堂本印象は1891年に
京都市の醸造業を営む家庭に生まれました。
幼い頃から絵画や本を好み、小学校を卒業すると
京都市立美術工芸学校に入学しています。
その後19歳で卒業すると、
京都市立絵画専門学校で日本画を学び始め
卒業すると日本画家の西山翠嶂の元で学びました。
やがて帝国美術院展覧会にて作品『深草』が入選。
それ以降も『調鞠図』で特選を獲得、また
第6回帝展では帝国美術院賞を獲得しています。
これらの功績が認められ、1944年、53歳のときには
帝室技芸員に任命されました。
生誕から100年以上経っている氏ですが、
堂本印象の作品を収めた京都府立堂本印象美術館が
2018年3月に約50年ぶりに
リニューアルオープンするなど、
現在でも多くの人に親しまれています。
■古来のテーマのものから斬新な作風へと変える
堂本印象の作品の特徴は、当時としては
斬新な作風を確立させていった所にあります。
日本画と言えば、仏や花鳥など
古くからあるものを最初は描いてきました。
それらは西山翠嶂が
テーマにしてきた作風でもあります。
ちなみに京都市立美術工芸学校の在学中に
京都西陣の図案を制作したり、
寺院の襖絵を描くなど、古来の日本美術への貢献も
多く果たしました。
しかし、現代の社会を反映させた作品作りに
舵を方向転換し、大きな話題を集めてもいます。
堂本印象の作風の多用さと現代風俗画のテイストは
近現代の抽象画を想起させる部分もあります。
■アンフォルメル
堂本印象の活動後半の時期になると、
アンフォルメルが目立つ作品も見られます。
アンフォルメルとは、「形の定まっていない美術」
と言うもので、ミシェル・タビエが考案したものです。
エネルギッシュな作者の情熱をぶつける、
型破りなその作風はパリから始まり、
多くの日本人作家にも影響を与えました。
堂本印象もその中の一人で、上記で取り上げた
京都府立堂本印象美術館も
氏が自ら手がけた外装や内装に至るまで、
アンフォルメルが色濃く反映されています。
京都府立堂本印象美術館は大幅にリニューアルされ
カフェや待合スペースを設けたりするなど、
以前よりも入りやすい美術館として作り上げています。
経年変化で傷んだ外壁を修繕したり、
手がけた作品もより見やすい展示に改善し、
堂本印象の意図や作品を尊重しつつ
美術館を一新しました。
堂本印象の作品の良さを後世にも残すべく、
尽力しています。