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2018.12.13
骨董品

香川勝広【帝室技芸員/金彫】

香川勝広(かがわかつひろ)

 

香川勝広は嘉永610月に江戸で生まれました。

 

香川は、野村勝守や片切彫が有名な

 

加納夏雄から彫金術を。

 

能面師の有吉吉長からは木彫りについて。

 

モダンな作風で好評を博した柴田是真からは、

 

絵画技術について学んでいきました。

 

こうして多くの技術を体得し、

 

明治23年に第3回内国勧業博覧会に出品した作品は

 

妙技2等賞を受賞し、

 

さらに明治31年には東京美術学校の教授となりました。

 

多くの制作活動を行い、53歳のとき、

 

彫金家としては3人目の帝室技芸員となっています。

 

代表作としては和歌浦図額や猿猴弄蟷螂図額、

 

鳳凰高彫花盛器などがあります。

 

 

 

特徴

 

香川勝広の作品の特色としては

 

加納夏雄譲りの片切彫によって、

 

四条円山派の柔和な作風を再現したような画風と、

 

また重厚感のある作風もあげられます。

 

これは宮内省型とも言われ、

 

宮内省からの依頼された物を作り上げるためにも

 

高額な制作費がかかった事も知られています。

 

宮内省型の作品としては、

 

昭和11年に宮内省から依頼された十二貫の銀花盛へ、

 

金象嵌鳳凰の彫刻施した作品などが象徴的です。

 

 

 

他の代表作について

 

■和歌浦図額

 

パリ万博出展のために制作。

 

金属彫金彫金作品で、鶴の姿を再現しています。

 

■猿猴弄蟷螂図額

 

真鍮の素地に、ニホンザルとカマキリの姿を

 

素銅や金、銀などで事細かに描写しています。

 

 

 

作品に関する技法や材質について

 

■彫金

 

鏨による金属彫刻の作品を指します。

 

基礎技法とされる毛彫りや一方を斜め、

 

もう一方を垂直に彫った片切彫。

 

透かし彫りや象眼などが有名です。

 

■真鍮

 

黄銅とも呼ばれます。

 

銅と亜鉛との合金で、黄金色で錆びにくく

 

制作も容易と言った特徴があります。

 

■素銅

 

不純物の多く混じった山銅とは対象的に

 

純度の高いものとされています。

 

 

 

日本国外へのアピールにも成功した香川勝広

 

香川勝広の生きた明治元年に起こった

 

大きな革命を指す明治維新は、多くの職人が

 

方針転換を余儀なくされた側面もありました。

 

なぜならそれまで武士のために

 

刀装具を作ってきたのに対し、廃刀令などで

 

提供出来なくなってしまったからです。

 

しかし政府によって推し進められた

 

殖産興業政策によって工芸品を作るようになったので、

 

香川勝広の作品も、

 

それに合わせて元々武具を持たない

 

一般の層からも人気を集めるようになって行きました。

 

また、明治政府は万国出展など

 

海外へのアピールも積極的に行ったので、

 

香川勝広自身にも

 

宮内省からの依頼があったのだと考えられます。