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骨董品
2019/02/14

菊池契月【帝室技芸員/画家】

菊池契月(きくちけいげつ)

 

日本画家の菊池契月は、1879年に

 

長野県で生まれました。

 

幼少の頃から好んで絵を描き,13歳で

 

南画家の児玉果亭に入門して学んでいましたが、

 

家人に画家になることを反対されたことで

 

郷里から抜け出し、京都に移っています。

 

やがて南画家の内海吉堂に弟子入りし、

 

内海吉堂のはからいで

 

四条派の菊池芳文に学びました。

 

これがきっかけで菊池はその才能が認められ、

 

同時に菊池芳文の嗣子となりました。

 

その後は1898年に新古美術品展、

 

1903年の内国勧業博覧会の受賞をはじめ、

 

数々の展覧会において受賞を重ねていきます。

 

また、1907年の第1回文展に出品した

 

「春暖」の受賞を皮切りに連続入賞を果たし、

 

華々しい活躍を遂げていきました。

 

30歳からは京都市立美術工芸学校、

 

絵画専門学校で教鞭を執り

 

絵画教育にも尽力しています。

 

しかし43歳のときには渡欧し、1年間にわたる遊学の末

 

帰国後に帝展で「立女」を発表しました。

 

翌年には帝国美術院会員となり、

 

また「菊池塾」を開き、

 

次々と清らかで気品高い作品を作り続けます。

 

やがて71歳の時には

 

京都市立美術大学名誉教授に就任しました。

 

作品には、大和絵の古典的な画法を基にした

 

風格ある歴史人物画を多く残しています。

 

 

 

菊池契月の作品の特徴と技法

 

菊池契月の初期作品は「少女」に見られるように

 

鮮やかな色彩で生々しく、

 

生きているような表現が多く見られます。

 

しかし渡欧してルネサンス期のフレスコ画や

 

肖像画などを目にしたことで、

 

その古典的な作品の価値を再認識し、

 

帰国後は大和絵、仏教美術、浮世絵などを研究し、

 

奈良時代の絵画を意識した「立女」や

 

浮世絵的な作品の「春風払絃」を発表しました。

 

その後、昭和期においては抑えられた色彩と

 

静かで均一されたトーンの白描画風の作品が

 

制作されるようになり、これら二系統の作品が

 

見られるようになります。

 

戦中は戦時下における情勢の影響を受け

 

「小楠公弟兄」などの作品を制作しましたが、

 

戦後は、大作「富士出現」の後は小品の制作が多く

 

「小堀遠州」などの軽妙で

 

水墨画風の新たな境地を見出しました。

 

 

 

菊池契月の評価される所以

 

菊池契月は、初期に展覧会などで

 

歴史画などの作品を発表するとともに、

 

大和絵を基本に据えながら

 

西洋画や彫刻などの要素も加えた

 

近代絵画へと昇華して、その新古典的人物画に

 

独自の境地を開拓した作家として

 

評価を受けています。

 

また、京都画派と院展派の

 

中間的な存在としての独自性も見出せます。

 

 

 

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