高井鴻山【日本画家】 | 骨董品などの遺品整理・買取は口コミで評判の買取専門店【くらや】

高井鴻山(たかいこうざん)

高井鴻山(本名:市村健)は1806年5月に

長野県にあたる信濃小布施に生まれました。

その後、京都にて漢詩人で

「文の頼山陽、詩の梁川星巌」とも称される

梁川星巌から詩文を学び、

江戸では儒者・漢学者で「言志四録」を手掛けた

佐藤一斎から儒学について教わっていきます。

なお画を岸駒父子の下で学び、

1836年には故郷の小布施に戻り

飢饉に苦しむ人々を助けています。

そして1868年に起こった明治維新後には

東京・長野に高矣義塾を開設。

活動終盤時期の葛飾北斎を自宅に招き、

一方で大塩平八郎や佐久間象山など

藩士たちとも交流館関係があります。

やがて1883年2月に息を引き取っています。

・裕福な商農民として数々の教えを受ける

高井一家は小布施の中で特に裕福な商農民であり

生活にゆとりを持っていたため

様々な文化を身に付けたり

数々の師を持った背景にもなっている

と言われています。

・妖怪画が有名

高井鴻山は花鳥図や山水画なども描いていますが

中でも妖怪画が非常に有名になっています。

なお色が綺麗であったり、

また墨で描いているのもありますが

最初は細かく描いていたのが活動終盤になると

テーマの具体性がハッキリとしなくなっている

と言われています。

ちなみに作品は1999年に出た

『高井鴻山　妖怪画集 : 高井鴻山生誕180年記念』

などで見られます。

・葛飾北斎

高井鴻山は葛飾北斎を師に持った経験もあり

『象と唐人図』では合作や模写なども行い

作品の中には葛飾北斎の影響が

強く感じられるものもあります。

攘夷論や公武合体論を説く

攘夷論や公武合体論を

説いた事でも知られています。

攘夷論とは、欧州諸国に前進しようとする事に反対し

外国を排除しようとする考えの事です。

なおその中でも君主を尊敬する事を

尊王攘夷と呼びます。

また公武合体論とは朝廷と幕府などを結び

幕府の再編を試みる事で、

桜田門外の変をきっかけにするなどして

具体的に動いていきましたが、

実現は叶いませんでした。

関連用語の細かい解説

攘夷論や公武合体論を説いていった高井鴻山ですが

開国論を説き攘夷派によって殺された

佐久間象山とも親交があり、開国派の考えに

切り替えるようになったと言われています。

そう言ったのを受けて高井鴻山は

器用に生きてきたような言われもありますが

多くの文化人や政治に関わる人々と

交流があったのも、柔軟に考えを切り替える起因に

なっていると考えられます。

ちなみに妖怪画は世相を反映した人々を

描いているのではまいか、と言う指摘もあります。

なお葛飾北斎を招いた屋敷を元に創った

高井鴻山記念館にて、高井鴻山の生きた証が

知れるようになっています。