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松戸店
2021/12/23

千葉県松戸市 掛け軸の買取|一行物|茶掛けに好まれる禅語とは

5:44 am

はじめに

こんにちは。掛け軸や絵画などの骨董品、古美術品の買取を行っている買取専門店『くらや松戸店』です。「亡くなった祖父から掛け軸を譲り受けたけれど、価値が分からない…」「遺品整理で見つけた掛け軸の処分に困っている」「リサイクルショップで買取してもらえなかった」という方は、掛け軸の買取経験が豊富な『くらや松戸店』で査定をしてみませんか?

 

生活スタイルが洋風化している昨今、ご自宅に掛け軸を飾られているという方はどれほどいらっしゃるでしょうか。掛け軸を飾る床の間があるお宅も少なくなり、「実家に仕舞ったままの掛け軸を売りたい」というご相談を多く承ります。

 

掛け軸は今や一般的な室内装飾品という位置づけではなくなりましたが、コレクターも多く、中には高額で取引されるものも。今回は、掛け軸の基本的な知識のほか、茶掛けとして人気のある禅語のお話などをしていきたいと思います。

 

お手持ちの掛け軸がどのようなものなのか、どれほどの価値を持っているのかを知っていただくきっかけになれば幸いです。

掛け軸の種類

書や東洋画などを掛けて鑑賞できるように表装された掛け軸は、軸木に巻き付けて保管します。掛物(かけもの)とも呼ばれる掛け軸は、日本家屋の室内装飾において重要な役割を果たす美術品でした。

 

掛け軸は〈常時掛〉〈慶事掛〉〈佛事掛〉〈季節掛〉〈節句掛〉の5種類に大別され、時節や行事、来客などによりその場に相応しいものに掛け替えて楽しまれてきました。

常時掛

行事や季節を気にせずに飾れる、普段使いに適した掛け軸。代表的な画題は以下の通りです。

風景画(山水画)

墨一色で描かれたものを水墨山水、色のついたものを彩色山水と言います。描かれるのは理想郷としての自然風景です。神社仏閣や富士山などといった、日本の名所が描かれたものもあります。

四季花

四季を表す四つの花が描かれた、比較的新しい画題。春には梅が描かれ、夏には牡丹や菖蒲、秋は桔梗と菊、冬は南天の赤い実が描かれることが多いです。

四君子

中国の宋の時代から描かれる画題。中国では、徳や教養のある人を表す言葉である〈君子〉の特徴を表す4つの植物(梅竹蘭菊)が画題として非常に人気です。

 

梅竹蘭菊もそれぞれ四季を象徴し、春の蘭は君子の気品を、夏の竹は実直さや繁栄を、秋の菊は君子の華やかさを、冬の梅は生命力を表します。梅は四季花では春を表しますが、四君子では冬の花として扱われるのも特徴的です。

竹に雀

古来より縁起の良い象徴の組み合わせとしてされてきた、日本で人気の画題。竹は強い生命力を、雀は子孫繁栄を表します。

梟(ふくろう)

不苦労、福籠、福老、福来と語呂合わせされる、縁起の良い画題です。昭和の高度経済成長期の辺りからよく描かれるようになりました。日本だけではなく、世界各国でも梟は縁起の良い鳥として考えられているようです。

龍虎

常時掛の画題としてよく描かれます。龍も虎も古くから描かれてきた画題で、とりわけ龍は江戸時代に狩野派が好んで描いた画題です。端午の節句に男児のたくましい成長を願って節句掛として飾られる場合もあります。

慶事掛

お正月や結納などといったお祝い事に飾られる掛け軸です。代表的な掛け軸としては、高砂、鶴亀、松竹梅、赤富士、日の出、天照皇大神、七福神、蓬莱山などが挙げられます。

佛事掛

仏教行事に飾られる掛け軸。佛事掛には字像が多く見られます。頭に〈南無〉がついているものが一般的です。浄土宗や浄土真宗などでは〈南無阿弥陀仏〉、禅宗(曹洞宗、臨済宗、黄檗宗)では〈南無釈迦牟尼仏〉、真言宗は〈南無大師遍照金剛〉、日蓮宗は〈南無妙法蓮華経〉と書かれた掛け軸が法事の場面において飾られます。

 

絵像としてポピュラーなものは、十三佛、観世音菩薩、阿弥陀来迎図、達磨大師、霊場集印軸です。

季節掛

四季折々の風情や情緒を伝える掛け軸。花鳥、風景、書などが描かれます。季節掛は、描かれている画題のものが実際見られるようになる少し前から飾り始め、旬を終えるまでは他の掛け軸に掛け替えるのが習わしです。

節句掛

子供の健やかな成長を願う掛け軸。桃の節句や端午の節句の人形飾りと同じ意味合いを持ちます。桃の節句の掛け軸としては〈立雛〉、端午の節句の掛け軸としては〈菖蒲〉〈兜〉が一般的です。

掛け軸と禅語

5:44 am

現代に繋がる和の生活スタイルが確立されたのは、室町時代のこと。和室や床の間もこの頃に生まれ、幽玄の美意識やわびさびの文化が発展します。

 

将軍足利義政が建てた銀閣寺がその代表と言えるでしょう。この時代に生まれた床の間が掛け軸などの美術品を飾る専用のスペースとなり、掛け軸が更に発展していくこととなったのです。日常の生活スペースと芸術の世界をつなぐ場が床の間となり、山水画や花鳥画が多く制作されるようになりました。

 

戦国時代を経て、安土桃山時代に登場したのが千利休です。茶の湯は、当時の権力者であった武士達にとって必須の教養。千利休が「茶の湯における最も大事な道具は掛け軸である」と宣言すると、掛け軸は爆発的に発展を遂げていくこととなったのです。

 

その後、茶会のテーマに合わせて掛け軸を架け替える習わしが始まります。最初は礼拝の対象であった掛け軸が鑑賞のための美術品となり、最終的にはおもてなしの道具へと変化していったのです。

 

茶道は禅から大きな影響を受けて確立されたことから、禅僧の書である〈墨蹟〉が重宝されます。墨跡は、紙や布に墨書された肉筆一般を指す言葉です。

 

千利休の侘び茶の思想を表した〈南方録〉には、書き手の筆跡が残る墨蹟を鑑賞することで、その人徳を身近に感じることができるといった内容が書かれています。それほどまでに、掛け軸と墨跡は茶の湯の世界において必要不可欠な存在でした。

 

千利休が、禅の師匠であった春屋宗園の一行物(いちぎょうもの)を掛けるようになると、在世の和尚の掛け物を掛けるという慣習が広まります。一行物とは、禅語などの一部分だけを取り出して掛け軸に書いたものです。

 

分かりやすく使い勝手も良かった一行物は、江戸時代以降茶席の掛け軸としてメジャーな存在となっていきます。一行物には春を表現する〈花〉、夏を表す〈白雲〉、年末を示す〈無事〉など時候をイメージさせる言葉が多くあったことから、季節感を大事にする茶の湯と相性が良かったのです。

一行物

本ブログの〈掛け軸の種類〉で常時掛についてご紹介しましたが、一行物は常時掛の代表格とも言えます。本項では、一行物に好まれる代表的な禅語をご紹介していきましょう。

一期一会

二度と繰り返されることのない、一生に一度の出会い。この教えはいつの時代にも当てはまるメッセージですよね。元を辿ると、千利休の言葉として〈山上宗二記〉に記された〈路地ヘ入ルヨリ出ヅルマデ、一期ニ一度ノ会ノヤウニ、亭主ヲ敬ヒ畏ベシ〉が初出なのだそう。

和敬清寂

茶道の心得を示す標語です。客人も亭主がお互いの心を和らげて謹み敬い、茶室の備品や茶会の雰囲気を清浄にするという意味を持ちます。茶室の中に一たび入れば身分の差はあれど皆平等、という千利休の精神が表された言葉です

喫茶去

本来は〈お茶でも飲んで去れ〉と相手を叱咤する、中国・唐時代の趙州従?禅師のエピソードが元になった禅語。これが転じて〈どうぞお茶を飲んでください〉という意味で再解釈されています。

 

どんな相手にもおもてなしを成す精神的余裕の素晴らしさは、先の〈一期一会〉や〈和敬清寂〉と通ずるものがあるのではないでしょうか。

日々是好日

中国の禅僧・雲門文偃(うんもんぶんえん)の悟りの境地を表す言葉として広まった禅語です。映画のタイトルにも採用されたことで、現代の人々にも浸透しました。

 

直訳すれば〈毎日が良い日〉となりますが、身に起こる全てのことを受け入れ、毎日を良い日だと言い切れる心境に達することが大切だという捉え方もできるのではないでしょうか。

白雲自去来

禅語の語彙集〈禅林句集〉にある、五言対句〈青山元不動 白雲自去來〉の一句です。雲が次から次へと湧き起こり、去来しても山は元の姿のままそこにあるという意味ですが、いつどこで何が起きても心囚われることなく、泰然と己の道を貫き通せと解釈できます。

最後に

「実家の片付けをしていたら、押し入れに掛け軸がたくさん仕舞ってあるのを見つけた」「価値が分からないから、捨ててしまおうと思っている」という掛け軸をお持ちの方は、処分される前に一度『くらや松戸店』で査定をしてみませんか?

 

今回のブログで述べてきたように、掛け軸はいま一般的な室内装飾品ではありません。しかしながら、すべての掛け軸が二束三文の価値しかないと言うわけではないのです。

 

掛け軸は一般的ではなくなった代わりに、専門的な愛好家の方が多く存在します。皆様のご自宅に仕舞われたままになっている掛け軸の中に、思わぬ価値が付けられる逸品が眠っている可能性も…。

 

掛け軸のような美術品は、金やプラチナのような貴金属と違い誰の目にも価値が明らかにわかるようなものではありません。掛け軸の価値を正確に判断するためには、歴史や作者、表装の材料や技術、箱書きや落款の知識が必要です。

 

専門の知識を持たない買取店で100円にしかならなかった掛け軸が、美術骨董の知識を持つプロの鑑定士により数十万円の査定額がつけられることも珍しくありません。貴重な美術品を埋もれたままにしないためにも、買取店選び、鑑定士選びは重要です。

 

価値が分からない掛け軸や処分を検討されている掛け軸の買取なら、買取専門店『くらや松戸店』にお持ちください。掛け軸などの骨董品、古美術品の買取経験が豊富なプロの鑑定士が、お客様の大切なお品物をひとつひとつ丁寧に査定します。

 

相談、査定は無料です。皆様のご来店・お電話を心よりお待ちしております。

 

 

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店舗:くらや 松戸店
住所:千葉県松戸市常盤平3丁目9-19

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