
旅行先で買ったり、お土産としていただいたりした〈木彫りの熊〉は、かつて北海道のお土産の定番として、多くのご家庭に飾られていました。中でも「鮭をくわえた熊」のデザインは印象的で、玄関先やリビングにちょこんと置かれていた光景を覚えている方も多いのではないでしょうか(^^)
昭和の時代、北海道の観光地や温泉宿では、必ずと言っていいほど木彫りの熊が販売されていました。素朴な木の温もりと、どこかユーモラスな熊の表情。手仕事ならではの味わいが、多くの人の心をつかみ、世代を超えて親しまれてきました。
そして近年、この木彫りの熊が再び注目されています。
木彫りの熊が北海道で作られるようになったのは、1920年代初頭のこと。尾張徳川家の当主・徳川義親が、スイス・ベルンで熊の木彫り土産に出会ったことがきっかけです。彼はこの木彫り細工に魅了され、日本へ持ち帰り、北海道の八雲町にある徳川農場にそれらを送ります。
農場で働く人々や近隣住民に、冬季の副収入を目的として木彫り製作が奨励され、1924年には八雲農村美術工芸品評会に熊の木彫りが初出品されました。その後、展覧会での入賞を機に注目を集め、生産が本格化。木彫りの熊は徐々に道内各地へと広まっていきました。
特に旭川のように木工技術の高い地域では、職人たちが芸術性の高い作品を数多く生み出し、木彫りの熊は単なるお土産から、美術工芸品としての位置づけへと昇華していきます。力強く鮭をくわえる熊、親子で寄り添う熊、ユーモラスなポーズをとる熊など、多彩な表現が生まれ、見る者を楽しませてくれます。
そして昨年2024年、北海道で木彫りの熊が作られるようになってちょうど100年の節目を迎えました。
今年2025年は101年目という新たなスタートの年。今や木彫りの熊は、単なる懐かしい置物ではなく、長い歴史と文化的価値を持つ工芸品として、国内外で再注目されているのです。
そんな中で、昔購入したまま押し入れや納戸に眠っている木彫りの熊が、思わぬ価値を持っているケースも増えています。製作時期や職人の銘、作品の希少性、状態の良さなどによっては、高値で取引されることも少なくありません。
「これ、昔もらったけど飾らなくなって…」
「実家の整理中に出てきたけど、価値があるのかわからない」
そんな木彫りの熊がございましたら、ぜひ一度ご相談くださいませ!
★★「買取専門店 くらや 札幌南店」の所在地と来店経路★★
住所:〒064-0919 札幌市中央区南19条西8丁目1-21 電話:011-211-5558
※車でお越しの際は環状線を真っ直ぐ来て頂くのが分かり易く、目印は「セイコーマート南19条店」です。
※お店外観の特徴は下に掲載させていただいた写真の懸垂幕です。
※公共機関でお越しの場合
・東西線、東豊線:「大通駅」で〈札幌市電〉に乗り換え、札幌市電「山鼻19条駅」より徒歩約4分です。
・南北線:「幌平橋」駅より徒歩約15分です。
ご不明なことや迷われた際などはお気軽にお電話くださいませ(^^)