Blog 店舗ブログ
  • TOP
  • 店舗ブログ
  • 愛媛県松山市 骨董買取「買取専門店 くらや 松山店」捨てられる寸前だっと急須とは?
2025.03.18
松山店

愛媛県松山市 骨董買取「買取専門店 くらや 松山店」捨てられる寸前だっと急須とは?

12:41 pm

はじめに

こんにちは。愛媛県松山市で骨董の買取をしている「買取専門店 くらや 松山店」です。

 

先日、愛媛県松山市のとあるご家庭から「不用品を整理していたら、古い急須が出てきたけど、価値があるかわからないので見てほしい」とのご相談を受けました。私は骨董品買取の経験から、こういった依頼には「思わぬお宝」が眠っていることがあると直感し、さっそく出張買取に向かいました。

依頼主のお宅に到着すると、すでに庭先には大量の古い食器や雑貨がまとめられ、処分の準備が進められていました。その中で、目に留まったのが、一見すると素朴な茶色い急須。ホコリをかぶり、長年使われていないようでしたが、私はすぐにそれが「宜興朱泥の急須」であることに気付きました。

「これは、少し見せてもらってもいいですか?」と尋ねると、依頼主は「これですか?もう何年も使ってないし、割れてもいないけど、ボロボロで価値なんてないですよ」と苦笑い。なんと、そのまま処分する予定だったとのこと。

しかし、私は急須を手に取ると、その質感、形状、そして底に刻まれた銘を確認しました。紫砂の滑らかな質感と独特の重量感、さらには名工の落款が入っていることから、これは本物の宜興朱泥の急須であると判断しました。

 

「実はこれ、中国の宜興という地域で作られた、伝統的な朱泥の急須なんです。作られた時代や職人によっては、価値がつくことがありますよ」とお伝えすると、依頼主は驚いた様子。「えっ、こんな古い急須が?ずっと棚の奥にしまってあって、誰も使わなかったのに…」と信じられない様子でした。

 

 

 

依頼主は「こんな古いものに価値があるなんて、驚きです。捨てる前に相談して本当に良かった」と感謝され、最終的に買取を決断。買取金額をお渡しすると、「祖父が使っていたものだけど、ずっと放置していたから、これから大切にしてくれる人の手に渡るのは嬉しいです」とホッとした表情をされていました。

もしもあの時、私が目を留めなかったら、ゴミとして処分されていたかもしれません。

骨董品は、持ち主の意図とは関係なく長い時を超えて価値を持ち続けることがあります。
「これはもう使わないし、価値なんてない」と思う前に、一度ご相談いただければ、思わぬ掘り出し物が眠っているかもしれません。

「不要品=無価値」と決めつけず、お気軽に査定をご依頼ください!

 

今回は朱泥の急須についてお伝えします。

是非、最後までお付き合いください。

朱泥の急須とは?

朱泥(しゅでい)の急須は、中国の宜興(ぎこう)や日本の常滑(とこなめ)で作られる赤みを帯びた陶土で作られた急須のことです。その特徴的な赤色は、鉄分を多く含む粘土を高温で焼成することで生まれます。特に、日本では常滑焼の朱泥急須が有名です。

朱泥の急須の特徴は

  1. 美しい赤色
    • 朱泥の最大の特徴は、その鮮やかな赤色です。焼成時の酸化具合や釉薬の有無によって、濃淡や艶感が変わります。
  2. 多孔質な構造
    • 朱泥は微細な気孔を持っており、茶葉の持つ渋みを適度に吸収し、まろやかな味わいにすると言われています。
  3. 無釉(むゆう)の仕上げ
    • 朱泥の急須は一般的に釉薬をかけずに仕上げられます。そのため、お茶の成分が急須に馴染み、使い込むほど味わいが変化する「育てる急須」としても人気があります。
  4. 優れた熱保持性

急須自体が適度に熱を蓄え、均一に茶葉を蒸らすことができます。特に玉露や煎茶などの日本茶に適しています

中国宜興(ぎこう)の朱泥急須について詳しく解説

12:41 pm
  1. 宜興(Yíxìng, ぎこう)は、中国江蘇省に位置し、紫砂壺(しさこ)と呼ばれる高品質な朱泥の急須の産地として世界的に有名です。紫砂(しさ)とは、宜興地方で採れる独特の陶土のことで、鉄分を多く含むため、焼成すると赤みを帯びた「朱泥」や紫色の「紫泥」などに発色します。
  2. 宜興の急須(紫砂壺)の特徴

紫砂(しさ)陶土の優れた性質

宜興で産出される紫砂(しさ)には以下のような特徴があります。

  • 多孔質構造:微細な気孔を多く含み、茶の香りを保持しやすい
  • 釉薬を使わない:素焼きのため、茶葉の風味が染み込み、使うほどに味わいが増す
  • 熱保持性が高い:お茶を均一に蒸らし、温度を長く保つ
  • お茶の味を引き立てる:渋みを和らげ、まろやかな味わいになる

特に、**朱泥(しゅでい)**の急須は、鉄分が豊富でお茶の旨味を引き出す効果が高いとされています。

宜興紫砂壺の主な種類

宜興の急須には、使用される土の種類や焼成の方法によって異なる種類があります。

種類 特徴
朱泥(しゅでい) 鉄分が多く、赤みを帯びた色合い。高温焼成により硬質になる。
紫泥(しでい) 紫がかった色合い。最も一般的な紫砂壺の素材で、耐久性が高い。
本山緑泥(ほんざんりょくでい) 緑色がかった陶土。珍しく、流通量が少ない。
天青泥(てんせいでい) 灰青色の土。貴重で、価格も高め。

中でも朱泥は、高温焼成による硬質で滑らかな質感があり、日本茶・中国茶ともに適した急須とされています。

宜興の名工と紫砂壺の歴史

宜興の紫砂壺は、**明代(16世紀)**に発展し、清代(1719世紀)には皇帝や貴族の間で愛用されるようになりました。伝統的な急須の製作は「手作り」が基本で、名工による作品は数十万円から100万円を超えることもあります。

有名な宜興の紫砂壺の名工

  • 時大彬(じたいひん):明代の紫砂壺の名工。彼の作品は現代でも非常に高価。
  • 陳鳴遠(ちんめいえん):清代の工芸家で、細やかな装飾が特徴。
  • 顧景舟(こけいしゅう):現代紫砂壺の巨匠。彼の作品はオークションで数百万円以上の価値がつくことも。

これらの名工の作品は、投資対象や美術品としても評価されています。

朱泥急須は「育てる」茶器!?

朱泥の急須は、使い込むほどに色艶が増し、お茶の味が変化すると言われています。これは、朱泥の多孔質な性質により、茶葉の成分が徐々に染み込むからです。例えば、緑茶を淹れ続けると甘みが強くなり、烏龍茶では香りが豊かになるといった変化が起こります。

「急須を育てる」ってどういうこと?

「急須を育てる」と聞くと、不思議に思う方もいるかもしれません。でも、特に**朱泥の急須(宜興紫砂壺や常滑焼)**は、使い込むほどに風合いが増し、お茶の味が変わると言われています。

これは、朱泥が持つ多孔質の性質が関係しています。つまり、使い込むことで茶葉の成分が急須に染み込み、「自分だけの急須」に成長していくというわけです。

なぜ朱泥の急須は育つのか?

朱泥の急須が育つ理由は、その素材の特性にあります。

多孔質構造(細かい穴が空いている)
お茶の成分が少しずつ急須に染み込むことで、味わいが変化する。

無釉(むゆう)の焼き締め
釉薬(うわぐすり)がかかっていないため、茶葉の旨味や香りが吸収されやすい。

使い込むと色艶が増す
お茶の成分が馴染むことで、朱泥の急須は美しい飴色へと変化する。

つまり、朱泥の急須は使うほどに「味を記憶する」茶器。毎日同じお茶を淹れ続けることで、より深みのある味わいになるのです。

育った急須はどう変化する?

数年〜数十年使い続けた急須は、以下のように変化していきます。

色の変化

  • 最初はマットな赤色次第に深みのある飴色へ変化
  • 艶が増して、使い込んだ風格が出る

味の変化

  • 茶葉の渋みが穏やかになり、まろやかな味わいに
  • 長年育てた急須で淹れるお茶は、一段と美味しくなる

手触りの変化

  • 使い込むほどに滑らかでしっとりした質感に

このように、急須は年月とともに成長し、「自分だけの茶器」になっていくのです。

急須を育てることの楽しみ

急須を育てることは、単なる道具の管理ではなく、お茶を淹れる楽しみそのものです。

例えば、10年後、20年後に「この急須で淹れるお茶は格別だ」と感じられたとき、それは自分が時間をかけて育てた証になります。

また、親から子へと受け継がれる急須もあり、「家族の歴史を刻む茶器」としての役割を果たすこともあります。

  • 10年後、どんな味になるのか?」とワクワクしながら使う
  • 長年使った急須で淹れたお茶が、特別に美味しく感じる
  • 自分だけの急須が持つ「味の記憶」を楽しむ

「急須を育てる」とは、日々の積み重ねでお茶の時間をより豊かにすることなのかもしれません。

偽造品も多い!?「本物と偽物の見分け方」

宜興の朱泥急須は世界的に人気があり、オークションでは数百万円以上で取引されることもあります。しかし、その価値を狙って偽物も数多く出回っています。

  • 特に清代・民国時代の名工の作品は、コレクター市場で高騰しており
  • 本物の高級急須は、伝統的な手作業で作られますが、偽物は機械で大量生産されることが多い。

 

「顧景舟(こけいしゅう)」や「時大彬(しだいひん)」などの著名な作家の名前を騙った偽物が多く出回っている。

 

本物と偽物の見分け方

  • 土の質感:本物の宜興朱泥はしっとりした感触で手に馴染む、光にかざすと独特の透光性がある。
  • 刻印や落款:名工の作品には特有の印があるが、偽物は字体が甘いことが多い。
  • 色味:焼成によって自然な色合いがあり、派手すぎず落ち着いている。
  • :指で軽く叩くと、金属的な音がする
  • お茶の味:本物の紫砂壺はお茶を淹れるとまろやかになるが、偽物は味が平坦。

 

あなたの朱泥急須、思わぬ価値があるかもしれません!

朱泥の急須は、使い込むほどに味わいが増し、お茶をより美味しくしてくれる魅力的な茶器です。そして、中には歴史的な価値や作家の技が詰まった逸品も少なくありません。

もし、ご自宅に「使わなくなった急須」や「祖父母の遺品で眠っている朱泥の茶器」があれば、それは思わぬ価値を秘めたお宝かもしれません。

 「こんな急須、価値があるのかな?」と気になったら、ぜひ一度ご相談ください。


出張買取も対応!愛媛県内での査定は無料です!

プロの鑑定士が朱泥の急須や骨董品の価値を正しく見極め、大切に次の世代へと繋げるお手伝いをさせていただきます。

 

お気軽にお問い合わせください!

愛媛県松山市の「買取専門店 くらや 松山店」では、骨董品の買取査定を随時受付中です!

あなたの朱泥急須が、新たな価値を生み出すかもしれません。まずは一度、査定だけでもいかがでしょうか?

 

ご来店心より、お待ちしております。

骨董品・美術品、遺品整理の高価買取なら買取専門店の
【KURAYA】松山店へご相談ください。

買取専門店 くらや 松山店
電話089-950-4334
営業時間10:00~19:00
住所愛媛県松山市天山1丁目13-5 イオンスタイル松山3階
アクセス 伊予鉄道横河原線 いよ立花駅より徒歩7分

松山店の他の記事を見る