1917年生まれの加藤卓男は
古代ペルシア陶器と日本の陶器の融合において
多大な功績を築いた陶芸家です。
28歳の頃に戦争で被爆し、白血病治療を経て
44歳でフィンランド工芸美術学校を修了しました。
その後は実力を発揮していき
第6回日展で特選北斗賞を受賞、
また、50代でイランパーレヴィ王立大学付属
アジア研究所に留学した際には
ペルシア古陶発掘調査にも参加しています。
60代の頃には、宮内庁からの依頼で
正倉院三彩の復元などにも従事し
そのほかトルコのトプカプ宮殿美術館で個展を開くなど
海外での活動も積極的に行いました。
これらの功績によって、加藤は71歳で紫綬褒章を受賞し
78歳の時に三彩の分野で
重要無形文化財保持者に認定されました。
加藤卓男の作品の魅力は何と言っても
その色彩の美しさにあります。
これは長年、古代ペルシア陶器の色彩や
独特の造形美を研究し青彩、三彩、ペルシア色絵を
追究してきたことからくるものでしょう。
その独創的な造形と青色を昇華させた作品は秀逸です。
加藤卓男が再現した技法の一つである「ラスター彩」は
イスラム陶器の一つで、スズ白釉を塗った素地を
銀や銅を用いて酸化させ、低火度で焼成し
美しい文様を描き出したものです。
元来、ラスター彩の技法は9世紀
メソポタミアで用いられたことをきっかけに
エジプトやイランに伝わった手法で
その陶器の表面に彩られた文様は
金属の持つ特有の輝きを最大限に引き出します。
ちなみに日本では、「虹彩手」、「きらめき手」などと
呼称されており、異民族のエキゾチックな文化と
日本の優美な芸術性が見事に融合し
新しい美しさを生み出しています。
また、加藤が得意とした「三彩」は、上絵付けに
鉛(白)、銅(緑)、鉄(黄)の3種類の釉を用いて
低火度で焼き上げた焼き物のことを指します。
必ず3色というわけではなく、高火度のものや
2色、4色のものも「三彩」と呼ばれ
一つの陶器に2種類以上の色彩が用いられる
華やかな陶器のことを指すのです。
中でも、唐から明の時代に作られた三彩は
「唐三彩」と呼ばれ代表的な「三彩」
そして日本の正倉院の所蔵する皿、鉢、壺などは
「奈良三彩」と呼ばれ、
その出来栄えから「唐三彩」と区別されています。
加藤卓男が評価される点は
ペルシアから日本に広がった焼き物を体系的に実現させ
かつ独自の技術を会得し
その芸術性を高めたことと言えるでしょう。
正倉院の復元や古代のペルシア陶を
研究して再現するだけでなく
現代の陶芸家として斬新な
一つの境地に辿り着いた点が評価されています。
また、日本の陶芸展や国際的なコンペでも
審査員を務めたりと、加藤の陶芸界への貢献度は
非常に大きいものです。
陶芸界を長年リードしてきた存在とも言えるでしょう。
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