田能村直入【日本画】 | 骨董品などの遺品整理・買取は口コミで評判の買取専門店【くらや】

田能村直入(たのむらちょくにゅう)

田能村直入は1814年2月に豊後国の竹田、

今でいう大分県で生まれました。

6歳時に藩主の伊藤源兵衛から

習字について教えを受け、

7歳時には岡本梅雪から狩野派の技法を習得。

また、9歳の時には華麗なタッチの風景画で

有名な田能村竹田の下に入り、

南画と唐詩選を教わります。

こうして幼い頃からその才能を発揮していった

田能村直入は、田能村竹田の養子となり

田能村竹田自身の考え方にも

強く影響を受けるようになりました。

なお田能村竹田と行動を共にする上で

様々な著名人と出会い、

儒学についても知っていきます。

やがて1868年には京都にて

日本で初めての公立画学校である京都府画学校の

立ち上げに参加し、初代の校長となりました。

また、南宗画学校を立ち上げた事でも

知られています。

田能村直入が習ったもの

・習字

手本に従って文字を正確に

かつ美しく書く事を言います。

なお書道は筆に墨をつけて書く定義のほか

文字による芸術ともされています。

・狩野派

室町時代中盤に生まれ、

江戸時代終盤に至るまで栄華を誇った

漢画系（水墨画を描く絵師や僧侶のこと）

の集団です。

良い意味で仏教らしくない、分かりやすい作風から

始まったと言われています。

・南画

中国山水画の二大様式の内に数えられる

南宗画の影響を受け、日本で江戸時代中期に

始まったものです。

また南画は南宗画が略されたものと言われています。

なお狩野派の凝り固まった作風に飽きた者達が

始めた作風でもあり、そういった意味南画は

運動とも捉えられると思います。

・唐詩選

中国の明時代に活躍した文学者の李攀龍が

まとめたとされている唐代の詩集です。

中国では時代の流れもあって廃れていきましたが

日本ではある意味中国以上に好まれている

と言われています。

・儒学

中国から古くからある儒家の考えを元にしています。

春秋時代に活躍した学者である孔子の倫理政治が

分かりやすくまとめられており、

長い間中国を席巻する学問であった

と言われています。

深い教養と才能で人生を切り開いた田能村直入

田能村直入は他に槍術や香道、剣術など

多くの事を学んでいる事で知られています。

それは田能村直入が芸術に貪欲で

感受性も高かったことから来ている

と言われています。

田能村竹田が亡くなった後に、

南宗画で家を立て直すと、自らの才能で

田能村竹田なしでも大成成し遂げたと言えます。