大場松魚は大正5年に石川県金沢市に生まれました。
17歳で石川県立工業学校を卒業すると
父の宗秀の下で
10年間漆塗りの技術を学んでいます。
さらに、27歳の時に上京すると
加賀蒔絵をベースに
螺鈿や平文といった技法を使った作品で知られる
松田権六からも、漆工全体について
教わる事となりました。
その後、昭和21年に第1回日展で初入選し
以後昭和23年の『漆之宝石箱』による特選など
受賞を重ねていきます。
伊勢神宮式年遷宮の神宝制作の他
中尊寺金色堂の修理にも関わり
昭和57年、66歳の時に蒔絵の技術が認められ
人間国宝に認定されました。
そして平成24年、息を引き取っています。
代表作としては『漆絵富士日月夫婦椀』や
『平文箱富士和讃』、『漆絵富士花鳥風月椀』
などがあります。
大場松魚の特徴は優れたデザインセンスと
高い技術力で、作品に優雅な印象を
与えている所にあると言われています。
また特に注目されていたのが、平文と言う技法です。
平文とは文様状に切った金や銀の板を
素地に付ける作業の事です。
平文は奈良時代にピークを迎えた後
一旦途絶えていたのですが、
大場はそれを復活させただけでなく
独自の存在感を演出しています。
平文の金属板を効果的に見せると同時に
繊細な線形も表現し、また蒔絵や変り塗
螺鈿や卵殻などの技法も駆使したのです。
そしてそれらは伊勢神宮御遷宮の
御神宝製作の際に深まった技術と言われ、
「平文技法」とも言われています。
・蒔絵
素地の上から金や銀、錫の粉などを掛けて
文様を作る技法の事です。
日本独自の技術で奈良時代から始まった
と言われています。
・変り塗
蒔絵と同じ漆工技法の一つですが
他にも青貝や象眼などを使うなど
多種多様な事からその名前が付けられています。
ちなみに津軽塗で知られている技法で
元は武士の刀の鞘に使われていました。
・螺鈿
貝殻を一つずつ文様上に切り、研磨する事で
さらに美しさを際立たせ、素地に貼る技法の事です。
・卵殻
鶏やウズラの卵の殻を、薄皮を取った状態で
割って素地に貼り付ける技法の事です。
このように大場松魚は様々な技法を駆使し
日本の自然の世界を描いており
それは「和光の世界」とも言われています。
大場松魚は数多くの技法を習得していますが
それは修行や研究の成果から
来るものである事が分かります。
またそれを実際に使うと言うのも
研究と同じように
手間がかかるものかもしれません。
しかし大場松魚は
「どこまで出来るか分からないが、
一生やっていきたい」
と言う旨の言葉を残しています。
大場松魚は100歳近くまで生きてきましたが
氏の人生はとても充実していたものだと考えられます。
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