お役立ち情報
骨董品
2019/06/27

三田村自芳【工芸作家/漆芸】

三田村自芳(みたむらじほう)

 

三田村自芳は1886年、東京都浅草で生まれます。

 

13歳の頃からは蒔絵師で王道の作風として知られる、

 

七代目・赤塚自得からその技法を教わりました。

 

やがて自芳を名乗り、1936年には稲花会を作ります。

 

稲花会では七代目・赤塚自得が死去していた為、

 

その他の弟子達を集めました。

 

三田村自芳は日本美術展覧会会員であると同時に

 

江戸蒔絵の正統を受け継いでおり、

 

また多くのスケッチを残しています。

 

代表作には『杉樹蒔絵衝立』や

 

『乾漆宝珠文蒔絵盛器』などがあります。

 

乾漆について

 

木や土、石膏などの型を用いた漆工芸の技法の一つです。

 

 

 

■江戸蒔絵について

 

1603年に徳川家康が征夷大将軍となり、

 

江戸にて幕府が誕生しそれを江戸幕府とします。

 

徳川家康及び2代となる秀忠の墓である徳川家霊台は

 

内側を金箔で施していると言った権力を示す様子が

 

ありありと分かりますが、

 

徳川家康はもちろん生前から贅沢品として

 

江戸蒔絵に注目していました。

 

江戸幕府を開いた際には、

 

全国各地に散らばる蒔絵師を呼び

 

その中から厳選した職人をお抱えとし、

 

嫁入り道具や城の建物内の調度品まで

 

作らせたといわれています。

 

 

■当時の作家たち

 

当時の江戸で活躍した作家としては

 

『桜蒔絵印籠』で知られる昇龍斎光玉。

 

原羊遊斎を師に持つ中山胡民。

 

中山胡民の門下生であり

 

復古国粋主義に陶酔した小川松民。

 

また蒔絵のみならず工芸品や日本画も作り

 

漆芸に関わる作業を一貫して行った

 

柴田是真などがいます。

 

三田村自芳が誕生した時には既に江戸幕府誕生から

 

200年以上も経っており、錚々たる顔ぶれの

 

江戸蒔絵の正統を受け継ぐのは、

 

相当な重圧があったと考えられます。

 

 

 

杉樹蒔絵衝立についての考え

 

古くから日本は龍の形に似ているとされており

 

特に神社では豊作を願うものとしても

 

龍は見立てられています。

 

稲作文化は日本を形成してきたものでもあるので

 

龍を描く事は日本を描くと言う意味合いと、

 

ほぼ同じであると考えられます。

 

衝立は言わばプライベートを守る空間でもあり

 

また邪気の侵入を止めると言った役割も

 

果たしています。

 

プライバシーを守る衝立の贅沢版でもありながら

 

住居内であっても豊作を願っている

 

と言い換えられますので、奥ゆかしささえ

 

感じられます。

 

 

 

後世に受け継がれた三田村自芳

 

三田村自芳は代を受け継ぎ、

 

三田村秀芳も経て現在、秀芳を父に持つ

 

三田村有純が漆芸家として活躍しています。

 

三田村自芳は江戸蒔絵を受け継ぐだけでなく

 

後世に技術を残した事になります。

 

 

 

一覧に戻る

このカテゴリの最近のお役立ち情報

片づけ始める前にご相談ください

賢い遺品整理・蔵整理

眠っている品物に思わぬ価値がある場合があります。

遺品整理業者・リサイクル業者は、骨董美術品類に高額をつけることはできません。

さらに処分費もかかります。無料査定・買取で賢い遺品整理・蔵整理をお勧めいたします。

  • KURAYAにご相談ください

    • どのように物が売れるのか知りたい
    • 骨董品などの遺品整理に困っている

    買取専門店KURAYAは,骨董品,金・プラチナ、ブランド品、ブランド時計、ダイヤモンド、切手、古銭、勲章、日本刀・鎧兜、掛け軸・絵画、版画、おもちゃ・ノベルティ、 高級食器、珊瑚、翡翠・鼈甲・琥珀、カメラ、鉄道模型,、着物・小物、鉄瓶・茶道具 ,墨・書道具など確かな目で高額買取いたします。

    買取専門店くらやは、新しいもの・古いもの、どんなお品も対象に鑑定する買取専門店としてオープンいたしました。貴金属・ブランド品買取をはじめとし、 古物・切手の買取・骨董品の買取に力をいれております。 ご自宅に眠っている貴金属・ブランド品・骨董品などはございませんか?古物・貴金属・ブランド品などを整理したい方、 現金が必要な方、お引越しで荷物を整理したい方、遺品整理、古い蔵を取り壊して中身を処分したい方など、様々なお客様からご利用いただいております。

査定・買取依頼する
簡易WEB査定