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骨董品
2019/09/13

杉浦非水【工芸作家/日本画家・図案家】

杉浦非水(すぎうらひすい)

 

杉浦非水は、1876年に愛媛県松山市に生まれました。

 

松山中学在学中で絵画を学び

 

21歳の時に上京すると、川端玉章に師事して

 

東京美術学校日本画選科に入学します。

 

東京美術学校の在学中には、洋画家の黒田清輝から

 

洋画や図案の指導を受けて図案家に転向、

 

卒業後は印刷所や東京三越、都新聞社などで

 

図案の仕事に従事しました。

 

そして劇場の緞帳図案、雑誌表紙、ポスターなどの

 

モダンな欧風図案(アール・ヌーヴォー)を発表して

 

そのデザインが話題になります。

 

また、1922年にはヨーロッパに留学して

 

絵画、図案などを学んでいます。

 

帰国後、40代後半の頃には杉浦非水、新井泉、

 

久保吉郎、須山浩、小池巌、原万助、

 

岸秀雄、野村昇らと創作図案研究団体「七人社」

 

を結成して第1回展覧会を三越で開催し、

 

デザイン運動を興すなどの多彩な活動を行いました。

 

この頃は、ドイツの近代美術の表現に

 

影響を受けていました。

 

そして、1927年には月刊ポスター研究雑誌

 

「アフィッシュ」を創刊。

 

53歳からは帝国美術学校の図案科長を務め始めます。

 

約6年後には同美術学校を退職しますが

 

替わって多摩帝国美術学校の創設に携わり

 

同校の校長、図案科主任を兼務しました。

 

1955年に日本芸術院恩賜賞を受賞、

 

1958年に紫綬褒章を受章、

 

1965年に勲四等旭日小綬章を受章したほか。

 

著書には、「非水図案集第一輯」、「非水花鳥図案集」

 

「しぼり図案」、「非水百花譜 第一輯」

 

などがあります。

 

 

 

杉浦非水の作品の特徴と技法

 

杉浦非水は、当初は日本画家として出発しましたが

 

後にアール・ヌーヴォー図案に傾倒していき

 

図案研究に没頭しました。

 

そして、それを芸術化し、独立させ

 

図案研究のために写生図もたくさん作成しています。

 

出来上がった図案は書物の装丁や雑誌表紙で発表し

 

芸術的域にまで高め、

 

自らの地位を確立していきました。

 

それらのデザインにも芸術性を追求する図案家

 

アーティストデザイナーとしての姿勢が

 

強く見受けられます。

 

 

 

杉浦非水の評価される所以

 

杉浦非水は、グラフィックデザインの黎明期から

 

日本のグラフィックデザイン、

 

そして商業美術の先駆者として

 

現代日本のグラフィックデザインの

 

礎を築いた功績が評価されています。

 

 

 

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