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骨董品
2019/06/20

六角紫水【工芸作家/漆芸】

六角紫水(ろっかくしすい)

 

六角紫水は1867年3月に

 

広島県にある能美島で生まれました。

 

また1893年の東京美術学校漆工科の、

 

最初の卒業生としても知られています。

 

卒業すると同時に助教授として

 

後進の指導に務めますが、1904年からは

 

岡倉天心達と共に国内やアメリカに渡り

 

ボストン美術館東洋部やメトロポリタン美術館で、

 

東洋の美術品の管理及び修復の仕事をしていました。

 

やがて4年後には日本に帰り、アルマイト漆器や

 

楽浪漆器と言った漆器について深く学び、

 

また白漆の発明や色漆の改良も行っています。

 

さらに1927年には帝展審査員、

 

1941年には帝国芸術院会員となって

 

漆芸家としての存在感を強め、

 

1950年4月にこの世を去りました。

 

代表作としては『抹金鏤蓬莱山厨子棚』や

 

『抹金鏤蓬莱山厨子棚』などがあります。

 

 

 

■東洋美術について

 

東洋美術の始まりは、中国や韓国からなる

 

東アジアからと言われています。

 

仏教観や文化は貿易路の

 

シルクロード等を通して広がり、

 

アジア中に影響を与えました。

 

また東洋美術が多くの西洋人をも魅了している事から

 

修復や管理は必然的とも言えます。

 

 

 

■岡倉天心について

 

西洋の文化を大きく取り入れた

 

明治時代の日本において、

 

東洋の文化を国内外に伝えるのに

 

大きく貢献した人物です。

 

文部省美術展覧会の審査員や日本画改革運動。

 

ボストン美術館の東洋部長を務めるなど

 

様々な活動をしてきました。

 

 

 

■白漆

 

漆の木から出てきた乳白色の樹液を熱する事で

 

透明度を高くした透き漆に、

 

主に二酸化チタニウムの顔料を混ぜて

 

精製したものです。

 

漆自体は江戸時代に中国から持ち込んできた

 

漆の木から採取しており、今でも中国産の漆を

 

多く使用しています。

 

なお白漆は様々な顔料を混ぜて他の色も作る

 

色漆の一種ですが、黒漆は鉄を混ぜています。

 

 

 

■漆器及びアルマイト

 

漆塗りをしている器で、こちらも東洋美術を

 

代表するものとして数えられます。

 

漆を塗る事で強度は高まりますが、

 

高級品なら美術工芸用として多く塗り

 

日用品として使う場合は塗る回数は

 

美術工芸用と比べると少なくなります。

 

ちなみにアルマイトとは、アルミニウムに

 

その表面に酸素処理を施したものです。

 

 

 

■深く追求をした六角紫水

 

六角紫水は東洋美術に関わる様々な事を深く研究し

 

それを現代の私達に伝えています。

 

東洋美術を実際に目にした時は、

 

六角紫水について思いを馳せてみても

 

良いのかもしれません。

 

 

 

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