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掛け軸・絵画
2019/10/31

相原求一朗【洋画家】

相原求一朗(あいはらきゅういちろう)

 

相原求一朗は191812月に埼玉県川越市にて

 

商家の息子として生まれました。

 

13歳の時に川越市立第二尋常小学校を卒業すると

 

幼い頃から絵を描くことを好んでいたため、

 

東京美術学校への入学を考えますが

 

家業を継ぐために断念。

 

それでも独学で油絵について学んでいきました。

 

やがて戦争に駆り出され、5年の歳月を

 

満州やフィリピンで過ごすこととなりましたが

 

この経験はのちの作品にも影響する

 

強烈なものとなっています。

 

終戦後、1948年には家業について考えながらも

 

モダニズムを代表する猪熊弦一郎への弟子入りを果たし

 

2年後には第14回新制作派協会展において

 

出品作の『白いビル』によって初入選を果たしました。

 

また1963年には『ノサップ』や『原野』によって

 

27回新制作協会展新作家賞を獲得し、

 

5年後には新制作協会会員となります。

 

50代から60代にかけては

 

1回東京国際具象絵画ビエンナーレ展において

 

招待出品となり、また日本秀作美術展においても

 

同様に招待出品となりました。

 

これらの活動が認められ、1996年には

 

川越市名誉市民として認定されています。

 

そして19992月、81歳でこの世を去りました。

 

 

 

壮大な自然を描き続けた相原求一郎

 

相原求一朗は満州の壮大な景色と重なる

 

北海道の自然を描き続けたことで知られています。

 

またそれを白黒調で情感的に表現しており

 

「相原芸術」とも称されています。

 

なお新制作派協会展で名を上げていった活動初期は

 

ピカソやマチスの影響が感じられる作品も

 

発表していました。

 

相原求一郎が北海道を描くようになった背景には

 

自身の作家活動に悩んでいた時期に旅をした

 

北海道に魅せられたと言う点もあります。

 

 

 

2つの地に愛されている相原求一朗

 

相原求一朗は自らの半生を綴った書籍

 

『画家・相原求一朗の生涯』を出しています。

 

そこには今まで感じたことが事細かく綴られています。

 

なお故郷でもある川越市立美術館にて

 

201812月から20193月まで掛けて、

 

「生誕100年 歿後20年 相原求一朗の軌跡

 

大地への挑戦」が開催されました。

 

また、その後も20194月から20195月に掛けて

 

北海道立近代美術館にて、

 

「相原求一朗の軌跡大地への挑戦」が

 

開催されています。

 

生まれた故郷と感銘を受けた場所。

 

そのどちらにも、

 

現代でも愛されている画家と言えます。

 

 

 

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