宝冠章は、1888年(明治21年)に勲一等から勲五等までが制定さてました。 その後の1896年(明治29年)に勲六等から勲八等までが追加で制定されました。 以後長らく八等級での運用が行われ、この勲章は授与対象を女性に限定した唯一の勲章で、勲章制度の男女均等を図った栄典制度改訂後の現在でも女性のみに授与されるものとなっています。 画像は勲七等宝冠章・略綬(右)です。
デザインは、古代女帝の宝冠を縦長の楕円、竹枝が両脇を囲みます。大綬章(旧勲一等)から杏葉章(旧勲五等)までの正章は、楕円の内周部と外輪部の縁まわりに天然真珠(パール)を用いています。内側の楕円は青、外側の楕円は赤の七宝で彩色され、縁の楕円四方には桜花が置かれています。地金は純銀で、大綬章(勲一等)から藤花章(勲四等)までは全体に金メッキが施されています。他の勲章もそうですが宝冠章の鈕(章と綬の間にある金具)は勲章の位によってその形状が異なり、古く宮廷に仕えていた女官の装束にあしらわれている紋をそれぞれモチーフにしています。紐の紋様は、最上位の大綬章から「桐花」「牡丹」「白蝶」「藤花」「杏葉」「波光」の順となっていますが、七等と八等は紐がありません。
受章者の最高位は勲二等宝冠章で、奥むめお(元参議院議員)ら女性政治家や、中根千枝(社会人類学者)が受賞。勲四等宝冠章の授与としては知られているのは、芸人の内海桂子ら社会的活躍の著しい女性に贈られています。
(写真)勲七等宝冠章