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骨董品
2020/06/11

川崎普照【彫刻家/東京都/旭日中綬章】

川崎普照(かわさきひろてる)

川崎普照は1931年に東京都北区で生まれました。成人すると、広告物や看板の施工を手がける三美工芸で働くようになります。その後、元々が彫刻家の生まれではなかったのもあって、自身の妻の父親が彫刻家として活躍している平野啓吉と出会ったことを契機に、1959年に平野啓吉から木彫りや彩色技術について教わり始めます。そしてその流れで太平洋美術学校に入学しました。

 

41歳のときには欧州地方にて研修を受け、ギリシア及びイタリアの彫刻物に多く触れ、また以降も欧州地方には旅行という形で複数回訪れています。入学から16年後となる1975年には初個展を成功させ、55歳の時には日展評議員に。やがて1993年には内閣総理大臣賞を獲得しました。

また2002年には日本彫刻会の委員長を務めるなどして今に至ります。

 

 

作風

川崎普照の作品は、自然美を、まるで作者自身のナチュラルな性格が反映されているかのように、生命感あふれる作風として描いていると言われています。骨太かつ豪快な面を持ちながらも細やかに表現し、それは川崎普照が一番愛していると言う、自然を表したい考えから来ています。

また人間も自然の一要素と捉えており、人間の体は複雑ながら調和がとれている作りと感じ、それに対して人間の一要素の自然に追求している点も作風の要素のひとつです。

 

人物像としての作品は、第29回日本美術展覧会に出品。及び日本芸術院賞を獲得した『大地』。また第43回日本美術展覧会にて出品した『流』など。

人物像以外のものとしては干支のネズミを表現した『宝来』などがあります。

 

■作風の背景

 

川崎普照は彫刻界に新しい風を呼んだと言われていますが、それは勿論、平野啓吉からの教えが深く関わっています。

また平野啓吉は粘土などで作った塑造も学びましたが、平櫛田中の作品の彩色作業を行った時期もあり、必然的に平櫛田中の作品制作を手伝っていきました。

平櫛田中は木彫りの受け継がれている技法と、写実主義的要素の合わさった作風の彫刻家として知られていますが、活躍した当時、彩色を施したことは新しい表現としてみなされました。

そして平櫛田中も、豊かな人間性が感じられる作風でもあると言われています。

 

 

懸命に学び確固たる意志を持つ川崎普照

彫刻家の道を歩み始めた当初から華々しく活躍していた川崎普照ですが、自身には才能がないと評しています。

それでも懸命に学んできたことで、作風として確立されたと言うことです。

また人の評価よりも、自身が良いと感じたものを表現する事に意義があるとしており、そこには彫刻家としての芯の強さが感じられます。

 

 

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