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骨董品
2019/01/04

平田宗幸【帝室技芸員/鍛金】

平田宗幸(ひらたむねゆき)

 

平田宗幸は18513月に東京にて生まれます。

 

実家は鍛金家として代を継いでおり、

 

父の平田平之助は、幕府から依頼を受けるほどの

 

名誉を授かっていました。

 

1873年には平田もその代を継ぐ事となりますが、

 

廃刀令のため下請けへと変更せざるを得なくなります。

 

しかし、平田宗幸自身の高い技術力を活かし

 

置物や額と言った作品制作に乗り出し、

 

1918年、67歳のときに帝室技芸員に任命されました。

 

代表作としては茄子形水滴、

 

銀打出鶏置物などがあります。

 

 

 

特徴

 

平田宗幸の作品の特徴は、細かな造形と大胆さが

 

一つの作品の中で共存しているところである、

 

と言われています。

 

また、銀板で継ぎ目を出さずに作品を形作る

 

と言う高度な技術も見せていますが、

 

それにユニークさも併せ持っている

 

と言う特色もあります。

 

なお、現存している平田宗幸氏の作品は、

 

残念ながら数少ないといわれています。

 

 

 

鍛金について

 

鍛金は金や銀、銅など板を叩いて

 

立体物を作る技法の事を指します。

 

日本では刀剣や甲冑などが造られてきましたが、

 

時代の流れによって家具や食器、茶道具や装飾品、

 

仏具などの工芸品を作る技法として

 

移行していきました。

 

 

 

時代背景

 

廃刀令は1876年に施行されました。

 

軍人や警察官と言った国を取り締まる職業以外の者が

 

刀を持ち歩くことを禁止するなどした、

 

日本の大きな転換期のひとつです。

 

また廃業に追い込まれたのは

 

もちろん職人にだけでなく士族も同様で、

 

その殆どが農工商への転換に失敗しています。

 

1878年には明治維新も起き、

 

時代の犠牲となったものは後を絶ちません。

 

 

 

後進に技術を伝えた平田宗幸

 

平田宗幸は1949年に建てられた東京美術学校において

 

鍛金科を創立し、同時に初代教授も務めています。

 

廃刀令によってこれまで刀や装具を作ってきた職人が

 

稼業を辞めてきた中、教授にまで上り詰めたのは

 

努力の他にありません。

 

また河内宗明と言う弟子を持つなど、

 

平田宗幸はその技術を後進にも伝えています。

 

 

 

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