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骨董品
2019/03/07

高村豊周【人間国宝/鋳金】

高村豊周(たかむらとよちか)

 

鋳金家の高村豊周は、1890年に東京に生まれました。

 

長兄は詩人、彫刻家の高村光太郎です。

 

18歳の時に津田信夫の門下に入りました。

 

1915年に東京美術学校鋳造科本科を卒業後、

 

36歳で東京美術学校助教授に就任し、

 

「无型(むけい)」を組織して

 

新工芸運動を興しました。

 

翌年からは帝展で「鋳銀盤」、「斜交文花筒」、

 

「鋳銅花筒」が3連続特選を受賞します。

 

その後44歳のときには東京美術学校教授に就任すると

 

同時に、帝展、文展、日展の審査員を歴任。

 

翌年に「実在工芸美術会」を組織して

 

新興工芸運動に従事しました。

 

やがて、57歳のときには日展に

 

「堤梁花瓶」を出品し

 

政府の買上げ作品に選ばれています。

 

2年後には金沢美術工芸専門学校教授、

 

翌年には日本芸術院会員など

 

要職に選任されました。

 

これらの功績が認められ、1964年、74歳のときに

 

鋳金の分野で重要無形文化財に認定されています。

 

そして、1967年には

 

勲三等旭日中綬を受けることとなりました。

 

代表作に「藤村詩碑」や「斜交紋花筒」、

 

著作には「光太郎回想」、「自画像」、

 

歌集に「歌ぶくろ」などがあります。

 

 

 

高村豊周の作品の特徴と技法

 

高村豊周が人間国宝に認定された「鋳金」とは、

 

砂などで作った「鋳型(いがた)」に

 

溶けた金属を流し込み冷ました後に、

 

固まった金属を取り出し、

 

その表面を研磨して仕上げる

 

金属工芸のことを言います。

 

この方法を使って古くは銅鐸や鏡、青銅器、

 

仏像、湯釜、鉄瓶などを制作していました。

 

特に高村豊周は、独自の焼き色の

 

朱銅の作品を得意としており、

 

朱銅花入「草文」では、素地の表面を焼いて

 

赤熱させて磨き、丹ぱん液で煮詰めて

 

鉄槳(てっしょう)とえぼた蠟を塗りながら

 

着色しています。

 

この技法は朱銅と呼ばれ、端正な形態、

 

シンプルな文様、明確な色彩が

 

品格のある作品を作り上げます。

 

 

 

高村豊周の評価される所以

 

高村豊周の作品は、伝統的な形状をとりながらも

 

従来の置物工芸から脱し、現代的な感覚で

 

自身の作風を確立しました。

 

また、その秀逸した至芸をもって、

 

鋳金界においては大御所的存在であり

 

鋳造家協会会長を務めるなど

 

存在感を示しています。

 

また、東京美術学校在学中には与謝野鉄幹、晶子夫妻の

 

弟子として短歌を学び、「歌ぶくろ」、「露光集」、

 

「おきなぐさ」などの歌集を発表するなど、

 

歌人としても活躍しています。

 

 

 

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