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掛け軸・絵画
2020/06/18

橋口五葉【日本画家/鹿児島県/新版画作家】

橋口五葉(はしぐちごよう)

橋口五葉(本名:清)は1880年12月に、鹿児島県鹿児島市で生まれました。

10代前半の頃には狩野派の画家から学んでおり、1899年に中学校を出ると画家を目指していた兄の所へ上京しています。

 

上京先では狩野派で近代日本画を代表する橋本雅邦から学んでいましたが、同じ鹿児島出身で親戚である、外光派の技法を日本に持ち込んだ洋画家の黒田清輝をきっかけで、洋画家について教わるために白馬会洋画研究所に入所。

そこでは西洋について深く知り、また白馬会洋画研究所による白馬会展でも作品を出すと同時に、東京美術学校西洋画科にも進学し、優秀な成績で特待生に認定されました。

 

1905年には東京美術学校西洋画科を第一位で卒業すると同時に、夏目漱石の『吾輩ハ猫デアル』の挿絵で装幀家としても活躍するようになります。

その他1911年の三越の美人画ポスターの公募に参加し『此美人』で入賞を獲得したり、代表作の木版画シリーズとなる『化粧の女』や『髪梳ける女』などを手掛け、1921年4月、41歳の若さで息を引き取りました。

 

 

作風

橋口五葉は最初洋画を描いていますが、和暦が変わり大正4年となる1915年以降は、浮世絵風の美人画や風景画と言った風に、独自の作風の木版画を展開します。

また橋口五葉の特色として、よく取り上げられているのはその木版画作品でしょう。

橋口五葉は女性を美しくかつ艷やかに木版画で表現しており、装飾的で物語性が高いのも特徴です。

夏目漱石に限らず、森鴎外や谷崎潤一郎と言った当時人気の文筆家の作品の挿絵の依頼が頻繁に舞い込み、またポスターにもラファエロ前派やアールヌーボーなどの特徴が感じられると言う指摘もあります。

また橋口五葉は活動終盤まで勢力的に活動し、亡くなる一年前となる1920年に名作『髪梳ける女』を発表しました。

 

■ラファエロ前派について

ルネサンス革命の良い意味で垢抜けていない、慎ましやかな姿勢によって、美しい色彩感覚と細かやな描写のある写実主義の事です。しかしラファエロ前派を立ち上げた現地の画家たちは、画壇から非難の的とされていました。

 

■アールヌーボーについて

19世紀の終わり頃から20世紀始まりまで欧州エリアで始まった主流で、植物の模様やそれの鮮やかなカーブを、絵画や建築、工芸品に取り入れたものです。

 

 

興味のあるものに深く追求した橋口五葉

橋口五葉は元々、植物を好んでいたことが数多くのスケッチで判明しています。

また絵葉書についても手掛けたりしています。

 

このようにして才能を発揮してきた橋口五葉ですが、その背景には白馬会研究所で西洋について学んだりなど、自身の興味のあるものを深く研究する探求心があるかもしれません。

 

 

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