谷口靄山【日本画家】 | 骨董品などの遺品整理・買取は口コミで評判の買取専門店【くらや】

谷口靄山(たにぐちあいざん)

谷口靄山は1816年に富山県で生まれました。

幼いころから絵に興味を持っており

のちに中国の元・明・清画や

日本の狩野派や土佐派、文人画など

様々な流派を合わせた作風で、

江戸文人画壇において代表的な人物となる谷文晁や

江戸時代後半に南画家として活躍し、

さらに中国の元・明絵画について学んだり

池大雅からも学ぶことで

自身の作風として昇華した高久靄厓。

そして儒学や書画についても詳しく

また京都の伝統的な教えを色濃く反映させた

作風で知られている貫名海屋から学んでいます。

やがて1880年に京都府画学校に務めたり

また1896年には

日本南画協会の立ち上げにも参加。

そして1899年12月に、84歳で息を引き取りました。

作品は山水画や花鳥画が知られていたり

弟子としては橋村香圃や橋村並子がいます。

京都市立絵画専門学校について

1880年に日本で初めての公立の

絵画専門学校として、設立されました。

その後1909年に

京都市立絵画専門学校として生まれ変わったり

1950年に京都市立美術大学に改編したりなどし

現在でも続いています。

京都府画学校設立当初の立ち上げのメンバーとしては

日本南画協会を谷口靄山と共に立ち上げ、

同校で校長として務めた田能村直入。

丸山応挙の写生主義と南画の精神を融合させ

華やかな花鳥画が知られている幸野楳嶺。

鈴木百年の門下生で、新聞挿絵及び

画報記者としても活動した久保田米僊。

写生主義で円山・四条派を

自身の作風として取り込み、

山水画や花鳥図が有名で帝室技芸員となり

同校では大和絵を教えた望月玉泉などがいます。

京都府画学校では他に洋画や南画、

漢画も教えていたり数多くの後進を

指導していきましたが、

設立当初は明治維新の混乱もあり

絵画に対する需要は減っていました。

関連用語の細かい解説

・山水画

中国から入ってきた自然画です。

元々の中国の風景をベースとした

架空の景色を描いており、平遠や高遠、深遠の

三遠法で表現されています。

歴史も非常に古く、中国では

秦時代(紀元前221年～)の頃から

その起源があったともいわれています。

また、その表現には道教思想や

陰陽五行説などの

意味が込められたものもあります。

・花鳥図

中国から入ってきた画題で、花や鳥のみならず

他の動植物が描かれることも多くあります。

中国内において主流も変化してきましたが

貴族階級の人達の思想や

またメッセージも込められるようになっています。