須田賢司は1954年6月に東京にて生まれました。
生家は2代に渡って指物師として営む家庭であり、
19歳で東京都立工芸高等学校を卒業すると
父の桑翠に教えを受けます。
また同年に母方の祖父である山口春哉から漆芸を学び
21歳のとき、第22回日本伝統工芸展で
初入選を果たしました。
やがて1992年には活動の場を群馬県に移し
2009年には文化交流使として
ニュージーランドでの活動もスタートさせています。
これらの功績が認められ、
2010年には紫綬褒章を受賞し
2014年、60歳のときには木工芸の分野で
人間国宝に認定されました。
代表作は楓拭漆箱の皓月千里、
楓拭漆小箪笥の陸離や
楓拭漆嵌装箱の比翼などがあります。
須田賢司の作品は「清雅」をテーマにして
個性的かつ風雅な、おもむきのある繊細な作風を
特長としています。
「清雅」には純白で高い品の良さを持つ
と言う意味があります。
須田賢司は父から学んだ
指物の技法をベースとしながらも、
フランスの楓を使ったり、他には
黒柿や桑と言った木材を使用したり、
象嵌や拭漆仕上、さらに金具を作ったりと
様々な技術を駆使して作品を仕上げています。
技法
■黒柿
ジャパニーズパーシモンという呼び名もあります。
木目が一際美しくまた、研磨するほど
より一層輝くと言われています。
しかし、材質は硬く加工が困難で、
また割れやすいと言った欠点もあります。
■桑
こちらも加工がしにくいと言われていますが
伐採した時には黄緑色となり、
経年によって桑色と呼ばれる
綺麗な薄黄色になります。
まるで絹を思わせる光沢が出る木材
と言われています。
フランス楓は特に品質が良いと言われており
加工や乾燥のしやすさもあります。
但し非常に値が張るとも言われます。
活動拠点を群馬に移した理由としては
木に触れやすい環境があるからだと
須田賢司は語っています。
またからっ風が吹くなど乾燥した土地柄である事も
仕事場として選んだ理由として挙げています。
群馬は広大な敷地を誇る場所として知られており
赤城山や赤久縄山、朝日岳と言った
山々がある内陸県です。
また赤城山や周辺や県庁所在地エリアには
クロマツがある事も知られています。
須田賢司は2016年6月3日から7月10日にかけて
神戸市にて「清雅を標に-人間国宝 須田賢司の木工藝-」
を開催しました。
作品展示のみならずギャラリートークや
制作の裏側も紹介し、さらに親子三代の歴史も
公開しています。
またニュージーランドやデンマーク、
スウェデーンなど
海外でワークショップを行ったりするなど
積極的に自らの情報を伝えながらも、
国内外に向けて後世に技術を伝えています。