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2020.03.05
ブランド品

入江一子【洋画家】

入江一子(いりえかずこ)

 

入江一子は1916年に生まれ、

 

朝鮮大邱で育ちました。

 

実家は貿易商をしており、幼少期から

 

絵を描くことに熱中していたと言われています。

 

その為もあってか、10代前半の頃に描いた

 

静物画は即位の儀式の場において

 

天皇陛下に奉納されました。

 

そして5年後には朝鮮美術展において発表した

 

『裏通り』がフランス総領事ドペールによって

 

購入されるなどして注目を集めていきます。

 

1938年には独立美術協会展に初入選。

 

また在籍していた女子美術専門学校の

 

師範学科西洋画部を出ると、

 

一時は書店に就職をしますが、

 

しばらくすると満州で個展を成功させるほどとなり

 

31歳の時には、洋画家で

 

練られた画面構図の中でピンポイントに

 

色を配した作品群が知られている

 

林武から指導を受けました。

 

また30代の頃には女流画家協会創立会員となるなど

 

女流画家としても存在感を強め

 

1953年に『かぼちゃ』などで独立賞を獲得しています。

 

1957年には独立美術協会に参加。

 

50代の頃には東南アジアやヨーロッパ、

 

シルクロードを巡るスケッチ旅を行い

 

ここでの体験を生かした作品は

 

入江一子の代名詞ともなり、2000年に

 

入江一子シルクロード記念館が建てられました。

 

 

 

作風

 

入江一子は本人自らが幼い頃に

 

自分の家の星空から世界の端に思いを寄せ

 

そこがシルクロードを旅するきっかけに

 

なったかもしれないと語っています。

 

なおシルクロード自体が自分の画家人生を現している

 

とも語っており、それが

 

入江一子シルクロード記念館と言う名称として

 

表現されているのかもしれません。

 

・シルクロードについて

 

かつて中国と西洋の間にあった

 

貿易のためのルートを指しています。

 

別名、絹の道と呼ばれ中国には

 

羊毛や金に銀、キリスト教の一派が伝わり、

 

西洋には絹がもたらされました。

 

ちなみにこの名称は、19世紀に

 

ドイツの地理学者によって付けられたものが

 

英語に翻訳され、2014年には中国やカザフスタン、

 

キルギスタンの世界遺産が

 

“シルクロード”の名前で認定されるなど

 

シルクロードは世界的に

 

今でも重要な要素となっています。

 

 

 

入江一子の人となり

 

入江一子が自身の画家人生を

 

シルクロードに例えているのは

 

家が貿易商をしている事も関係していると思います。

 

また小さな時に自身の静物画が

 

天皇陛下に奉納されたのは

 

非常に大きな偉業だと思いますし

 

それ以降も活躍を続けていますが

 

本人のインタビューを拝見すると

 

物腰が柔らかい方と感じます。

 

なおケーブルTV含むテレビ番組に出演したり

 

NHK文化センターの講師なども務めています。