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骨董品
2019/07/11

吉田醇一郎【工芸作家/漆芸】

吉田醇一郎(よしだじゅんいちろう)

 

吉田醇一郎は1898年に

 

新潟県西蒲原郡で生まれました。

 

白根尋常高等科を卒業すると、14歳の時から

 

東京の浅草馬道の従弟として働き始めます。

 

そして並行して、文部省美術展覧会と

 

帝国美術院展覧会での活躍が認められ

 

無鑑査となった山田敬中から日本画を学び、

 

さらに茶道具の世界において

 

誰もが知ると言われている「不老斎」や

 

「不老斎主人」の作家名も持つ、

 

植松包美から漆工について学びました。

 

作品としては『薄雪鳩文漆絵飾筥』や

 

『五つのボクサー』などがあります。

 

漆芸においては絵画的な作品を作り続けた

 

と言われており、日本美術展覧会において

 

特選を複数獲得し、また50代半ばからは

 

参事となったり審査員なども務めました。

 

 

 

漆芸による絵画的な作品について

 

漆芸による絵画的な作品は、世界で見れば

 

決して珍しい方ではないと考えられます。

 

中国では漆絵2千年以上前から前から描かれており

 

ベトナムでも漆絵は頻繁に描かれています。

 

(また、漆画とも言われています)

 

なお日本での最古の漆絵は、法隆寺にある

 

飛鳥時代の『玉虫厨子』とされています。

 

また漆絵は立体物であったり、

 

平面上のキャンバスに描かれています。

 

ちなみに日本において漆絵は、色漆で描いた絵や

 

膠(にかわ)が濃い墨によって、

 

漆のように光る筆絵の事も指します。

 

 

 

薄雪鳩文漆絵飾筥について

 

『薄雪鳩文漆絵飾筥』では色漆や金や銀の平蒔絵。

 

紙貼や金彩と言った様々な技法が駆使されています。

 

平蒔絵とは下地に薄く漆で絵を描き

 

そこから消し金粉とも言われる金粉や銀、

 

錫粉や色粉などを散りばめたもので

 

蒔絵の基礎的な技法です。

 

また水酸化鉄や顔料などを入れて

 

カラフルにさせた色漆を使っているので

 

華やかな作品である事は間違えありません。

 

さらに金泥や金箔も使っているとなると

 

いかに『薄雪鳩文漆絵飾筥』が

 

力を入れて作られたかが分かります。

 

 

 

日本美術展覧会について

 

欧米文化に肩を並べるべく1906年に作られました。

 

設立当初は日本画と西洋画と彫刻の

 

3つの部だったものが、時代に合わせて

 

部を増やしたりなど再構成を行っています。

 

その為吉田醇一郎の参事も次の年には

 

廃止となっています。

 

 

 

経験と情熱が認められ時代に歓迎された作家の一人となった

 

吉田醇一郎の漆芸による絵画的なアプローチは

 

山田敬中と植松包美の二人の師を持った経験が

 

活きている事が十分に伺えます。

 

またそれだけでなく、『薄雪鳩文漆絵飾筥』での

 

作品作りが認められ、時代に歓迎された作家の

 

一人になったと言えます。

 

 

 

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