宋時代の自然の木目の美しさを生かし、透かし彫刻や格子細工などの高度な技術を基礎にシンプルで均整のとれた家具のこと。
中国では、三時代(明、清、中華民国)それぞれに家具が現われ、中華民国時代までの家具は骨董家具に含まれる。
三時代の中でも特に、明時代の家具が一番成果が大きいと言われている。
それまでは主に蘇式家具(中国の趣、造型を重要視した美しい構造の古風で素朴な家具)が作られていたが、明代に入ると外国貿易が始まり、文人がデザインし東南アジアの木材を使った家具も作られるようになった。
明時代(15~17世紀)に生産された代表的な家具
康煕雍正時期(17~18世紀)に生産された家具
・鄭和(航海家で皇帝の子孫)が東南アジア一帯で貿易を始め、中国の香料や絹を輸出し高級木材(花梨木、紫檀木)を輸入し、これが中国明式家具の発展のきっかけと言われている。
・金属製造の技術が向上し木工具の技術も発達し優れた家具の製造が盛んになった。
・江蘇一帯に富豪が多くの木材や高級な家具を使った庭園式の邸宅を建てた。
・文人が家具の製作に参加するようになり、文化的価値が上がった。
・明時代永楽年間、皇宮が江南から北方に移ったが家具作りは江南地域で作り続けられた。
江南地域は工芸技術(刺繍、玉器、竹など)が盛んで、大倉一帯は鄭和が輸入木材の保管場所にしていた為、江蘇、江南一帯で多くの高級家具が作られた。
・江蘇一帯で作られた家具を蘇式家具と呼び、蘇式家具は運河を使って皇宮(北京)に運ばれた。
硬木を磨いてロウを塗る制作方法が使われ、木目の美しさを重視するようになった。
明時代以前の家具は、修漆(軟木に漆が施した方法)の家具が作られていた。
線の美しさを重要視した、頑丈で耐久性が高い構造が安定した家具が作られた。
釘を使わない組木の技法が使用され技法の数は100以上あり、世界的にもその技術は高く評価された。
明代家具から使用目的に合った家具が作られるようになり、4種類(書斎家具、寝室家具、客間家具、閨房家具)に分類され、一対の家具も作り始められた。
明式家具以降、日本の象嵌工芸の技術が家具製作に使われるようになった。
デザインが正確で造型がゆったりしている。