ミニカー (和製英語) は、自動車をさまざまな素材、縮尺でモデル化した玩具・模型の総称となっており、 安価なものは子供の玩具として用いられ、高価格帯のものは大人の鑑賞用としても用いられています。素材は亜鉛合金製が最も多い。スチロール樹脂製のプラモデル、金属製キットなどの組み立て式の自動車模型やラジコン、スロットカー等自動走行機能を持ったものを広くミニカーに含める場合もあります。かつては模型店や玩具店で購入する事が一般的でしたが、近年は専門店や家電量販店での発売も増えつつあります。また、観賞用ケースに入った状態や分冊百科として書店などで販売されたり、コンビニエンスストアなどで飲料のおまけとして販売される例も多く、流通経路も多様化しています。
ミニカーの代名詞ともいえる「トミカ」は、昭和45年からタカラトミー(旧・トミー)のTOMYブランドより販売されている車玩具です。トミカが発売された当時、国産車のミニカーといえばダイヤペット(米沢玩具→現・アガツマ)やモデルペット(アサヒ玩具)に代表される標準スケールが中心であり、小スケールミニカーは細々と輸入される海外ブランドしか存在しませんでしたが、この状況に目をつけ、国産車の本格的小スケールミニカーとして発売されたのがトミカである。日本初の国産ミニカーとして、その精巧なモデリングと、扉の開閉、タイヤの稼働などプレイバリューの高さから、世界30カ国以上で愛されている大ヒット商品です。これまでに販売されてきた商品ラインナップは数知れず、世界中でコレクターも多く、日本製の黒箱・青箱、レアリティの高い限定品や少数生産品、ホンコントミカなど、絶版・レアなアイテムの中には驚きのプレミア価格で取り引きされていることもあります。また、販売時期やカラーリング(塗装)によっても価値が変わり、奥深いコレクションアイテムです。
昭和45年に発売され絶大な人気を博したトミカは、翌昭和46年、予想以上の需要と急速な品番拡大に対応するため、香港へ下請け生産に出されました。これらが「ホンコントミカ」と呼ばれるもので、ホンコントミカには、ホンダNⅢ360・カローラスプリンター1200SL・カペラロータリークーペ・ギャランGTO-MR・セドリック・ダットサントラックの6車種があります。ホンコントミカは、モデルの出来や塗装の品質が国内生産のものと比べ劣っており、トミーが早々に生産を取りやめ、金型を引き取ってしまったためどれも生産数が少なく、大変貴重なものとなりました。うち、カローラスプリンター1200SLやダットサントラックについてはカラーリングを変えたり、金型を改修したりし日本で再生産されましたが、カペラロータリークーペ・ ギャランGTO-MR・セドリックは金型が破棄されてしまい、ホンダNⅢ360は金型が紛失したと言われており、この4台は再生産されることなく、現在に至っています。
ホンコントミカの特徴は、塗装がやや厚ぼったく艶があまりない、特有の1Bというタイプのホイールを履いている、テールランプが着色されている、ハンドルがやたら大きく、箱には「Made In Hong Kong」の記載があります。