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2016/10/08

人気!「ブリキ」製おもちゃの歴史

人気!「ブリキ」製おもちゃの歴史と概要について

コレクターズアイテムとして高い人気を持つブリキのおもちゃ。
最近ではマニアでなくとも部屋のオブジェとして飾られたり、美術のモチーフにされたりするなどその魅力は多くの人の心をとらえています。

 

ブリキは、錫(すず)をメッキした鋼板で、加工しやすく錆などの腐食を防ぐようにした素材で、玩具として丈夫で耐久性にも優れています。
日本でブリキのおもちゃが登場したのは明治で、当初は外国の模倣に過ぎませんでした。しかし、次第に日本独自の優れたおもちゃが開発されます。第一次世界大戦まではドイツがブリキおもちゃの世界一の生産量を誇っていたが、ドイツが敗戦したため、欧米を中心に当時の新興国である日本へ世界からの注文が殺到し、ブリキのおもちゃは日本を代表する輸出品となっていきました。その後、日本も戦時中は、ブリキのおもちゃの製造やアメリカへの輸出が禁止され、製造は停滞したが戦後になり、日本の玩具メーカーは、米軍の残した空き缶を再利用するなどして、ブリキおもちゃの製造を再開しました。
全盛期は戦後1950年代から1960年代で、この当時に製作されたブリキのおもちゃは日本人らしい丁寧な造作と形状のユニークさ、可愛らしさなどで世界的に評価が高く、稀少価値の高いものや保存状態の良いものは高価な値段で取引されています。

 

主なメーカーはヨネザワやブルマァク、野村トーイ、マスダヤ(増田屋)などで、ロボットや人物、乗り物などの郷愁をそそるデザインや造形には現在でも根強いファンがいます。

 

日本は高度成長期に入ると、人件費の高騰や素材として安価なプラスチックの主流化や技術的に進歩したダイキャスト(合金鋳型)に移行し、徐々にブリキのおもちゃの製造が減少しました。しかし、現在でもビリケン商会などが高品質のブリキのおもちゃを製造しており、ブリキおもちゃ文化を継承しています。
戦後直後の日本のデザイン文化を今に伝え、現在では見ることのできない愛らしさや味わいを感じさせる貴重なアイテムとして、ブリキのおもちゃは高い評価を受けています。

 

日本国内ではブリキの板をロボットや自動車・電車・船舶・航空機など乗り物のような形に成形・塗装した玩具を「ブリキのおもちゃ」と呼び、大きく分けるとゼンマイ式と乾電池で動くタイプがあります。
乾電池で動くタイプのブリキのおもちゃの価値はまずきちんと動くかが重要です。この状態の次は、稀少性。そして最後は需要となります。年代はあまり価値に関係がありません。
他にもクロスオーバーと呼ばれるものがあり、例えばサンタのバッテリー貯金箱などは、サンタコレクター、バッテリー・トイコレクター、貯金箱コレクターの3分野から需要がありその価値は上がります。

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