- 掛け軸・絵画松戸店2023/09/25
骨董品・美術品、遺品整理の高価買取
もくじ
こんにちは。万年筆や骨董古美術品の買取を行っている買取専門店『くらや松戸店』です。「遺品整理をしていたら古い万年筆を発見した」「譲り受けた万年筆を使う機会がない」と、箪笥の肥やしになっている万年筆はありませんか?
『くらや松戸店』では、万年筆のお買取を行っています。入学祝いや就職祝いなど、プレゼントとしても好まれる万年筆。意外と奥が深い歴史を持ち、高価買取が期待できるお品物もあるのです。
筆記用具としてはボールペンが主流な今、万年筆は余程好きな方でないとお持ちにならないように思います。私自身も万年筆を知るまではそうでした。暫く使わないとインクが乾いて書けなくなってしまう、インクが切れたら補充しなくてはいけないなど、不自由に感じる場面も…。
しかし、万年筆にはそういったデメリットが気にならなくなるほどの魅力があることも事実です。一つの物を長く使うことで愛着のある一本になる、そんな万年筆の魅力についてお話していきましょう。
万年筆の原型となる文房具は、西暦953年に発明されたと言われています。毛細管現象を応用した現代のペン先が開発されたのは1883年のこと。これを生み出したのは〈ウォーターマン〉というブランドです。
アメリカの保険外交員だったルイス・エドソン・ウォーターマンは、仕事で使う調書にインクの染みをつけ大口契約を取り逃すという辛酸をなめました。このエピソードが世界初となるインク供給システムの誕生に繋がったのだそうです。
ウォーターマンが作ったペン芯は〈万年筆の祖〉と称されるようになり、ここから各メーカーの個性が枝分かれしていきます。
万年筆のペン先は、書き味や筆記時の硬さを左右するとても重要な部分。液体の表面張力を応用した毛細管現象〈スリーフィッシャーフィード〉は、後にニューヨークで特許を取得することとなります。
材質やデザインによって書き味が異なるのも大きな特徴です。14金や18金が主流ですが、メーカーによっては21金などもあります。鉄、ステンレス、プラスチック製など安価なものもありますが、21金ともなると書き味がとても柔らかく感じるという方も多いのではないでしょうか。
腐食に強く柔らかな書き味を実現する金は、万年筆のペン先として最適な素材。装飾性と実用性を兼ね備えた無二の材質と言えるでしょう。一方で鉄やステンレスなどの硬い材質は、万年筆入門として人気があります。
紙に触れるだけでインクが出てくる万年筆は、ボールペン等と比べ力を入れずとも済む筆記具です。そのため、長時間筆記する場合などは万年筆を使った方が疲れません。
F(細字)M(中字)B(太字)の3種類に大別される字幅。細かく区別すると、EF(極細字)、FM(中細字)、BB(極太字)などといった種類もあります。
メーカーによってはペン先に字幅が刻印されているものもありますが、刻印が無い場合は軸に貼ってあるシールや保証書を一度確認しましょう。刻印や保証書で字幅が判断できない場合は、正規店へ持ち込み確認するのもひとつの方法です。
字幅が細いものは、紙との接点が小さいため書き味はカリカリと感じます。反対に、太い字幅のものは潤みを帯びた万年筆特有の書き味が特徴です。
★吸入式
インクボトルから直接インクを吸引する、昔ながらのタイプ。取り回しに手間がかかりますが、愛着の湧く儀式のようなものでもあります。好きなメーカーのインクを選んで使うことができるのも利点です。
★カートリッジ式
ペン先の首を回して外し、カードリッジを差し込むタイプ。小さなカートリッジさえ持ち運べば、どこでも交換可能で便利です。カートリッジは各社専用の形状をしており、吸入式のように好きなインクを使うことはできません。
★両用式
コンバーター(吸引器)をカートリッジに刺すことが可能なタイプ。コンバーターを用いれば吸引式として使え、コンバーターを外せばカートリッジを装着できるのが利点です。良いとこ取りにも見えますが、コンバーターのサイズがあまり大きくないため吸入するインクが少ないという欠点も…。
上記の違いはメーカーによって様々で、吸入式しか製造していない老舗メーカーなどもあるので注意が必要です。
万年筆を保管する上で重要なキャップ。キャップにはボールペンのようにカチッとはめるキャップ式と、ネジ式キャップがあります。
キャップ式は3ヵ月使用しないとインクが乾いて書けなくなってしまいますが、ネジ式は気密性が高くインクが乾きにくいことが利点です。1年ほど使わなくても、インクが乾くことなく筆記できます。
インクの種類などによっても乾きやすさが違うので、万年筆は適度な頻度で使用することがベストと言えるでしょう。
インクタンクからペン先にインクを導くためのもの。タンクに空気を取り込むためのパーツでもあります。インクの出をインクフロー、空気の取り込みをエアフローなどとも言いますが、どちらもしっかりと作られていないとインクが途切れてしまうため、重要なパーツの一つです。
一般的に海外製のものはインクの出が多く、日本製はやや控え目。これは書式の違いによるところが大きく、縦書きもある日本人の筆記スタイルに合わせて手を汚さぬよう配慮されているためです。
筆記の際に持つ胴体部分の材質には様々なものが使われます。現在はプラスチックやアクリル、金属などが主流ですが、高級万年筆は耐久性を重視したエボナイト、風合いを重視したセルロイドや木製のお品物も多いです。
中には宝石や貴金属で装飾されていたり、蒔絵などが施された高級万年筆もあります。こういったお品物は驚きの高値で取引されることもしばしば。
ボールペンではなかなか難しい〈とめ・はね・はらい〉。万年筆は力の強弱によって線の幅に抑揚がつけられ、インクの濃淡を出すことが可能です。これは筆に近い感覚とも言えるでしょう。
書き手側も字のバランスや書体に気を配るようになり、結果的にその意識の差がボールペンとはまた違った字を生み出します。
その名の通り、万年筆は長く使い続けることができる筆記具です。イリドスミンと呼ばれる耐摩耗性に優れた合金を溶接しています。
「祖父の代から受け継いでいる」というエピソードもよく聞かれる万年筆。耐久性があるからこそ、何代にも渡って使うことが出来るのです。
構造上、紙の上を滑らせるだけで書けるため筆圧が要らず、長時間筆記をする方には良いと思います。一方、筆圧をあまりかけないので複写式の書類には不向きな面も…。「仕事では使いにくい」という意見があるのは、そういった万年筆の特徴に由来するのかもしれません。
ペン先に大きな特徴がある万年筆。ボールペンが主流となっている現代に、敢えて万年筆を使うということ自体がお洒落と捉える方も多くいらっしゃるでしょう。何かを書く際、ポケットから取り出す筆記具が万年筆だと特別感があるように思います。
万年筆をよく知らないという方でも、「なんとなく聞いたことがある」というくらい有名な高級筆記具ブランドです。代表的なモデルは〈マイスターシュテック〉。品質の高さと秀逸なデザインで、万年筆のトップブランドに位置づけられています。
状態や付属品の有無にもよりますが、モンブランは高価買取が期待できるブランドの一つです。
代表的なモデルは〈スーベレーン〉。質実剛健な造りで、特にエアフローに優れとても滑らかな書き心地を実現します。サイズ展開も豊富にあり、モンブランと双璧をなす人気ブランドです。
現代万年筆の基礎を築いたフランスのブランド。気品のあるデザインと滑らかな書き味が特徴です。
イタリア初の万年筆製造メーカー。全てのパーツを自社で生産している数少ないブランドで、イタリアらしい個性的なデザインと色使いが特徴です。独自のリザーブタンク付きピストン吸入方式を採用し、インクが切れても予備タンクからインクを供給できるようになっています。
ファッション性の高いデザインと、素材に拘った万年筆を生み出しているイタリアのブランド。代表的なモデルは〈ドルチェビータ〉。美しいオレンジが特徴的です。
日本を代表する筆記具メーカー。〈フリクション〉が有名ですが、万年筆にも大変力を入れています。万年筆入門として廉価版万年筆カクノを販売するなど、万年筆ユーザーの裾野を広げることにも積極的です。
日本で初めて14金のペン先を作ったメーカーで、こだわりの強い万年筆が特徴。他のメーカーにはないペン先が豊富に展開されており、コレクターにはたまらないメーカーです。
21金のペン先もセーラー独自のもので、柔らかな書き味を実現します。キャップやペン先のイカリマークがセーラー万年筆の証です。
世界で初めてインクカートリッジを発売したメーカー。インクが乾きにくいスリップシール機構など、優れた技術力が特徴です。
他にも著名なメーカーは沢山ありますが、高価買取も期待できる代表的なブランドをいくつかご紹介しました。大切に使えば子や孫の世代まで受け継ぐことができる万年筆。後世に残すもののひとつとして、皆様もご一考されてはいかがでしょうか。
元々日本には、物を大事にして長く使う文化がありました。万年筆はその最たる物のひとつ。永く使っていくことで愛着が湧きます。
「一度も使っていない」「昔は愛用していたけれど今は使う機会がない」という万年筆をお持ちの方は、一度『くらや松戸店』で査定してみませんか?ご家族から譲り受けた万年筆、人生の節目のお祝いで贈られた万年筆など、専門の知識を持ったプロの鑑定士がひとつひとつ丁寧に拝見します。
相談・査定は無料です。他に査定を希望されるお品物が沢山あるというお客様は、当店の出張買取もぜひご検討ください。
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