木戸孝允(木戸松菊)とは【桂小五郎/功績/書/政治家】 | 骨董品などの遺品整理・買取は口コミで評判の買取専門店【くらや】

木戸孝允(きどたかよし/木戸松菊)は1833年6月に、長門国（現在の山口県）で生まれました。桂小五郎の名でも有名であるほか、雅号のひとつの“松菊”の名も知られています。

生家の父は藩医をしており、木戸孝允(松菊)はのちにその向かいに住んでいた桂孝古の養子となったため、桂姓を名乗っていました。10代半ばになると吉田松陰が開く松下村塾に入門。その後1852年には、上京して斎藤弥九郎の剣術道場に入って剣術の習得に励みます。なおそこでは実力を認められ、約5年の間、塾頭を務めるまでとなりました。

やがて木戸孝允(松菊)が20歳となる頃、アメリカからペリーが来航したことをきっかけに外国との力の差を目の当たりにすると、砲術や兵学を学び、藩内での洋式の軍艦建造なども行っていきます。実際にペリーの艦隊を見に行ったほか、英語も学び始めるなど西洋の文化を吸収することに努めました。この間には師の吉田松陰がペリー艦隊への密航に乗り出し、木戸孝允もこれに同行しようとしますが、吉田松陰によって止められています。そしてその思いは師亡き後も続き、1858年に起こった天皇を尊敬し現政府を倒す尊王攘夷派を厳しく律する安政の大獄の中でも、尊王攘夷の考えを貫きました。

そしてのちに30代になる頃には政府内部の一新を促す薩長同盟を結ぶのに成功し、版籍奉還や廃藩置県、五箇条の御誓文など新機軸を打ち出します。また1871年には、不平等条約を改めるための欧米派遣団が岩倉具視を特命全権大使に、木戸孝允(松菊)は全権副使を務めました。

晩年も西南戦争の状況を気にしながらも明治天皇に付き添うなど要職を全うし、1877年、45歳の若さで息を引き取っています。

木戸孝允(松菊)は西郷隆盛や大久保利通と並ぶ明治維新の三傑と呼ばれていますが、明治維新の立役者の一人でもあります。

版籍奉還や廃藩置県などで、閉鎖的とも言われる当時の日本の一新を行いました。

また公武合体運動と言って、政治を、古くから重要視されていた朝廷に関連付ける動きには反対を示していました。

なお長州藩出身でもある木戸孝允(松菊)は、1866年に上京して薩摩側の西郷隆盛などと組んで、薩長同盟を成立させています。

木戸孝允(松菊)には文化人としての側面もあり、集まりにも参加したり画家の鈴木我古や奥原晴湖などの文化人として名を馳せた人達と繋がりを持っています。

さらに『明治詩文』にも名前が記載され、漢詩人としても活躍しました。

代表作

『松菊詩文』と『松菊遺稿』などがあります。

『松菊遺稿』は1895年に出されました。

■岩倉使節団と不平等条約

まず不平等条約とは強い国が弱い国に、自分達が一方的に有利になるような条約を取り付けたものです。

日本での不平等条約と言えば1858年の日米修好通商条約が有名ですが、岩倉使節団が派遣されたのはその日米修好通商条約の規定内容に、改正を認める記述があった事を受けてと言う背景もあります。岩倉使節団は107人もの大所帯となりましたが、結果は思わしくなかったとされています。

■版籍奉還

1868年の明治維新後、まだ諸藩主が残っていたので翌年の1869年に支配権を朝廷に返したものです。木戸孝允の他にも大久保利通も協力して行われました。