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2021/04/30

村上玄輝とは【陶芸家/輝彦/村上俊彦・邦彦】

村上玄輝(むらかみげんき)の生い立ちは?

村上玄輝とは代を継いで使われている作家名で、初代・村上玄輝(本名は輝彦)が1975年に佐賀県有田町で、玄輝陶房として構えたのが始まりです。

その後の村上玄輝は長男の村上俊彦と次男の村上邦彦が引き継いでおり、それぞれが作品を出したり共作を発表したりしています。

また初代の輝彦の作品は『初代村上玄輝』ともよく表記されており、そのほか俊彦と邦彦の作品はそれぞれの名前、もしくは玄輝陶房として発表されている事が多くあります。

 

 

 

村上玄輝(初代)と村上玄輝陶房について

村上玄輝は1931年佐賀県有田町で生まれました。20代の頃から陶磁器を作るようになり、当初は貞山窯で作品を制作。その後有田町源右衛門窯に入社すると、古伊万里の赤絵や染付についての研究に励み、技術部長も務めるほどとなります。

そして1975年、自身の窯となる玄輝陶房を開き、本格的に陶芸家としての活動を始めていきました。近鉄百貨店で初の村上玄輝の展覧会が開催されたほか、東京でも玄輝陶房専門店のギャラリー玄を設け、大皿や香炉、コーヒー碗や酒器なども手がけていきます。この間には息子の村上俊彦と村上邦彦も陶器作りを開始し、2009年に初代・村上玄輝が息を引き取ったのちは、2人で村上玄輝陶房を受け継ぎました。

以降、日本各地で村上俊彦・村上邦彦展を開き、企画展への出品なども行っています。

 

 

 

それぞれの作品の特徴は?

・村上玄輝(初代)

村上玄輝(初代)はどこまでも細かく、個性が際立つ絵付けや色遣いが特徴となっています。

その特徴から「伊万里ルネッサンス」や「炎の宝石」とも呼ばれています。

 

・村上俊彦

村上邦彦は自然界の景色や古典的な花鳥風月を主とした絵付が持ち味です。朱雀や麒麟など伝説上の生き物や、鳥獣戯画をモチーフにした作品も手がけています。

 

・村上邦彦

モダンな幾何学模様を得意としており、精緻で煌びやかな図柄を生み出しています。

 

 

 

各ワード紹介

■源右衛門窯

初代・村上玄輝が一時期入社していた窯で、有田焼の代表的な窯元です。古伊万里様式を基とした作品作りを行っており、六代目舘林源右衛門の活躍によって大きくなっていきました。以前は海外にも輸出され、国内のみならず欧米でも人気を集めていた輸出伊万里に着目し、これに着想を得ながら時代に沿った作品を展開しています。

大皿や壺のみでなく、コーヒーカップなどをはじめとした洋食器から、陶板画、万華鏡など、作品は多岐に及びます。

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