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掛け軸・絵画
2020/03/12

満谷国四郎【洋画家】

満谷国四郎(みつたにくにしろう)

 

満谷国四郎は1874年に

 

岡山県総社市で生まれました。

 

幼い頃に親戚である

 

洋画家であり実業家でもある

 

堀和平の作品を見た事がきっかけとなり

 

洋画に興味を持ち始めます。

 

また浅尾小学校では

 

洋画家の吉富朝次郎から教えられ、

 

その影響もあり中学に進学すると、

 

写実的な作風で知られている松原三五郎に

 

才能を認められました。

 

その後約3年で中学を退学した後

 

日本画と洋画の融合が知られる五姓田芳柳の下で学び

 

1899年に発表した『妙義山』は

 

外務省の買い上げとなっています。

 

翌年、フランスに渡ると、キュビスム彫刻を代表する

 

ジャン=ポール・ローレンスから教わり、

 

帰国後の1902年には吉田博や丸山晩霞達と共に

 

太平洋画会を立ち上げ、9年後の1911年に再度渡欧。

 

デッサンから学び直して改めて作品制作に打ち込み

 

少しずつ画風にも変化が生じました。

 

やがて1925年には帝国美術院会員となり

 

1936年に息を引き取っています。

 

他の代表作としては『戦の話』や『砂丘の家』

 

『かりそめのなやみ』などがあります。

 

なお大正の終わり頃から昭和初めまでに

 

中国に4度訪れ、

 

この経験は作風にも活かされています。

 

 

 

暗い写実的なものから明るい作風へ

 

満谷国四郎の作品は、

 

活動初期は暗い写実的作風であったのに対して

 

中国を旅する内にポール・セザンヌや、

 

ピエール=オーギュスト・ルノワールと言った

 

後期印象派の影響を受けて東洋的なテイストを持つ

 

分かりやすく装飾的で

 

明るい作風に変わっていきます。

 

なお象徴主義へ変わっている事も指摘されています。

 

・象徴主義

 

写実や自然主義とは真逆に主観性に重点を置き

 

自身の感覚や

 

内面世界の表現を重視した主義の事です。

 

もとは19世紀末からヨーロッパで起こったもので

 

詩や文の比喩的表現に目を向けたことから

 

始まる運動でもあります。

 

・東洋的と西洋的について

 

「東洋的」と言う単語が出てくると

 

セットで使われやすい「西洋的」の違いとしては

 

単純に次のように言えると思います。

 

東洋的は平面的で西洋的は立体的です。

 

西洋的作品として代表される

 

フランス絵画など油絵は立体的で、

 

中国や日本に古くからある絵は平面的である

 

と考えています。

 

 

 

満谷国四郎は作風の変化が

最も分かりやすい作家の一人

 

満谷国四郎の作品を見ると、

 

作風の変化が最も分かりやすい

 

作家の一人だと感じます。

 

東洋的や西洋的の違いも含めて

 

絵画について学びたい場合、

 

満谷国四郎について調べたり、

 

作品を見たりしても良いかもしれません。

 

 

 

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