- 骨董品松山店2023/09/11
骨董品・美術品、遺品整理の高価買取
こんにちは。硯や筆、墨、印材など書道具の査定・買取を行っている買取専門店『くらや松山店』です。書道具や骨董品の処分にお困りの方、売却を検討されている方は、買取経験が豊富なプロの鑑定士が在籍する『くらや松山店』へ是非ご相談ください。
今回は、意外と知られていない書道具の買取についてのお話です。大切に収集された拘りの書道具から、遺品整理で発見された価値の分からない書道具まで、書道具の買取に関するご質問はどんな些細なことでもお気軽にお問合せください。
〈お道具の買取〉と聞くと、皆様は何を思い浮かべますか?真っ先に挙がるのは茶道具ではないでしょうか。『くらや松山店』の店頭買取や出張買取でも、実際に査定のご依頼をいただくことが多いお品物は茶道具です。
茶道具を身近なものに感じるのは、明治から昭和にかけて、女性の教養として茶道が行われていたことが大きく影響しているのでしょう。本格的な茶道具はなくとも、お稽古用の道具や煎茶道具は現在でもたくさんのご家庭にありますよね。
一方で、書道具が売れるとご存知の方はそれほど多くはいらっしゃらない印象です。茶道具などと比べると身近な存在ではなく、書道具の種類や価値が分かるという方も少ないかと思います。
書道具の中でも、筆・硯・墨・紙は誰もが一度は触れたことがあるお道具です。小学校や中学校では、授業の一環で習字を習う機会がありましたよね。この4つのお道具は〈文房四宝〉と呼ばれ、古くから鑑賞、愛用の対象でした。
文房四宝以外にも、書道具には印材や筆筒、水滴、硯屏、文鎮、硯箱などといったお道具があります。中国骨董品が高騰している今、中国から伝来した書道具は高価買取が期待できるでしょう。
未使用で残っている書道具は少なく、筆や墨などは使用されていることが殆どです。印材には使用者の号が彫られているため、「売却できると思わなかった」というお声もよく耳にします。
『くらや松山店』では、使用済みの筆や墨をはじめ、篆刻済みの印材も高価買取が可能です。お持ちの書道具や遺品整理中に発見された書道具の中に、古い中国骨董が紛れ込んでいるかもしれません。査定だけでもお気軽にご相談ください。
文房とは、中国語で〈文人の書斎〉を意味する言葉です。文房具という言葉は、本来そこに備えておく道具のことを指しました。筆、墨、紙は消耗品ですが、硯は半永久的に使うことができ、二次流通の市場においても需要と人気が非常に高い書道具です。
ここからは、文房四宝の筆・硯・墨・紙について少し掘り下げてみていきましょう。
筆は、字を書く上で最も必要不可欠な道具。穂先の毛の種類や長さ、硬さにより、墨含みや筆運びが異なります。毛先がまとまりやすい〈馬毛筆〉や、墨持ちが良い〈羊毛筆〉、滑らかな書き味が特徴の〈イタチ毛〉など、用途や好みによって様々な種類があるのも特徴です。
墨は〈固形墨〉と〈墨液〉の二つに分かれます。硯の中に水を入れ、ゆっくり磨ることで液体の墨になるのが固形墨です。磨る際の力加減で墨の色調や濃さを変えられ、また原料によっても色の濃淡や艶を変えることができます。このため、自分好みの墨を磨ることが可能なのです。
墨液は、膠または樹脂で作られています。膠は乾燥に時間を要する反面、伸びが出て自然な黒を出せるのが利点です。これに対し樹脂は、乾燥時間が短く済むことや力強い筆跡を得られることが利点ですが、膠のような伸びは出にくく、自然な黒色が出しづらいといった特徴も。
紙は半紙を用いることが一般的です。楮や三椏などを用いて作られた手漉きのものから、木材パルプを主原料にして作られた機械漉きのものまでありますが、大量生産しやすい機械漉きのものが多く流通しています。
練習用によく使われる半紙のサイズは、約33.4×24.3cm。この他にも、作品によって様々なサイズのものがあります。
硯は石や瓦などで作られることが殆どです。硯の種類によって、墨の色やきめの細かさが異なります。硯の世界は奥深く、買取市場において驚きの高値で取引されるものも。次の章より詳しくお話ししていきたいと思います。
文房四宝のうち、最も消耗しにくい硯は〈一生もの〉と言われることもしばしば。自分に合ったものに出合うべく、硯選びは慎重に行いたいものです。
硯は、唐硯(中国産)と和硯(国産)の二つに大別されます。和硯の材料は、山口県宇部市の赤間石、宮城県石巻市の雄勝石、三重県熊野市の那智黒石、山梨県早川町雨畑の玄昌石などが主です。特に〈赤間硯〉と〈雄勝硯〉は、国の伝統的工芸品に指定されています。
赤間硯は墨を細かく磨ることができ、発色が良く、さらっと伸びの良い墨汁を作ることができる硯です。雄勝硯は、磨りやすくて使いやすいということと、発色が良く経年劣化がしにくいという特徴があります。
一方、唐硯には天然石が用いられており、唐代以前は陶器製が主流でした。硯には天然石が持つ紋様が現れており、豪華な装飾のものが多いのも大きな特色。唐硯の中でも〈中国四大名硯〉と呼ばれる硯は、特に珍重されています。
中国四大名硯とは一体どんな硯なのか、詳しくご紹介していきましょう。高額査定も期待できますので、お持ちの方は是非ご一読ください。
中国広東省で採れる石〈端渓石〉を用いた、唐硯の中でも最高峰と言われる硯です。王朝期時代には、より優れた端渓硯は皇帝への貢物とされていました。時には賄賂として使われることもあったほど、希少で価値の高いものだったそうです。
色は紫が最も多く、青や黒、緑、深紫、青みがかかった浅紫、灰色、黄色を帯びた色、白など様々に存在します。希少性が高いのは、石紋や石眼があるもの。見た目の美しさはもちろん、磨墨や発墨に優れている端渓硯は、古代よりその優秀さを賞賛されてきました。
中国安徽省で採れる石を用いた唐硯です。色は蒼黒が中心で、石紋は波のような模様の羅紋や魚子紋など、派手な紋様が多いのが特徴。歙州硯は採掘期間が短かったため、現存する歙州硯は非常に少なく価値が高いとされています。
その名の通り、澄んだ泥を焼成して作られた唐硯です。石材を粉にして焼き固めた説や、石を原料とした自然石説もありますが、その真相は現代でも解明されていません。墨の磨れ具合が良く、実用性に優れた硯と言えるでしょう。
紅や青、黄色など様々な色彩を持っていることが大きな特徴です。中でも、鱔魚黄澄泥(せんぎょこうちょうでい)や緑豆砂澄泥(りょくとうしゃちょうでい)は上級のものとされています。
海老の頭のような渋い紅色をしている蝦頭紅(かとうこう)は、中国において男児の宝石として珍重されているそうです。
中国甘粛省で採れる石を用いた、幻とも言われる唐硯。黄緑または青緑の淡い色をしているものが多く、水波や雲龍のような石紋が見られるものもあります。採石場所の河の氾濫により採掘期間が短かったため、現存するものは極めて少ないです。
書に落款を押す道具。素材には天然石が用いられることが多いです。青田石や寿山石などといった比較的安価なものから、田黄石や鶏血石など高価な印材も存在します。細かい彫刻が施されているものもあり、収集対象としても人気の書道具です。
筆を入れる筆筒には、木製のものから陶磁器製のものまで様々な種類があります。彫の出来や作家が高価買取のポイントとなる書道具です。
墨を磨るための水を入れておく道具で、小さな急須の形をしています。陶磁器や朱泥をはじめ、銅などの金属で作られることも多いです。
硯のそばに立てる小さな衝立。墨に埃などが入るのを防ぎます。山水など絵が描かれたものや彫刻が施されているものもあり、目を楽しませてくれる書道具です。
半紙を押さえるための道具。銅や真鍮といった金属製のものから、ガラスや石などが用いられた文鎮もあります。
書道具を入れて保管するための道具です。唐木が使われているもの、漆塗りで蒔絵が施されているものなど、絢爛豪華な作品も数多くあります。使われている素材や作家によっては高額査定が望めるでしょう。
最後に、『くらや松山店』で書道具をお買取した際のエピソードのご紹介です。「昔使っていた書道具を売りたい」と、お客様から出張買取のご依頼をいただきました。書道をする機会もなくなってしまい、「ずっと押し入れで眠らせたままで、どうしようかと悩んでいて…」とのことでした。
ご自宅へお伺いすると、そこには綺麗な蒔絵の硯箱が。蓋をあけると、中国の四大名硯の一つである端渓硯が入っていました。端渓硯はコレクター垂涎の逸品で、高価買取が期待できる書道具のひとつです。
硯箱共に状態は良く、とても大切に使われていたことが伝わってきました。思い入れのあるお品物とのことで、当店の鑑定士も精一杯の金額をご提示し、快くご売却いただける結果に。大切にしてきた貴重な硯を、押し入れの奥で眠らせたままでは勿体ないですよね。必要とする次の方に是非使っていただきましょう。
『くらや松山店』には、書道具に関する専門の知識を持ったプロの鑑定士が在籍しております。「売れるかどうか分からない」「墨で汚れているから…」と売却を諦めてしまっている書道具がありましたら、一度お気軽にご相談ください。
ご自宅の押し入れや箪笥の奥にしまわれたままの書道具の中に、驚くほどの価値が付けられる硯、筆、紙、墨が眠っているかもしれません。何に使うのか、一見してどんな価値があるのかわからない書道具の査定は、『くらや松山店』の目利きの鑑定士にお任せください。ひとつひとつ丁寧に査定し、高価買取いたします。
査定・相談・出張買取にかかる費用は全て無料です。お客様のご来店・お電話を、心よりお待ちしております。
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