北原白秋(本名は隆吉)は1885年に福岡県で生まれました。また実家は酒屋を生業とした商家で、北原白秋は小学校卒業後に中学に進学。在学中の成績は良いものではなかったと言われていますが、この頃から詩歌につよい興味を惹かれるようになり、『明星』などといった文芸誌を読み漁っていきます。以降は文学に熱中していき、自身も白秋の名で同人雑誌に投稿。19歳の頃には掲載された自作の長詩が詩人の河井醉茗にとりあげられ称賛されるなど、才能を現していきました。
この出来事により自信を持った北原白秋は、中学を退学して上京し、早稲田大学へ進学。英文科予科で学びましたが、並行して射水の号を使って作品づくりを続け、そのうちに学友であり、のちに歌人となった若山牧水や中林蘇水らと並び「早稲田の三水」と称されるようになります。また、東京に移り住んだ時の気持ちを表現した詩の『全都覚醒賦』が、『早稲田学報』の懸賞の一等を獲得。雑誌『文庫』にも掲載されました。
新人詩人として名を広めた北原白秋は、翌年1906年に与謝野鉄幹が開く新詩社の活動に参加。石川啄木や吉井勇、木下杢太郎なども作品を掲載している雑誌『明星』に作品を発表するようになり、2年後には木下杢太郎や吉井勇と共に新詩社を抜け出しパンの会に加わっています。この間に北原白秋は交友関係を広めたほか、同会を耽美主義や象徴主義の文学表現の拠点とし、作品制作に打ち込んでいきました。1913年には歌集の『桐の花』、詩集の『東京景物詩及其他』も発表し、日本の文壇、そして歌壇・詩壇においても活躍していきます。
多くの作品を生み出し当時の代表的作家となる一方で、実家の困窮や関東大震災による被災など、度重なる不運にも見舞われましたが、30代となる頃には童謡などの児童向けの作品も多く手がけ、また文化学院で教鞭を執るなど後進の育成にも務めました。
以降も多岐に渡る多くの作品を発表し、晩年には視力をほぼ失いながらも制作を続けていきます。
そして1942年、57歳で息を引き取りました。
北原白秋は歌詞や詩、評論やエッセイに小説など幅広い分野の作品を手掛けているのが特徴です。
特に歌詞は『待ちぼうけ』や『からたちの花』。『この道』など現在も知られる童謡として多くの人の心に残っています。
なお故郷の柳川の姿を写真家・田中善徳と共に残した、詩と写真による『水の構図 : 水郷柳河写真集』が、この世を去ってから1年後の1943年に出版されました。
北原白秋は童心を大切にしているのですが、当時は童謡を考案する際、それまでの童謡のあり方に相容れない考えも持っていたと言われています。
当時の学校制度の科目のひとつとして組み込まれていた唱歌(しょうか)では子供たちが歌うための歌が選曲されていましたが、北原白秋はその唱歌に、子供が持っている新しいものへの興味が表現されていないと話し、また自分の作品に五線譜で曲が作られるのも良いと感じていませんでした。
多くの作品を生み出し、近代を代表する詩人となった北原白秋ですが、そのひとつひとつに自身の考えがあったことが伺えます。
代表作
1909年の『邪宗門』は(「北原白秋生家記念館」が所蔵)、北原白秋自ら「これからの詩のベースになるもの」と表現。
他には1915年発表の歌集『雲母集』(大阪府立大学学術情報センター図書館近代文庫が所蔵)や、1923発表の詩集『水墨集』(高知市民図書館近森文庫が所蔵)
などがあります。
■耽美派/耽美主義
19世紀後期に欧州エリアから主に始まり、明治終盤に日本に浸透しました。
美を何よりも肯定し、美術や文学のほか、映画や音楽などにも影響を及ぼしています。
日本の文学界では文芸雑誌の『三田文学』や『新思潮』でも表現された文学です。
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