岩倉具視【政治家/京都府/偉人】 | 骨董品などの遺品整理・買取は口コミで評判の買取専門店【くらや】

岩倉具視(いわくらともみ)は1825年に京都府で生まれました。なお父親は官職の権中納言を務めていた堀河康親です。岩倉具視は幼い頃、公家らしからぬ個性的な言動から「岩吉」と言われていました。若い頃から儒学者のもとで教えを受け、その優秀さを認められたことで、政府高官であった岩倉家の養子に推薦されています。そして1838年に安政勤王八十八廷臣の1人としても知られている岩倉具慶の養子となりました。とは言え身分は高い方ではなく、生活の苦しい日々を過ごしたと言われています。

その後20代後半頃には関白の鷹司政通の下で和歌について学び始めたことが、朝廷へ進言できるようになる大きなきっかけとなり、翌年の1854年には孝明天皇の側近として務める事となりました。

こうして国政にも大きく関わるようになっていった岩倉具視は、1858年、日本が一方的に不利となる、日米修好通商条約が結ばれる事を阻止する為に、88人の公卿と共に老中・堀田正睦の活動を妨害。朝廷と幕府の協力体制の公武合体派でもある為、徳川家茂と和宮の結婚を進めますが、その事により尊攘派によって謹慎させられます。

とは言え状況は倒幕への移行となっており1867年には王政復古。翌年には明治維新ともなり、議定や副総裁を務めます。このようにして一新された政府内において重要なポジションを獲得しました。

46歳になる頃には特命全権大使として務めるようにもなり、また岩倉使節団として木戸孝允や大久保利通を副使とする107人もの人数で、日米修好通商条約の内容を改めてもらうために世界各地を訪問しています。他にも欽定憲法を立ち上げるなどして活躍しますが、1883年7月、息を引き取りました。

岩倉具視は1854年に孝明天皇の側近となった時点から、優れた手腕を発揮したと言われている所に特徴があります。その手腕を見せた成果としては、明治天皇のおばの和宮と徳川家茂を結婚させて公武合体を推し進めた事。

また1873年に武力での朝鮮開国を西郷隆盛や板垣退助が提案した際（これを征韓論と言います）に、反対の立場を取った事も取り上げられています。

岩倉具視は大日本帝国憲法にも関わっており、天皇に意見を伺いまとめた『岩倉具視憲法意見書』を1881年に右大臣就任当時に出しています。そこには大日本帝国憲法のベースが纏められています。

他には岩倉使節団として国々に派遣されるまでの間、大幅な政治改革は行わない事を約束する文書もあります。

他の関連書

『岩倉具視公夏歌六首詠草』や岩倉具視宛に出された『英国公使よりの条約談判報告書の上申』などがあります。

■鷹司政通(たかつかさまさみち)

1789年に生まれた江戸時代後半の公卿です。1820年に左大臣となりその3年後に摂政関白となります。

日米修好通商条約の際には、開国の立場を取っていたのですが鎖国する考えに移行。

なお下級であった岩倉具視がその立場から抜け出すために、鷹司政通に和歌の方面で取り入ったと言う指摘があります。

■日米修好通商条約

初代アメリカ総領事として日本に来ていた、タウンゼント・ハリスが提案したものです。

日本各地の開港を求めていますが関税自主権を認めないと言ったような条件で、孝明天皇の許可がないまま大老の井伊直弼が締結しました。