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骨董品
2020/03/12

平野富山【彫刻家】

平野富山(ひらのふざん)

 

平野富山(本名:富三)は19113月に

 

静岡県清水市で生まれました。

 

10代半ばの頃に

 

故郷の指物所で指導を受けるようになると、

 

その後彫刻家になるために上京し、

 

生涯の師として慕うようになる池野哲仙から

 

木彫の彩色について学び始めます。

 

また1941年には繊細な技術と

 

確かな造形力で知られている斎藤素巌から

 

造形技術ついて指導を受け、翌年となる1942年の

 

5回新文部省美術展覧会において出展した

 

『女』で初入選を獲得。

 

さらに翌年の第6回文部省美術展覧会にて

 

『想姿』でも入選となりますが

 

以降は出展をしない時期が続きました。

 

やがて46歳の時には第12回日本美術展覧会にて

 

『若人』が特選となり、

 

この頃から日展会員や日展評議員などの

 

要職を任せられるようになっていきます。

 

並行して自身の制作活動も続け、1962年の

 

58回太平洋展の場では文部大臣賞となり

 

太平洋美術会会員に推薦されると

 

名実をさらに強固なものにしていきました。

 

そして19896月、息を引き取っています。

 

 

 

木彫りでの彩色が有名

 

平野富山は団体展の場においては

 

塑像を多く出していますが、

 

ブロンズ像も多く作っている事で知られています。

 

また裸婦像が得意分野とされ、若々しい肉感を

 

鮮やかに表現し、動作で自然やシンボルを現している

 

と言われています。

 

しかし平野富山はそれらよりも

 

彩色木彫りがよく知られており、日本近代彫刻の

 

代表的人物であり師でもある、平櫛田中の作品の

 

殆どの彩色を手がけています。

 

木彫りでの彩色は木目の良さを活かしながらも

 

繊細な部分を取り逃すことなく、

 

日本画でも用いられるきらびやかな銀料を駆使して

 

独特で微細な色付けを行い、とても写実的で、

 

生命感のある作品を形作っています。

 

 

 

彫刻は分業制で行われている

 

彫刻における分業制は古くから行われています。

 

例えば人形の元祖と言われている京人形は

 

平安時代から貴族達に好まれ、災いから守る

 

“ひとがた”としての役割も果たしてきましたが

 

細かい分業制で成り立っています。

 

また慶派の仏像も分業制での工房作業で

 

古くから作っており、

 

そのために作者名が特定出来ないようです。

 

 

 

職人として勉学や技術向上に励んだ平野富山

 

平野富山の彩色はとても鮮やかで、

 

日本の伝統美術に詳しくない人でも

 

目を見張るものがあると思います。

 

またそれと同様にブロンズ像も見事ですが

 

かつてあった日本の分業制の底力と

 

その一人の職人の技術力の高さは見事の一言です。

 

そしてその平野富山の技術は

 

西洋彫刻を学んだ所からも来ており、作品をみれば

 

平野富山自身の学びの意志の強さも伺い知れます。

 

 

 

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