氷見晃堂は1906年10月に石川県にて生まれました。
商家の子供として生まれ
金沢の伝統工芸品に触れやすい環境で育った
と言われています。
そして15歳の頃
金沢市小将町尋常高等小学校を出ると、
指物師の北島伊三郎に師事し修行を始めました。
また3年後の1924年には
唐木細工の池田作美からも教えを受けています。
この頃から氷見晃堂は
いくつかの木材の加工法を研究しており
1946年に第1回公益社団法人日展に初入選したのちは
独学で学び、指物や、途絶えていた砂磨き法の
復活を成功させました。
これらの功績が認められ、1970年、64歳のときに
人間国宝に認定されました。
代表作としては大般若趣分経之箱、桑縁月形風呂先、
莨盆などがあります。
なお、木工芸で人間国宝として認定されたのは
2番目にあたります。
■指物
氷見晃堂が北島伊三郎から受けた教えのひとつに
接着剤や釘を使用しないことで
木目の美しさを見せる技法があります。
また指物は江戸指物や京指物と分かれており
江戸指物は江戸歌舞伎役者が使っていたものが起点。
京指物は平安時代に、
貴族文化の中で栄えていきました。
■砂磨き
江戸時代まで隆盛を見せた技法です。
木材を砂で磨くことで柔らかい部分が研磨され
硬い部分が目立つようになります。
その為、木の本来の美しさが浮かび上がる
と言われています。
■銀線縮れ象嵌
氷見晃堂は戦後に蒔絵師の松田権六と出会う事で、
銀線縮れ象嵌の技法も獲得しました。
縮れた金銀の中の材質を入れる技法を指します。
■特徴
氷見晃堂の作品は大きく3つの時代に分かれる
と言われています。
前期は華やかな印象を受ける作品群。
中期は反対にシンプルな作品。
後期は前期と同じ様に、原点回帰であるかのように
華やかな作品群となっているようです。
また桑材もよく使われています。
氷見晃堂は箱や机、棚や風炉先屏風などを
よく作っています。
作品の幅の種類が多いのは確かですが
これらは全て「指物」として扱われるものです。
氷見晃堂は多くの作品を制作する中で
指物の文化を今に伝える事を
目的にしていたのが伺えます。