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骨董品
2018/06/14

島岡達三【人間国宝/民芸陶器】

島岡達三(しまおかたつぞう)

 

縄文象嵌で有名な人間国宝、島岡達三が

 

陶芸に目覚めたのは彼が高校生の時です。

 

その後、東京工業大学の窯業学科を卒業し

 

濱田庄司を師として益子焼の作陶を始め、

 

最終的には縄文象嵌と呼ばれる

 

独特の美を生み出しました。

 

ここではそんな島岡達三の経歴や

 

作風をご紹介していきます。

 

 

島岡達三とは

 

島岡達三は東京に生まれ

 

学生の頃に目黒区駒場にある「日本民藝館」で

 

民芸作品を目にしたことをきっかけに、

 

陶芸の道を志しました。

 

そして民芸運動の中核メンバーである

 

栃木県益子の濱田庄司(はまだ しょうじ)の弟子となり

 

陶芸の腕を磨きます。

 

その後は栃木県窯業指導所に勤務し

 

古代土器の標本を作るなどして縄文土器の知識を深め

 

34歳の頃には

 

独立して自分の窯を持つまでとなりました。

 

 

島岡達三が独立をしたのは、それまで濱田庄司の作品と

 

似たような作品ばかりを作陶していたことを

 

濱田が見かねて、「自分独自のものを考案して作れ」と

 

諭したのがきっかけだと言われています。

 

それから島岡は研究を重ね、組紐からアイディアを受け

 

それを転がして出来る縄目に白土を埋め込む

 

「縄文象嵌(じょうもんぞうがん)」の技術を

 

完成させていきました。

 

さらに、島岡は縄文象嵌に加え

 

素地に白い窓絵を設けた中に赤絵で描画したり、

 

象嵌に青・黒色の土を用いて焼成するなど

 

独自の技法を確立しました。

 

これに師である浜田庄司からの影響も交えた作品が

 

後の平成8年、国の重要無形文化財

 

「民芸陶器(縄文象嵌)」保持者に認定されたのです。

 

他にも島岡達三は、昭和55年に栃木県文化功労賞、

 

平成6年に日本陶磁協会賞金賞、

 

平成11年に勲四等旭日小綬章を受章するなど

 

多くの賞を受賞し

 

日本だけではなく海外でも大規模な個展を開くなど

 

作陶指導を始めとした活動を行いました。

 

 

縄文象嵌とは

 

縄文象嵌とは、陶器の地に縄目を施し

 

色の違う土をはめ込む(象嵌する)技法のことです。

 

平成8年に島岡達三によって確立され

 

重要無形文化財として認定されています。

 

特殊な釉薬を用いているので

 

器が白濁しているのが特徴で

 

技法としては、まず成形して半乾きの状態の素地に

 

縄を転がして模様をつけるところから始まり

 

縄模様の凹んだ部分を含め

 

全体に化粧土を塗り、乾燥させます。

 

そして表面を削ると、縄で凹んだ部分には化粧土が残り

 

もともと平らな部分には下地があらわれる事で

 

縄模様がくっきりと浮き出てくるのです。

 

この状態に透明釉をかけて焼成することで

 

本焼きが完成します。

 

 

このような技法と独自のアイディアによって

 

島岡達三の縄文象嵌は作り出されてきました。

 

 

来歴でも紹介した、縄文象嵌に

 

ろうそくを用いてつくった白い窓絵の中に

 

赤絵で描画を施す装飾や

 

象嵌に青や黒色の土を用いる装飾など、

 

他の技法と組み合わせつつ

 

独自の発想を組み込むことで

 

島岡達三独自のデザインが仕上がっていきます。

 

そのため、島岡達三の作品は

 

他の技法と組合せた独創的な作品が多く見られます。

 

中でも、特にその特徴が表れていると言われているのは

 

象嵌赤絵草花文角瓶です。

 

島岡達三独特の縄文象嵌、一部青い土を用いた地

 

そして窓絵、と多くの技法が施されており

 

瓶の4つの面はそれぞれ赤絵が違うので、

 

見る角度により異なった印象や雰囲気が楽しめる点も

 

魅力の一つとなっています。

 

 

その他にも島岡達三は、

 

朝鮮の三島のやきものにも興味を持ち

 

独特の印花、刷毛目、彫三島、の3つの技法の内、

 

印花を応用して

 

縄文象嵌を作り上げたとも言われています。

 

 

三島達三が人間国宝に認定されたこともあり

 

益子焼はますます名を広げました。

 

現在でも栃木県芳賀郡益子町では

 

多くの陶芸家が活躍しており

 

人々に親しまれています。

 

 

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