1868年スイスにインターナショナル・ウォッチ・カンパニー(IWC)を創設。ビジネス的な戦略にもストイックなIWCは、製造した全製品の素材、ケース、キャリバーの詳細を記録するなど従来の時計メーカーが行っていなかったことにも積極的です。
1915年腕時計の製造を本格的に開始しました。最初からマーケットの対象をアメリカに置いた考え方は、まるで現代のビジネス戦略。人口の多い国、これから確実に発展する国を対象とした製品製造は当時の伝統的な時計造りのスイスの考えからは脱していました。
1930年代IWCを訪れた2人のポルトガル人の注文から「ポルトギーゼ」が誕生した。このポルトギーゼ誕生以来、時間との架け橋として様々なモデルが誕生、発表されてきました。
「ポルトギーゼ」
1955年発表の「インヂュニア」。“エンジニア向け時計”として発表され、耐磁性や高効率の自動巻き機構に特色があります。
1967年史上初の20気圧防水機能を備えた「アクアタイマー」と共に、IWCはプロ専用ダイバーズ・ウォッチの新たな時代を切り開きました。1969年クォーツ・ムーブメント 「ベータ 21」の開発に従事し、クォーツ・ムーブメントによる初の腕時計として時計製造に革命をもたらすこととなります。
1970年代後半からデザイナーF. A.ポルシェとの協力関係をもとに、1980年代に航空宇宙をはじめ、その他先端技術分野の専門家の意見を取り入れ、チタニウムの加工という技術的挑戦に挑みました。F. A. ポルシェのデザインをベースにした世界初のチタニウム製ケースのクロノグラフを製作。
「インヂュニアクロノグラフ」
1990年7年間の製作期間を経て、クロノグラフ、永久カレンダー、ミニッツ・リピーター、ムーンフェイズ表示など、さまざまな機能を組み込んだ腕時計サイズの「グランド・コンプリケーション」が登場。精密な複雑時計の分野で大躍進を遂げています。1993年創業125周年を祝って開発された時計製作技術の金字塔「イル・デストリエロ・スカフージア」は、トゥールビヨン、スプリット・セコンド、ミニッツ・リピーター、永久カレンダーなどの複数の複雑機構を一つに組み、当時世界で最も複雑な機械式腕時計で、1回限りで125本の限定生産。
2000年リシュモン・グループに加わる。2003年新設計の永久カレンダーと世界で例のない南北両半球のムーンフェイズを同時表示する「ポルトギーゼ・パーペチュアル・カレンダー」を発表、IWCの技術革新の伝統をあらためて印象づけました。2007年斬新な設計による時計ミュージアムを開館。かつてはケースとムーブメント部品の製作が行われていたスペースが、現代的で光あふれる展示室となり、IWCの歴史を紹介しています。
特に、IWC「パイロット・ウォッチ」コレクションは、斬新なデザイン、洗練された複雑機構、厳選された高級素材を採用したモデルなど、多彩なラインナップで世界中の時計愛好家の皆様を魅了しています。