出張買取を行っております。
近年は、ご実家の片付けや遺品整理、生前整理をきっかけに、「飾り棚に置いたままになっている置物を整理したい」「箱に入ったままの陶磁器がたくさんあるので見てほしい」といったお問い合わせをよくいただきます。その中でも、長年にわたり世界中で親しまれている磁器ブランドの一つがリヤドロ(Lladró)です。
皆様は、リヤドロというブランドをご存じでしょうか。
リヤドロは、やわらかな色彩と繊細な造形が特徴の磁器作品で知られ、人物像や動物、花を題材にした置物を数多く制作してきました。日本でも百貨店や専門店で取り扱われていますので、一度は目にしたことがあるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回のブログでは、そんなリヤドロの歴史や人気作品などについてご紹介します。ぜひ最後までご覧ください。
リヤドロの歴史は、1953年、スペイン東部のバレンシア近郊にある小さな町アルマセラから始まります。
創業者は、フアン・リヤドロ、ホセ・リヤドロ、ビセンテ・リヤドロの三兄弟です。
幼い頃から陶芸に親しんでいた三兄弟は、それぞれが陶磁器製作を学び、実家のかまどを利用して作品づくりを始めました。当初は装飾用の花瓶や壺、食器などを制作していましたが、次第に人物や動物を題材とした磁器作品へと力を注ぐようになります。
当時のスペインでは伝統的な陶器文化が根付いていましたが、芸術性の高い磁器作品を制作する工房はまだ多くありませんでした。三兄弟は、「生活の中に芸術を取り入れる」という考えのもと、日常の温かな情景や家族の愛情、人と自然とのふれあいを磁器で表現することを目指します。この創業当初からのものづくりに対する考え方は、現在のリヤドロ作品にも受け継がれています。
1950年代後半になると、リヤドロの作品はスペイン国内で徐々に評価されるようになり、生産量も増加していきました。
そこで1958年、三兄弟は工房をバレンシア近郊のタベルネス・ブランケスへ移転し、本格的な制作体制を整えます。
さらに1962年には、優れた職人を育成するための教育機関を設立しました。原型制作や成形、花飾り、絵付けなど、それぞれの工程を専門の職人が担当し、高い技術を次世代へ受け継ぐ体制が築かれていきます。
1969年には現在も本社と工房が置かれている「ポーセリン・シティ」が完成しました。ここでは企画から制作、焼成までを一貫して行う体制が整えられ、リヤドロのものづくりの中心となっています。
リヤドロの作品は、原型制作、石膏型の製作、成形、組み立て、花の装飾、絵付け、焼成など、多くの工程を経て完成します。
その中でもリヤドロを象徴するのが花の装飾です。一枚一枚の花びらを職人が手作業で成形し、組み合わせながら仕上げています。大型作品では数百枚もの花びらが使われることもあり、繊細な立体感を生み出しています。このような手仕事へのこだわりは、創業以来変わることなく受け継がれているリヤドロの大きな特徴です。
1960年代に入ると、リヤドロは独自の磁器製造技術の研究を進めます。特に知られているのが、従来主流であった複数回の焼成方法を改良した「一度焼成(モノコクシオン)」です。
独自の研究によって完成したこの技術により、柔らかな乳白色の磁肌と淡いパステルカラーを美しく表現できるようになりました。また、人物の優しい表情や衣服のしわ、髪の流れ、動物の毛並みなど、細部まで丁寧に表現された作品は、リヤドロならではの世界観を確立することになります。
1965年にはアメリカ市場へ本格的に進出し、その後はヨーロッパ各国へと販路を拡大しました。1970年代には日本でも百貨店を中心に紹介されるようになり、結婚祝いや新築祝い、退職祝いなどの贈答品として高い人気を集めます。
1985年には世界中の愛好家に向けたコレクターズクラブが設立され、限定作品や記念作品も数多く発表されるようになりました。さらに近年では、芸術家やデザイナーとのコラボレーションにも積極的に取り組み、伝統的なフィギュリンだけでなく、照明やインテリアオブジェ、現代的なデザイン作品など、新たな分野にも挑戦を続けています。
現在でもリヤドロの本社と工房はスペイン・バレンシアにあり、創業当時から続く職人による手仕事を大切にしながら作品づくりが行われています。大量生産では表現できない温かみや繊細さは、70年以上にわたり世界中の多くの人々を魅了し続けています。
日本でも長年親しまれてきたブランドであることから、ご実家の飾り棚や応接間、サイドボードなどに飾られたままになっている作品をお見かけすることも少なくありません。
次章では、リヤドロを代表する人気作品やシリーズをご紹介するとともに、それぞれの特徴について詳しくご紹介いたします。その後、実際に松前町でご依頼いただいた出張買取のエピソードをご紹介していきたいと思います。
リヤドロと聞くと、優しい表情をした女性や子どもの置物を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
創業以来、リヤドロではさまざまなテーマの作品が制作されており、人物像だけでなく、動物や花、宗教を題材にした作品、さらには現代アートの要素を取り入れたシリーズまで幅広く展開されています。
特にリヤドロを代表する作品として知られているのが、女性や子どもをモチーフにしたフィギュリンです。
読書を楽しむ少女や母子を表現した作品、花束を抱えた女性など、日常の穏やかなひとときを表現した作品は、創業当初から現在まで高い人気を誇っています。やわらかな色彩と優しい表情、繊細な花の装飾は、リヤドロらしい世界観を象徴する作品として世界中のコレクターに親しまれています。
また、動物をモチーフにした作品も人気シリーズの一つです。
犬や猫、馬、白鳥、フクロウなど、さまざまな動物がリヤドロならではのやさしい表情で表現されており、ご自宅のインテリアとして飾られている方も多くいらっしゃいます。動物本来の特徴を丁寧に表現しながらも、どこか温かみのある雰囲気に仕上げられていることが特徴です。
さらに、リヤドロを語るうえで欠かせないのが、クリスマスや宗教をテーマにした作品です。
キリスト生誕を表現した「ナティビティ(降誕)」シリーズをはじめ、天使や聖母子をモチーフにした作品は、ヨーロッパを中心に長年親しまれています。クリスマスシーズンに飾るコレクションとして集められる方も多く、現在でも継続して制作されているシリーズの一つです。
近年では、従来のリヤドロのイメージとは異なるコンテンポラリーコレクションにも注目が集まっています。
その代表的なシリーズが、世界的デザイナーのハイメ・アジョンがデザインを手掛けた「The Guest(ザ・ゲスト)」です。このシリーズは、一つのキャラクターをキャンバスに見立て、ポール・スミスやデビルロボッツなど世界各国のアーティストがデザインを施すことで、それぞれ異なる世界観を表現しています。伝統的な磁器製作の技術と現代アートを融合させたシリーズとして、リヤドロの新たな魅力を発信しています。
このほかにも、照明やホームデコレーション、アクセサリーなど、リヤドロは時代に合わせて新しい作品づくりにも挑戦し続けています。
長年飾られてきたクラシックなフィギュリンはもちろん、近年のデザインコレクションまで幅広い作品が制作されていることも、リヤドロが世界中で愛され続けている理由の一つといえるでしょう。
次章では、実際に松前町でご依頼いただいたリヤドロの出張買取エピソードをご紹介いたします。
「母が集めていたリヤドロの置物が何点かあるのですが、飾ったままになっています。実家の片付けを進めているので、一度見に来てもらえませんか。」
今回ご紹介するのは、松前町にお住まいのお客様からいただいた、出張買取のエピソードです。
お客様のお話では、お母様は長年、百貨店のブランド陶磁器売場で少しずつリヤドロの作品を集められていたそうです。少女をモチーフにした作品や動物の置物などがお好きで、ご実家の応接間に大切に飾られていたとのことでした。「母が気に入って飾っていたものですが、私の家には飾る場所もないので、この機会に整理しようと思っています。」とのことでした。
後日、お約束の日にご自宅へお伺いし、作品を拝見させていただきました。
今回ご相談いただいた作品は、少女をモチーフにしたフィギュリンや、花飾りが施されたうさぎの置物など、リヤドロらしい優しい雰囲気の作品が中心でした。全体的に保管状態は良好で、大きな破損や修復跡も見受けられませんでしたが、そのうち一体は花の装飾の花びらが数枚欠けている状態でした。
リヤドロは、一輪ずつ手作業で作られた花の装飾も魅力の一つですが、その分、花びらや葉の先端は非常に繊細です。そのため、わずかな欠けであっても評価に影響する場合があります。一方で、作品そのものの人気や保存状態、付属品の有無なども総合的に確認しながら評価を行うため、小さな欠けがあるからといって買取ができなくなるわけではありません。
鑑定内容をご説明すると、お客様は「花が欠けていることには全く気付いていませんでした。それでもきちんと評価してもらえて安心しました。」とお話しくださいました。その後、無事に成約することができました。
ご実家の片付けや遺品整理、生前整理などで、リヤドロをはじめとするブランド陶磁器やフィギュリン、骨董品、美術品の整理をご検討の際は、お気軽に買取専門店 くらや 松山店までご相談ください。
リヤドロは、1953年の創業以来、職人による手仕事を大切にしながら、世界中で愛される磁器作品を生み出してきました。人物や動物をモチーフにしたフィギュリンをはじめ、宗教作品や現代的なデザインコレクションまで幅広い作品が制作されており、日本でも長年にわたり多くの方に親しまれています。
一方で、リヤドロは作品名や制作年代、人気シリーズだけでなく、保存状態や付属品の有無などによって評価が異なります。また、今回ご紹介したように、花びらや葉などの繊細な装飾部分に欠けが見られる場合でも、完品にくらべると評価は下がりますが、買取は可能です。
ご実家の片付けや遺品整理、生前整理を進める中で、飾ったままになっているリヤドロや、価値が分からない陶磁器製の人形が見つかった場合には、お気軽にご相談ください。
買取専門店 くらや 松山店では、松前町をはじめ愛媛県内で、リヤドロをはじめとするブランド陶磁器やフィギュリンのほか、骨董品、美術品など幅広いジャンルの店頭買取・出張買取を行っております。一点一点、鑑定士が丁寧に確認しながら評価いたします。