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骨董品
2019/01/24

川之邊一朝【帝室技芸員/蒔絵】

川之邊一朝(かわのべいっちょう)

 

川之邊一朝は、1831年に

 

江戸浅草永住町に生まれました。

 

10代前半の頃、徳川将軍家の御用蒔絵師棟梁であった

 

幸阿弥因幡長賢の仕手頭、二代目武井藤助に入門し

 

蒔絵を学びます。

 

やがて21歳の時に独立し

 

平右衛門の名を襲名すると同時に一朝と号しました。

 

明治維新前には、将軍家御殿の蒔絵方として

 

和宮、天璋院の調度制作にも携わっています。

 

30歳の時には漆器商の

 

新井半兵衛からの仕事を受け始めますが

 

新井家が維新後に海外万博に積極的に進出したのを機に

 

川之邊一朝も万博に作品を出品するようになりました。

 

これをきっかけに川之邊は高い評価を得ていきます。

 

自身が42歳のときに行われたウィーン万国博覧会には

 

「富士十二景蒔絵書棚」を出品し

 

第1回内国勧業博覧会では花紋賞受賞、

 

同じく第2回の内国勧業博覧会では

 

妙技賞を受賞しました。

 

70代になるとパリ万国博覧会に

 

「石山寺蒔絵文台・硯箱」を出品し

 

大賞を受賞しています。

 

1903年には、第五回内国勧業博覧会に

 

「源氏香短冊散蒔絵料紙硯箱」を出品します。

 

その後1887年からは明治政府からの

 

依頼を受けるようになり

 

1896年、65歳のときに帝室技芸員に任命されました。

 

そして翌年、東京美術学校の教授に就任しています。

 

 

 

川之邊一朝の作品の特徴と技法

 

川之邊一朝は、幸阿弥派の名手です。

 

幸阿弥派とは漆芸における蒔絵師の流派のことで

 

代々将軍系に仕えていました。

 

初代の幸阿弥道長は、下絵を高蒔絵にして

 

形状は研ぎ出し蒔絵としました。

 

天皇即位の際や公家、徳川家の調度品や

 

秀吉の愛用の椅子などの制作を担当しています。

 

代表作には、明治天皇の御下命により1892年から

 

約11年の制作期間を費やした、明治期の漆工作品の傑作

 

「菊蒔絵螺鈿棚」などがあり

 

高蒔絵と螺鈿で描かれた小鳥や菊花の模様が

 

全面に施されたとても華麗な作品となっています。

 

 

 

川之邊一朝の評価される所以

 

川之邊一朝の作品には、堅実な写生に基づいた意匠と

 

卓越した技術で作品を金色燦然と輝かせた

 

格調高いものが多く、大きな人気を博しました。

 

徳川家や皇族へも多数の力作を収めており

 

その精巧さ豪華さにおいても

 

複雑な蒔絵技巧の頂点と言えます。

 

 

 

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