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2026.08.25
松山店

【愛南町】諏訪蘇山の香炉を出張買取|「青磁の蘇山」と称された陶芸家と共箱の大切さ|買取専門店 くらや 松山店

9:15 am

第1章|【愛南町へ出張買取】ご実家の売却に伴う骨董品のご相談

近年、ご実家の売却に伴う片付けをきっかけに、骨董品についてご相談いただく機会が増えています。

愛媛県松山市のイオンスタイル松山3階にある買取専門店 くらや 松山店では、骨董品をはじめ、陶磁器、掛軸、茶道具、書画、美術品、古銭など幅広いジャンルの店頭買取・出張買取を行っております。愛南町をはじめ、愛媛県内各地からも、ご実家の片付けや遺品整理、生前整理に伴うご相談を数多くいただいております。

今回ご紹介するのは、愛南町にあるご実家の売却が決まり、家財の整理を進められていたお客様からいただいた出張買取のご相談です。

お客様からは、

「祖父母が住んでいた家を売却することになりました。焼き物や掛軸などが残っているのですが、私たちには価値が分からないので見てもらえませんか。」

とのお問い合わせをいただき、後日、愛南町にあるご実家へお伺いしました。

室内を拝見すると、床の間や飾り棚には、おじい様とおばあ様が長年大切にされてきたと思われる骨董品が数多く飾られていました。その中でも、床の間に飾られていた小ぶりな香炉が目に留まりました。

手に取って確認すると、底には「蘇山」の銘が入っています。

「これは諏訪蘇山の作品かもしれませんね。」

とお伝えすると、お客様は、

「昔から床の間に飾られていました。作者までは聞いたことがありませんでした。有名な方なのですか。」

と驚かれたご様子でした。

諏訪蘇山は、茶道具や青磁作品で高く評価されている陶芸家として知られています。

それでは、諏訪蘇山とはどのような人物で、どのような作品を制作してきたのでしょうか。次章で詳しくご紹介いたします。

9:15 am

第2章|諏訪蘇山とは?「青磁の蘇山」と称された陶芸家

諏訪蘇山(すわ そざん)は、明治時代から続く陶芸家の名跡です。特に青磁の製作で知られており、初代が築いた技術と作風は二代、三代、四代へと受け継がれてきました。現在も「諏訪蘇山」の名は、京都を拠点に受け継がれています。

初代諏訪蘇山は、嘉永4年(1851)に現在の石川県金沢市で生まれました。加賀藩士の家に生まれ、本名を諏訪好武といいます。明治6年(1873)頃には、九谷焼の陶画家として知られた彩雲楼旭山に陶画を学び、その後は陶磁器の製作や研究に携わりました。明治26年(1893)頃から「蘇山」と号するようになり、明治33年(1900)から明治39年(1906)にかけては、京都の粟田口にあった錦光山陶器工場で陶磁器製作の改良にも取り組んでいます。

初代蘇山が特に力を注いだのが、中国で作られた青磁の研究でした。

青磁とは、鉄分を含む釉薬を施し、酸素を抑えた状態で焼成することで、青緑色や淡い水色に発色させる陶磁器です。焼成する温度や窯の中の状態、土や釉薬の配合によって色合いが変わるため、安定した発色を得るには高度な技術が必要とされます。

初代蘇山は、中国・宋時代の青磁を研究し、長い年月をかけて独自の青磁を完成させました。その作品は、澄んだ淡青色の釉調と、端正で精密な造形を特徴としています。青磁の研究と高い製作技術が評価され、初代は「青磁の蘇山」と称されるようになります。

初代蘇山の代表作の一つに、大正3年(1914)に製作された「青磁鳳凰耳瓶」があります。中国の宋時代に製作された国宝「青磁鳳凰耳花生 銘 万声」をもとにした作品で、東京国立博物館に所蔵されています。中国青磁の研究を重ね、宋時代の青磁に迫る技術を身につけていたことを示す作品として知られています。

また、初代蘇山の作品は、釉薬の美しさだけでなく、造形や装飾の細かさにも特徴があります。

その製作を支えた技法の一つが、石膏型を用いた成形です。石膏型を用いることで、複雑な形や細かな装飾を正確に表現できるだけでなく、同じ形を高い精度で成形することが可能となりました。この技法は、初代諏訪蘇山の青磁作品を支える重要な技術の一つとして知られています。

初代蘇山は、青磁だけでなく、白磁や色絵、彩磁をはじめ、人物や動物を表した置物など、幅広い陶磁器を製作しました。

大正3年(1914)には、高麗時代の窯跡を調査するため朝鮮半島へ渡り、高麗青磁についても研究しています。こうした長年にわたる陶磁器研究と製作技術が認められ、大正6年(1917)には帝室技芸員に任命されました。帝室技芸員は、明治時代から昭和初期にかけて、優れた美術家や工芸家を保護するために設けられた制度です。初代蘇山が当時を代表する陶芸家の一人として評価されていたことが分かります。初代蘇山は大正11年(1922)に亡くなりました。

初代の没後、「諏訪蘇山」の名は代々受け継がれていきます。

二代諏訪蘇山は、初代の弟の娘として明治23年(1890)に金沢で生まれました。初代のもとで陶芸を学び、大正11年(1922)に二代を襲名します。初代が確立した青磁の技術を受け継ぎ、花入や水指、香炉、香合などの茶道具を中心に製作しました。

昭和45年(1970)には、二代の甥にあたる諏訪修が三代諏訪蘇山を襲名しました。三代は昭和7年(1932)に京都で生まれ、京都市立美術大学陶磁器科で学んだ陶芸家です。襲名後は、歴代の青磁を受け継ぎながら、新しい表現を取り入れた作品を製作しました。平成14年(2002)に家督を譲った後は、「玄心」と号しています。

同じ平成14年(2002)、三代の三女である公紀が四代諏訪蘇山を襲名しました。四代の母は、千家十職の塗師である十二代中村宗哲です。陶芸と漆芸の家に育ち、歴代の蘇山青磁を受け継ぎながら、現代的な感覚を取り入れた作品を発表しています。

諏訪蘇山の作品には、花入、水指、茶碗、香合、香炉などがあります。特に茶道具は現在でも高い人気があります。実際の査定では、代や作品の出来栄え、保存状態、共箱の有無などを確認して評価していきます。

【愛南町】諏訪蘇山の香炉を出張買取|「青磁の蘇山」と称された陶芸家と共箱の大切さ|買取専門店 くらや 松山店
【愛南町】諏訪蘇山の香炉を出張買取|「青磁の蘇山」と称された陶芸家と共箱の大切さ|買取専門店 くらや 松山店

第3章|【出張買取エピソード】床の間に飾られていた、諏訪蘇山の香炉

床の間に飾られていた香炉を改めて拝見すると、美しい青磁の本体だけでなく、細かな透かし彫りが施された銀火屋の香炉でした。

火屋とは、香を焚く際に灰や香木を覆うための蓋のことで、香炉には欠かせないお道具の一つです。長年使用されるうちに別々に保管されたり、紛失してしまったりすることも少なくありません。しかし今回の香炉は、本体と銀火屋がそろった状態で残されていました。

ほかの骨董品も確認しながら押し入れや天袋の中も確認を進めていきます。そうすると、押し入れの中から、たくさんの空の木箱が見つかりました。木箱の箱書きを確認していくと、飾られていた骨董品の共箱であることが分かりました。達筆な字で書かれているため、お客様は読むこともできず、空箱だからいらないものだと思って処分する予定だったようです。

「空き箱だったので、大切なものとは思っていませんでした。次のゴミの日に処分しようと家族で話していたところだったんです。」

とのことでした。

その中に、諏訪蘇山の共箱も見つかりました。

今回のように、骨董品や茶道具を飾っていて、作品と木箱を別々の場所に保管しているとき、ご家族だけでは、どの箱がどの作品のものなのか判断することは簡単ではありません。

蘇山の共箱以外にも、一つ一つ箱書を確認しながら、飾られていた骨董品と照らし合わせていきます。そうすると、ほとんどの骨董品の箱が残されていることが分かりました。

その様子をご覧になっていたお客様は、

「そんなことまで分かるんですね。箱に書かれている文字が全然読めなくて、なんのためのものか分かりませんでした。処分しなくて良かったです。」

と驚かれたご様子でした。

骨董品や茶道具では、作品だけでなく、共箱や包布などの付属品も大切な評価のポイントになります。作者名や作品名が記されている場合も多く、作品とあわせて残されていることで、評価につながります。

今回の諏訪蘇山の香炉も、美しい青磁の本体に銀火屋がそろい、さらに共箱や包布まで残されていました。そのほかの骨董品も丁寧に確認を進め、査定額をお伝えしました。お客様もたいへん喜ばれ、無事に成約となりました。

ご実家の片付けでは、「空箱だから」「古い布だから」と処分してしまう前に、一度そのままの状態でご相談いただくことをおすすめしております。空箱が作品の評価を左右する大事な付属品かもしれません。

9:15 am

第4章|まとめ

今回ご紹介した諏訪蘇山の香炉のように、ご実家の片付けや売却、遺品整理、生前整理をきっかけに見つかる骨董品の中には、現在でも評価されている作品が含まれていることがあります。しかし、ご家族だけでは作者や価値が分からず、「古い焼き物だから」「箱だけ残っていても意味がないだろう」と判断してしまうことも少なくありません。

今回も、お客様は共箱を空箱だと思われていましたが、一つ一つ確認を進めたことで、諏訪蘇山の香炉だけでなく、そのほかの骨董品についても共箱が残されていることが分かり高い評価へとつながりました。作品と付属品をあわせて確認することで、より適切な評価につながります。

買取専門店 くらや 松山店では、陶磁器や茶道具をはじめ、掛軸、書画、美術品、骨董品など幅広いジャンルの店頭買取・出張買取を行っております。作者が分からない作品や、共箱があるかどうか分からない骨董品でも、一点ずつ丁寧に拝見いたします。

また、「価値のない空き箱だと思っていた」「処分しようと思っていた」という木箱や包布が、作品の評価につながる大切な付属品であることも少なくありません。処分される前に、ぜひ作品と一緒にそのままの状態でご相談ください。

愛南町をはじめ、愛媛県内で骨董品や陶磁器の整理をご検討の際は、買取専門店 くらや 松山店までお気軽にご相談ください。

骨董品・美術品、遺品整理の高価買取なら買取専門店の
【KURAYA】松山店へご相談ください。

買取専門店 くらや 松山店
電話089-950-4334
営業時間10:00~19:00
住所愛媛県松山市天山1丁目13-5 イオンスタイル松山3階
アクセス 伊予鉄道横河原線 いよ立花駅より徒歩7分

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