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骨董品
2018/09/06

香取正彦【人間国宝/梵鐘】

香取正彦(かとりまさひこ)

 

香取正彦は明治32年に、東京都に生まれます。

 

父の香取秀真は鋳金家でもありながら

 

歌人・俳人としての才能を持つ

 

文化勲章受章者としても知られており

 

香取正彦は生まれてすぐ父の出身県である

 

千葉県佐倉市へ移り住みました。

 

(香取秀真は千葉県印旛郡出身です。)

 

香取正彦は当初洋画家を目指していましたが

 

東京美術学校の鋳金科に進学し

 

鋳金家である津田信夫に師事しました。

 

在学中から古典研究をベースとしており

 

大正14年にパリ万国装飾美術工芸博覧会において

 

銅牌を受賞。

 

昭和5年には帝国美術院展覧会の

 

工芸部門にて特賞も受賞も果たします。

 

そして昭和52年には人間国宝となり

 

昭和6311月に息を引き取ります。

 

 

 

特徴

 

香取正彦は仏教で使われる鐘である

 

梵鐘の制作を行った事で知られています。

 

戦時中に戦争の兵器として使われるために

 

多くの仏具が取り壊された事に

 

衝撃を受けた香取正彦は、それらの修復と同時に

 

梵鐘の制作に取り掛かり

 

150鐘以上の梵鐘を残しています。

 

また50代半ば頃からは、香取秀真との共同制作で

 

梵鐘を残している事で知られており

 

比叡山延暦寺や成田山新勝寺のための

 

梵鐘を制作しました。

 

さらに昭和33年にはアメリカのサンディエゴ市のため

 

「友好の鐘」も作った事から

 

日本の世界の平和の架け橋を渡した

 

とも言えるでしょう。

 

 

 

鋳金の技法

 

鋳金では茶釜にも使われる

 

鋳金と言う技法を用います。

 

鋳金は溶かした金属を鋳型に流し込み

 

冷えて固まった後に凸凹している部分を削り取って

 

成形する作業の事を言います。

 

簡単な作業のようにも聞こえますが

 

実際は多くの細かい過程があり、時間がかかります。

 

そのほか梵鐘では

 

図案を描いてへら押しをしたり

 

外型作りと言った作業も行います。

 

 

 

梵鐘の背景

 

梵鐘は元々、中国で

 

青銅製の金属器が作られた事から始まりました。

 

その青銅製の金属器は楽器として作られ

 

戦で使われていたと言う歴史があります。

 

それが日本においては飛鳥時代の時に伝わり

 

アジア諸外国では梵鐘を打ち鳴らした時の

 

音の反響を重視しないのに対し

 

日本では独自にその音を求め発展してきた

 

と言う経緯があります。

 

 

 

生きた証を残している香取正彦

 

香取正彦は昭和60年に

 

目黒区に梵鐘を贈呈しています。

 

また同年5月に目黒区は平和都市宣言をし

 

贈呈された鐘を「めぐろ平和の鐘」と名付けました。

 

そのほか香取正彦は、鋳師(イモジ)の春秋や

 

金工の伝統技法など、数々の本を残しているので

 

その生きた証は梵鐘のみならず

 

十分に感じる事ができます。

 

 

 

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