野村文挙【日本画家】 | 骨董品などの遺品整理・買取は口コミで評判の買取専門店【くらや】

野村文挙(のむらぶんきょ)

野村文挙は1854年11月に

京都四条鳥丸で生まれました。

10代のころから1870年に美人画の浮世絵や

挿絵で知られている梅川東挙から

浮世絵について指導を受け、

その後、山水や人物、花鳥と様々なモチーフを

快活に描いた塩川文麟の下で学び

円山四条派について教わっていきます。

そして塩川文麟亡き後に、

如雲社を代表する存在ととして活躍した

森寛斎からも学び、ますます円山派について

深く知るようになりました。

他には1877年に京都府画学校が創設されると共に

生徒の指導に務め、

1889年に学習院に教授として就任。

40代になるとに川端玉章と荒木寛畝達と共に

日本画会を結成するなどし、

その10年後には文部省美術展覧会の

審査員を務めているなどしています。

そして1911年1月、58歳で息を引き取りました。

代表作としては『月下渓流図』。

また『日本画帖』や『和洋画手本』の

編集も行っています。

円山四条派をベースに写生画復興として大作を発表

野村文挙は円山四条派の写生画(スケッチ)に、

写実性を重視した

近代的な描き方を合わせた作風で知られています。

また写生画復興と言う意志で展覧会において

大作を積極的に発表、及び受賞を続けることで

名を馳せるようになりました。

関連用語の細かい解説

・円山四条派

江戸時代中盤に立ち上がった、

円山応挙による円山派と呉春によって開いた

四条派を合わせた呼び方です。

当時席巻していた狩野派と言った画家団体の作品が

パターン化したのをきっかけに

新しい流派として設立。

円山派は現実に則した感性で写実性と

古くから形作られている装飾性を合わせています。

なお四条派は呉春及びその弟子たちが住んでいた

京都四条通りエリアに因んでの呼び方で、

呉春は幾度も作風を変えている事で

知られてます。

・川端玉章

1842年に生まれた日本画家です。

精巧な山水や花鳥画で知られています。

日本画会を立ち上げた他、

日本美術の普及に奔走した岡倉天心によって

東京美術学校が立ち上がった際には、

教授として務めました。

1896年に帝室技芸員となっています。

・荒木寛畝(かんぽ)

1831年に生まれた日本画家です。

洋画的雰囲気を加えた

写実性のある花鳥画で知られています。

一度洋画家として活躍し

その際には油絵を学ぶなどしますが

日本画家として再び活動するようになり、

賞を重ね続け1900年に帝室技芸員となります。

近代京都画壇の礎を作った野村文挙

野村文挙は1883年に山元春挙を教える事となり

その山元春挙は7年後の

第3回内国勧業博覧会で褒状を貰い受けると、

京都画壇で活躍を見せます。

野村文挙は近代京都画壇の礎に

欠かせない人物と言われており、

京都府画学校や学習院で指導を勤めている点でも

それが分かります。