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松戸店
2022/04/04

千葉県松戸市 茶道具の買取|裏千家 各服点|使ってこそでる価値 見極めます

8:54 am

はじめに

こんにちは。茶道具や掛け軸などといった骨董品の査定・買取を行っている買取専門店『くらや松戸店』です。不要不急の外出自粛やテレワークの普及で、自宅で過ごす時間の使い方が問われる昨今。押し入れや箪笥の中の整理・片付けを始めたという方も、多いのではないでしょうか?

 

当店に持ち込まれるお品物の中でも、特に多いのが茶道具です。茶道具を持ち込まれるお客様からは、「価値のある大切な茶道具なのに、他の買取店では二束三文だった」「買取店を巡っているけれど、査定額に納得がいかなくて…」「茶道具の買取店は敷居が高くて入りづらい」というお話をよくお聞きします。

 

趣味で茶道を嗜まれた方だけでなく、ご自宅で茶道教室を開いていた方からのご依頼も増加傾向に。茶道具を処分される理由をお尋ねすると、「コロナ禍で茶道を教えることが難しくなって…」というお答えを多く耳にしました。

 

中国でコロナウィルス感染者の第一例目が報告されてから三年目となる今年。私たちの生活は、それまで当たり前だったことが既に懐かしく感じるほど大きく変化しました。買取を生業としている私達も、この変化を実感させられる日々です。

 

コロナ禍になり、茶道を辞める人は果たしてどれほど増えたのでしょうか。買取市場における茶道具の需要の変化は、茶道具の売却をお考えの方にとっては気になるところですよね。

 

今回は、コロナ禍で変化を求められた日本の伝統文化・茶道と、現在の茶道具の買取事情についてお話ししていきたいと思います。処分方法やご売却に迷われているお客様は、ぜひ最後までお付き合いください。

コロナ禍の茶道

茶道のお稽古は対面で行い、お茶やお菓子といった飲食も伴います。まさに今、自粛の対象とされている行為です。お茶を教える人、教わる人の高齢化も進み、感染時の重症化リスクも懸念されます。

 

亭主と客の親密な交流を実現するためにデザインされた茶室は、四畳半が基本。必然的に密になってしまいますよね。また、茶の湯のメインイベントである濃茶は、一碗を数名の客で回し飲みをするのが本来の喫茶法です。これが濃厚接触に当たるとして、敬遠される傾向にあるという話もよく聞きます。

 

茶道で大切にされている〈一座建立〉の精神。これは、狭い茶室で貴重な抹茶を回し飲むことで心が通じ合い、一体感が生まれる状態を指す言葉です。〈同じ釜の飯を食う〉という諺もあるように、精神的な結びつきを強める共同飲食の風習は古来より大切にされてきました。

 

濃茶の回し飲みを確立したのは、侘茶の大成者・千利休です。400年以上も前に千利休が確立した茶の湯の伝統は、ここ数年の生活様式の変化で大きく変わりつつあります。

三千家の感染対策

茶道の本家本元である三千家〈裏千家〉〈表千家〉〈武者小路千家〉。それぞれがコロナ禍においてどのような対応をとっているか、見ていきましょう。

 

茶道にとって一年で最も華やかで重要な行事。それは、年が明けて最初に行われるお茶会・初釜(はつがま)です。新しい年に〈初めて釜をかける〉ことから、このように呼ばれます。

 

稽古初めや新年会の意味合いがある初釜は、多くの客人を招き、家元が直々にお茶を点てる京都の新春の風物詩でした。ところが、感染拡大予防の観点から2020年、2021年はこの大切な伝統行事が取りやめに…。

 

そして2022年。京都の今日庵にて、裏千家で二年ぶりとなる初釜が行われました。密を避けるべく、椅子に座る立礼(りゅうれい)が採用されたことは記憶に新しいでしょう。

 

濃茶のお点前は、本来の回し飲みから一人一碗ずつの各服点(かくふくだて)で点てられました。また、恒例の餅菓子・菱葩(ひしはなびら)も、大きな菓子鉢から取り分ける伝統のやり方ではなく、銘々皿にて個別に提供されることとなったのです。

 

京都の不審庵で行われた表千家の初釜も、実に二年ぶりの開催。表千家では畳に座る通常の作法がとられましたが、濃茶は裏千家と同様に回し飲みではなく、一人一碗ずつの各服点で点てられました。

 

武者小路千家でも二年ぶりとなる初釜が京都の官休庵で行われましたが、こちらも表千家と同じく、立礼ではなく畳に座っての各服点でした。

 

裏千家で行われた立礼のお点前は、1872(明治5)年、裏千家十一代家元玄々斎千宗室が京都博覧会において外国人をもてなすために考案したもの。各服点は、明治から大正にかけて活躍した裏千家13代家元・圓能斎鉄中が考案したものとされています。

8:54 am

各服点が誕生したきっかけ

千家の始祖である千利休が定めた回し飲みの作法。これと相反する各服点が、子孫である裏千家の家元によって考案されたのは何故でしょうか。実は、現在のコロナ禍と非常によく似た当時の状況に理由があったのです。

 

1918年から1920年頃、スペイン風邪と呼ばれる新型インフルエンザが世界中で猛威を振るっていました。全世界の感染者は約5億人。日本でも当時の国内人口の4割に当たる2,300万人以上が感染し、40万人もの方が亡くなりました。

 

まさに、コロナ禍にある現在と似た状況であったと言えるのではないでしょうか。参加者同士が極力接触しない各服点というお点前は、当時このような状況下で考案されたのだそうです。

 

その後、ほどなくしてスペイン風邪は収束。各服点は濃茶のお点前の一つとして残りましたが、決して主流になることはありませんでした。しかしコロナ禍のいま、この各服点の価値が見直されています。

 

稽古場や教室によっては、感染対策の一環として独自の対策を講じるところも出てきているようです。各服点や立礼といったお点前だけでなく、リモートによるお稽古なども浸透しつつあります。

茶道人口の減少で増える需要

2010年の茶道人口は約400万人。2020年には、その半分の200万人程度になりました。これはコロナ禍以前の統計データです。現在は、200万人を割っていると考えられます。

 

パソコンの画面越しに行われる超現代的なお稽古は、教授者の大半を占める65歳以上の高齢者にとっては難しいもの。こういった流れも、高齢の教授者が自身の茶道教室をたたむ一因になっているようです。

 

更に、少子高齢化による人口減少、趣味やレジャーの多様化、生活様式の洋風化なども茶道人口の減少を加速させています。他の趣味と比べると、難しい作法や決まりごとの多い茶道は敷居が高いと思う方も多いでしょう。

 

元々減少傾向にあった茶道人口は、ここ数年のコロナ禍により拍車がかかったと言えます。その結果、茶道具を売却される方が増えてきているのです。一方、自宅で過ごす時間が増えたことにより、新たにお茶を始める方も多くいらっしゃいます。400年以上の歴史をもつ日本の伝統文化は、やはりそう簡単には廃れないのですね。

 

海外での茶道人口にも変化がみられる昨今。インターネットの普及も手伝い、日本におらずとも茶道具は入手しやすくなってきています。茶道を辞める人もいれば新たに始める人もいて、茶道具もそういった方々の間を巡り回っているのです。

茶道具の価値は使ってこそ

8:54 am

茶道具は美術館に飾っておく美術品ではありません。使ってこそ価値が出てくる〈お道具〉です。誰がつくり、誰が所持し、どのように使われてきたか。このような由来と伝来を、茶道具は尊びます。

 

このように、〈もの〉の由来と伝来を重視する文化は、世界でも稀なのではないでしょうか。それゆえ日本国内には、古いものがよく残っています。不用になったからといって、価値のある茶道具を押し入れの奥で眠らせたままにすること、付けられるべき価値を知ることのないまま廃棄することは、非常に勿体ないことなのです。

 

「大切にしてきたものだからこそ、必要としている誰かに使ってもらいたい」という茶道具がご自宅にあるという方は、一度『くらや松戸店』で査定してみませんか?「茶道具を買取してくれる他のお店に行ってみたけれど、敷居が高くて入りづらかった」という方も、是非お気軽にお越しください。

 

価値があると分かっているからこそ、茶道具の査定は専門の知識を持った鑑定士に頼みたいものです。茶道具の買取経験が豊富なプロの鑑定士が在籍する『くらや松戸店』なら、お客様の大切な茶道具を正しく鑑定し、次にそれを必要としている人の手に渡すことができます。

 

茶道具以外にも、査定を希望される骨董品がある方はお申し付けください。また、鑑定士がお客様のご自宅等へお伺いし、査定から買取までを一貫して行う出張買取もご好評をいただいております。

 

査定・相談・出張費用は無料です。お客様のご来店・お電話を、心よりお待ちしております。

 

 

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