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掛け軸・絵画
2020/09/03

児玉希望【日本画家/広島県/掛け軸/旭日中綬章】

児玉希望(こだまきぼう)

児玉希望(本名:省三)は1898年7月に広島県で生まれました。幼い頃から絵に慣れ親しんでおり、13歳になった頃には写実的と称される程に精密な絵を描くなど、その才能を若い頃から発揮していきます。その後20歳の時には、狩野派と円山・四条派を学び確立した技法で風景画を描いた川合玉堂に学び、約3年後、帝国美術院展覧会に出品した『夏の山』は初入選となりました。

 

入選は以降も重ねていくのですが、特に洋画のアプローチを試みた作品『盛秋』で1928年に特選を獲得。続けて1930年も『暮春』で特選となっています。1937年には希望画塾を設立し、多くの後進を育てると共に、自身の作品制作も続けました。

並行して、同時期の官展の代表的な作家の1人として多くの作品発表や、美術団体への参加。また審査員を務めるなどして当時の画壇を賑わせたほか、1957年からは欧州地方に1年間移住。その際には現地で描いた水墨画も発表しており、滞在中の代表作ともなった『仏蘭西山水絵巻』は計3巻分発表されています。帰国後、60代となった児玉希望は日本芸術院会員や日展の常務理事も務め、また1969年には回顧展も開催。これらの功績が認められ、72歳の時には勲三等旭日中綬章を受章しました。

そして翌年の1971年5月、72才で息を引き取っています。

 

 

児玉希望の作品の特徴は?

様々な作風を発表している事で知られています。

繊細で色鮮やかな点が全体的な特徴とされていますが、それだけでは自身は良しとせず、山水や花鳥、仏画や抽象画と言った幅広い作品を手がけ、主題それぞれにあわせた情緒ある表現がなされた作品が多く見られます。

 

 

児玉希望の作品の価値や評価部分は?

児玉希望は、やはり様々な作品を発表してきた所が特に評価されています。それは自身が進化を望んできた志からも現れており、西洋画的タッチの作品もあれば、日本的な風合いを重視した掛軸の作品なども発表しています。しかし中でも特に水墨画については強いこだわりがあり、「水墨画はすぐ描ける代物ではない」と言ったような趣旨の発言も残しています。

また後進の指導が積極的である面もよく評価されています。

 

他の代表作

 

東京国立近代美術館が所蔵の、山・海・河からなる『仏蘭西山水絵巻』。

広島県立美術館が所蔵の山桜や富士と言った様々な要素が見事に調和されて描かれている1925年発表の『晩春』などがあります。

 

 

各ワード紹介

■希望画塾

希望画塾には様々な作家を輩出しています。例えば「元宋の赤」や「山宋の赤」と言った異名で知られている、紅葉を描いた風景画などで赤色を強く前面に出した日本画家・奥田元宋。

29年間の短い時間ながらも、淡いタッチで花鳥画ベースや風景画など、様々なテイストを発表した戸田祐暉。

細やかな風景画と花鳥画を合わせた花鳥風景画が知られている佐藤太清などがいます。

 

■水墨画

黒色のみながら濃淡やにじみ、ほがしなどの技法で自然を描いたものや精神性の高いものを描いた作品です。また深い自然や人生観も必要とされています。

 

 

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