佐賀県佐賀市　日本刀 脇差 武蔵大掾藤原忠廣の買取り｜遺品整理｜片付け 生前整理 | 骨董品などの遺品整理・買取は口コミで評判の買取専門店【くらや】

こんにちは

佐賀県佐賀市にあります

買取専門店『くらや佐賀店』の丸山です。

皆さん、長雨大丈夫でしたでしょうか？

九州は長く降り続いた雨の影響で

家屋の浸水被害など出ており、

片付けの依頼が増えています。

今回はそんな片付けの途中で見つかった

脇差のお話です。

長雨の後の自宅の倉庫を解体、

片付け途中のご夫婦にご来店いただきました。

今回お持ちいただいたお品物は、

元々お客様のお祖母様のもので、

お亡くなりになった際、

思い出の品はすべて倉庫で保管されていましたが、

今回の片付けを機に出てきたお品物でした。

日用品の皿や雑貨に紛れて見つかった

ひと振りの脇差。

登録証と茎を確認すると、

そこには武蔵大掾藤原忠廣

（むさしだいじょうふじわらただひろ）の銘が

ありました。

意外と地元の方でも

ご存知ない方もいらっしゃいますが、

昔の佐賀県肥前の国は作刀で名の知れた国でした。

佐賀藩主鍋島家の御用刀工忠吉と

その一門は江戸時代を通じて

100人以上の刀工を輩出しています。

その中でも刀剣の切味番付〈懐宝剣尺〉の

最上級番付〈最上大業物十四工〉の中に

忠吉一門から、初代忠吉、三代忠吉の2人が

選ばれています。

案外知られていないことですが、

刀工は時代によって名前を

変えて銘を切ることがあります。

初代忠吉は鍋島家の命を受けて

京都に作刀の修行に出かけます。

3年後帰国し

元和10年（西暦1624年）武蔵大掾を受領し

名を忠廣と改めているのです。

初代忠吉の作品の内、

刀（銘肥前國住藤原忠廣　寛永七年八月吉日）は

佐賀県初代藩主鍋島勝重の佩刀とされ、

佐賀県の重要文化財として指定されています。

また、忠吉の晩年作、

短刀（肥前國住藤原忠廣　寛永八年八月日）は

佐賀藩10代藩主、鍋島直正公の佩刀とされ

佐嘉神社に奉納された御神刀とされていて、

こちらも佐賀県重要文化財となっています。

さて、

初代忠吉とはどんな人物だったのでしょうか。

元亀3年（西暦1572年）

龍造寺家の家臣である橋本道弘の子として、

高木瀬村長瀬（現佐賀県高木瀬町大字長瀬）に

生まれました。

本名は橋本新左衛門。

橋本家はもともと武士の家系で

龍造寺家に仕えていましたが、

祖父の盛弘と父の道弘は

天正12年（西暦1584年）

島原での沖田畷の戦いで戦死してしまいます。

まだ、

幼かった忠吉は軍役叶わず

橋本家は断絶となりました。

忠吉は刀鍛冶として転身し、

山城国埋忠明寿の一門に弟子入り。

わずか3年で秘伝を伝授されるまでになります。

慶長3年（西暦1598年）に帰国した忠吉は

佐賀城下に戻り、

藩主鍋島勝茂から取り立てられると

佐賀藩の御用刀工として召し抱えられ、

新刀期の刀工として活躍しました。

作刀時期によって銘が変わり

〈五字忠銘〉〈秀岸銘〉〈住人銘〉〈忠廣銘〉が

あります。

晩年は武蔵大掾を受領し、

名を改め「武蔵大掾藤原忠廣」と

銘を切られることが多いようです。

忠吉一門は資料によると九代まで続き、

太政官布告(廃刀令)をもって廃業したとされています。

その中でも八代忠吉は

佐賀藩の近代化の旗印である

反射炉の建造の任を受け

嘉永3年（西暦1850年）に大砲製造方に任命され、

佐賀藩の近代化の一翼を担ったそうです。

古い家屋の片付けや遺品整理をされた際、

古い刀剣類が見つかる事がも多々あります。

刀剣をお持ち込みになる際は、

必ず登録書をお持ちください。

また、

もし鑑定書が残っていれば

一緒にお持ちいただければ査定額UPの

可能性もあります。

『くらや佐賀店』は、

骨董品をはじめ、古美術品や日本刀などの買取りを

専門的に行っております。

ご相談はお電話でも随時承っておりますので、

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