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2018.03.22
骨董品
茶道具

ロイヤル・コペンハーゲン~RoyalCopenhagen~

ロイヤル・コペンハーゲン~Royal Copenhagen~とは

 

ロイヤル・コペンハーゲンは

 

デンマークの洋食器メーカーです。

 

現在、正式名称は

 

「ロイヤル・コペンハーゲン陶磁器工房」ですが、

 

元は18世紀のデンマーク皇太后

 

ジュリアン・マリーが作り上げた

 

「デンマーク王立磁器工場」が

 

ルーツとなっています。

 

 

未亡人となった彼女が君主として

 

国民の生活状況を改善するため

 

ヨーロッパの人脈と自国の原料、

 

そして自身の知識を駆使し出来上がりました。

 

 

 

コペンハーゲンのマーク

 

1775年に王室磁器工場ができてから

 

ロイヤル・コペンハーゲンの作品には必ず

 

3本の青いウェーブのマークが記されています。

 

 

これはジュリアン・マリー皇太后が希望したもので、

 

デンマークの最も重要な3つの水域である

 

大ベルト海峡と小ベルト海峡、

 

そしてズンド海峡を表しています。

 

また、ウェーブと共に記された王冠は

 

起業家としての精神に溢れた皇太后の下で

 

工房が創設されたことを表し、

 

初期は手でのペイント、1870年代には

 

マークが刻印されるようになりました。

 

 

この王冠とウェーブのデザインは

 

年代によって異なり、

 

初期は王冠の描かれていない年代もあります。

 

 

 コペンハーゲン 刻印

 

 

 

代表作

 

ブルーフルーテッド

 

ロイヤル・コペンハーゲンの工房が誕生して

 

最初に製作されたディナーサービスは

 

ブルーフルーテッドプレインと呼ばれました。

 

フルーテッド(横彫り)が施された皿に、

 

コペンハーゲン特有の青い顔料で

 

繊細な形状のモチーフが絵付けされたものです。

 

 

このデザインは

 

ディナーサービス以外にも多く用いられ、

 

起源は中国の陶磁器に描かれていた

 

青い模様と考えられていますが、

 

現在ではロイヤル・コペンハーゲンの

 

代名詞と言っても過言ではありません。

 

 

図案化されたシンプルな菊の形と

 

丸いキジムシロの花、

 

ナッツフラワーのツルがその特徴です。

 

 

ロイヤルコペンハーゲン ブルーフルーテッド

 

 

フローラ・ダニカ

 

1790年、デンマーク国王クリスチャン7世が

 

ロシアの女帝

 

エカテリーナ2世への贈り物として

 

デンマークに自生する全ての植物を

 

食器に表現する様、

 

ロイヤル・コペンハーゲンに命を下しました。

 

 

絵師が2600(当時の図鑑の植物の数)

 

書上げる前に

 

エカテリーナが他界してしまった為、

 

1802点の所で制作は中断されましたが

 

「世界一贅沢なディナーウェア」として、

 

その作品の一部は今でもデンマーク王室の

 

公式晩餐会で、使用されているそうです。

 

 

イヤープレート

 

1908年に初めて発売されてから100年以上、

 

世界中で親しまれている作品です。

 

 

日本ではイヤープレートとされていますが、

 

デンマークではクリスマスプレートとして

 

制作されており

 

発売当初と変わらずコバルトブルーの陰影を

 

見事に表現するアンダーグレイズ技法で、

 

現在でも毎年異なるデザインのものが

 

制作されています。

 

 

ロイヤルコペンハーゲン イヤープレート